33 / 44
孤独
33.交わる想いと離れる距離
しおりを挟む
ゆっくりと押し返された肩。離れていく体。
再び視界に映ったその顔は、少し暗い。
「……ありがとう、ハーファ……でも」
「リレイ……?」
変な様子の相棒に思わず顔を覗き込むけれど、その目は伏せられたままで視線が合わなかった。
物憂げな表情はとても綺麗だ。なのにざわざわと妙な胸騒ぎがして、滲み出してくる不安がハーファを包み込む。
「きっともう、それは出来ない……」
ぽつりと聞こえた声。
ようやくハーファを見た相棒はくしゃりと笑う。それに被せるように、入り口のドアがけたたましく開いた。
廊下から銀の鎧をつけた騎士みたいな奴らがドカドカと無遠慮に入ってきて、真っ直ぐに二人の居るベッドへ向かってくる。軽く十人は居るだろうか。広い部屋だとはいえ、物々しい連中が一部屋に入ってくるような人数ではない。
「っ、な!? な、何だよお前ら!!」
咄嗟にベッドから降りて、戦う時の構えを取る。
けれど……気付いてしまった。その鎧についている、見覚えのある紋章に。
聖典の光十字。
かつて神官兵をしていたハーファも身に付けていた、神殿の関係者がつける紋章。
それを着けた全身鎧を纏うのは聖騎士のみ。彼らの主な役割は治安の維持と、神殿が審判を下す必要がある人間の捕縛。
リレイの言葉と表情がよみがえってきて、心臓が嫌な走り方を始めた。理由は分からないけれど勝手に繋がってしまう。
コイツらが何をしに来たのか。
誰を連れていこうとしているのか。
「魔力の暴発はご法度だ、沢山の人間を傷つける」
ハーファが浮かべた嫌な想像を肯定するように、後ろからリレイの声が聞こえる。
一度だけ、暗闇の中で聞こえていたリレイの声がおかしくなった。返せと叫ぶ声が魔物の咆哮みたいになっていた。
まさか、あの時に。
「でも! あれはあのオッサンが……!」
魔力の暴発がこの状況の原因だというのなら、そのきっかけは絶対にあの騎士だ。何としても連れ戻そうと執着していたリレイを、卑怯な手で追い詰めたに違いない。相棒が神殿から文句をつけられるなんておかしい。
けれど当の本人はベッドを降り、ハーファの隣を通り過ぎて聖騎士の元へ行ってしまった。
「どんな事情があっても、壊して傷付けたのは俺だ」
冷静な声と共にガチンと大きな音がした。呆然とするハーファを置いて、聖騎士が開けた道をそのまま歩いていこうとする。
リレイの名を呼んで引き留めようとした。けれど言葉が喉の奥でつっかえて上手く出てこない。
息が苦しい。
それでも何とか一歩踏み出そうとした時、リレイがちらりとハーファを振り返った。その手には手錠がかけられている。
罪人の拘束に使うものだ。魔術を使う対象者用の装飾がついている、ひときわ物々しい手錠。
「……最後に好きだって言って貰えて、嬉しかった。俺も……ハーファが好きだった」
「さい、ご……? リレイ……まって……」
夢のような言葉が聞こえてくるのに、沸いて出てくるのは恐怖しかない。
また消えてしまう。
居なくなってしまう。
相棒が取り上げられてしまう。
ふらふらとリレイに近付くハーファを聖騎士の何人かが押し返した。その向こうに立っている相棒は、こんな状況なのに穏やかな表情を浮かべてその様子を見ている。
「俺の冒険はここまでだ。俺の事は忘れて、自分の思うままに、自由に生きてくれ」
笑いながら、なんて事を言うのか。
明るい声で言い放つ相棒に一瞬で頭に血が昇っていった。
「なんで……っ! 何でだよ! やっと、やっと会えたのにまた置いてくのかよ!! ふざけんなよ!!!」
やっと取り戻したのに。
一緒に居たいって、ちゃんと気持ちを伝えたのに。
そんな晴れやかな顔でサヨナラを言うのか。忘れろなんて残酷な事を言うのか。出来るはずないのに。そんなこと、分かってるくせに。
「何で黙ってんだよ……何か言え! なあ!」
「もうお前は大丈夫だ。ちゃんとパーティ組む相手探すんだぞ……ずっと元気でな、ハーファ」
「そんな事言えなんて言ってない!」
大丈夫なんかじゃない。
大切な相棒から、初めて好きだと伝えた相手から引き剥がされて、大丈夫な訳がない。
兄弟同然のイチェストの誘いと天秤にかけても、他人のリレイに傾いたのだ。そんな相棒を差し置いて他の奴とパーティを組むなんて考えられる訳がない。
けれど困ったように笑ったのを最後に、ハーファを見ていた瞳は見えなくなってしまった。向けられた背がドアをくぐって、聖騎士がその後に続いていく。
「嫌だ! 置いてくなよリレイ! 待っ……リレイっ……トルリレイエぇ――っっ!!」
力一杯叫んでも、離れていく背中は応えない。立ち止まる事なく廊下へ出て、その姿がハーファの視界から消えてしまった。追いかけようとしても聖騎士が邪魔をする。
神殿の関係者に逆らうのは良くないとは思いつつも、焦る頭にはそんな事を気にしている余裕なんて残っていなくて。気付けば目の前の障害物を乗り越えようと聖騎士に殴りかかっていた。
リレイを渡すわけにはいかない。
あんな手錠を用意してくるくらいだ、ただで帰すつもりなんかないのは分かりきっている。連れ戻さないと。これ以上相棒を辛い目に遭わせたくない。
何とか【眼】を使って聖騎士の隙を突こうとするけれど、向こうも能力者が居るのか上手く突破できなくて。しばらく泥試合をしながらも食い下がっていたものの、無我夢中で能力を使いすぎた疲労がじわじわと顔を出す。
実力も上の騎士が、そんな状況を見逃してくれるはずもなく。鳩尾に一撃を食らって吹き飛ばされてしまった。
「く、そっ……どけ……っ、どけよぉぉぉッ!!」
動きの鈍い体を無理矢理動かして立ち上がる。姿勢を低くして、再び飛びかかろうと走り出した――その時。
「うわっ、聖騎士相手に何やってんだバカっ!」
そんな声が聞こえたと同時に、見えない壁にぶつかって後ろへ弾き飛ばされた。廊下から現れたのは、兄弟同然に育った神官兵。
「イ、チェスト……なんで……」
どうしてこんな所に。ハーファですら知らなかったリレイの家を、どうして一瞬関わっただけのイチェストが知っているのか。
「お前が一人で街中を駆け回ってるって聞いて」
そう言った昔馴染みは腕を組み、首をかしげながら溜め息をひとつついた。
「何事かと思ったら、ワースラウルが慌てて街で聞き込みしてるし。そしたらハーファが見慣れない騎士と二人連れ立って街出たって証言出るし」
「オレ、が……?」
「そ」
騎士というと、ハーファに変な術をかけたあの騎士だろうか。そんな奴と一緒に街を出た覚えはない。リレイ以外と行動するなんてありえない。
……気絶していた時に荷物よろしく運ばれたのなら、まだ分かるけれど。
「その話したらワースラウルにここまで連行された。挙げ句の果てに魔力暴走に巻き込まれるし」
止めるの大変だったんだからなと、少し疲れた様子でイチェストは言う。
魔力暴走。
魔術師だけじゃない。聖典魔法の使用者も起こしてはいけない事象として教わる、術者の禁忌だ。
魔力量の少ないハーファですら誓約させられた、禁を決して犯さないという誓い。
耳にタコが出来るほどに言い聞かされた、暴走させてしまった術者の末路。
「リ、レイは……」
もしも本当に、リレイが引き起こしてしまったのだとしたら。
「大神殿に送致された」
いつの間にか姿を現したワースラウルの言葉に、頭の中が真っ白になる。
もしリレイに大神殿の審判が下りてしまったら。
本当に……もう二度と会えなくなってしまう。
「そん、なのおかしい……あの変な騎士が悪いんだ! なのに何でリレイが……っ!」
リレイが後先考えずに暴走する訳がない。
ハーファの無茶を嗜めてくれる相棒が。ずっと冷静な相棒が。術の精度を上げるのに努力を惜しまなかった魔術師が。
「……来い」
ひとつ溜め息をついたワースラウルが廊下へ出る。それどころじゃないのに、イチェストに腕を掴まれて部屋から引きずり出された。
再び視界に映ったその顔は、少し暗い。
「……ありがとう、ハーファ……でも」
「リレイ……?」
変な様子の相棒に思わず顔を覗き込むけれど、その目は伏せられたままで視線が合わなかった。
物憂げな表情はとても綺麗だ。なのにざわざわと妙な胸騒ぎがして、滲み出してくる不安がハーファを包み込む。
「きっともう、それは出来ない……」
ぽつりと聞こえた声。
ようやくハーファを見た相棒はくしゃりと笑う。それに被せるように、入り口のドアがけたたましく開いた。
廊下から銀の鎧をつけた騎士みたいな奴らがドカドカと無遠慮に入ってきて、真っ直ぐに二人の居るベッドへ向かってくる。軽く十人は居るだろうか。広い部屋だとはいえ、物々しい連中が一部屋に入ってくるような人数ではない。
「っ、な!? な、何だよお前ら!!」
咄嗟にベッドから降りて、戦う時の構えを取る。
けれど……気付いてしまった。その鎧についている、見覚えのある紋章に。
聖典の光十字。
かつて神官兵をしていたハーファも身に付けていた、神殿の関係者がつける紋章。
それを着けた全身鎧を纏うのは聖騎士のみ。彼らの主な役割は治安の維持と、神殿が審判を下す必要がある人間の捕縛。
リレイの言葉と表情がよみがえってきて、心臓が嫌な走り方を始めた。理由は分からないけれど勝手に繋がってしまう。
コイツらが何をしに来たのか。
誰を連れていこうとしているのか。
「魔力の暴発はご法度だ、沢山の人間を傷つける」
ハーファが浮かべた嫌な想像を肯定するように、後ろからリレイの声が聞こえる。
一度だけ、暗闇の中で聞こえていたリレイの声がおかしくなった。返せと叫ぶ声が魔物の咆哮みたいになっていた。
まさか、あの時に。
「でも! あれはあのオッサンが……!」
魔力の暴発がこの状況の原因だというのなら、そのきっかけは絶対にあの騎士だ。何としても連れ戻そうと執着していたリレイを、卑怯な手で追い詰めたに違いない。相棒が神殿から文句をつけられるなんておかしい。
けれど当の本人はベッドを降り、ハーファの隣を通り過ぎて聖騎士の元へ行ってしまった。
「どんな事情があっても、壊して傷付けたのは俺だ」
冷静な声と共にガチンと大きな音がした。呆然とするハーファを置いて、聖騎士が開けた道をそのまま歩いていこうとする。
リレイの名を呼んで引き留めようとした。けれど言葉が喉の奥でつっかえて上手く出てこない。
息が苦しい。
それでも何とか一歩踏み出そうとした時、リレイがちらりとハーファを振り返った。その手には手錠がかけられている。
罪人の拘束に使うものだ。魔術を使う対象者用の装飾がついている、ひときわ物々しい手錠。
「……最後に好きだって言って貰えて、嬉しかった。俺も……ハーファが好きだった」
「さい、ご……? リレイ……まって……」
夢のような言葉が聞こえてくるのに、沸いて出てくるのは恐怖しかない。
また消えてしまう。
居なくなってしまう。
相棒が取り上げられてしまう。
ふらふらとリレイに近付くハーファを聖騎士の何人かが押し返した。その向こうに立っている相棒は、こんな状況なのに穏やかな表情を浮かべてその様子を見ている。
「俺の冒険はここまでだ。俺の事は忘れて、自分の思うままに、自由に生きてくれ」
笑いながら、なんて事を言うのか。
明るい声で言い放つ相棒に一瞬で頭に血が昇っていった。
「なんで……っ! 何でだよ! やっと、やっと会えたのにまた置いてくのかよ!! ふざけんなよ!!!」
やっと取り戻したのに。
一緒に居たいって、ちゃんと気持ちを伝えたのに。
そんな晴れやかな顔でサヨナラを言うのか。忘れろなんて残酷な事を言うのか。出来るはずないのに。そんなこと、分かってるくせに。
「何で黙ってんだよ……何か言え! なあ!」
「もうお前は大丈夫だ。ちゃんとパーティ組む相手探すんだぞ……ずっと元気でな、ハーファ」
「そんな事言えなんて言ってない!」
大丈夫なんかじゃない。
大切な相棒から、初めて好きだと伝えた相手から引き剥がされて、大丈夫な訳がない。
兄弟同然のイチェストの誘いと天秤にかけても、他人のリレイに傾いたのだ。そんな相棒を差し置いて他の奴とパーティを組むなんて考えられる訳がない。
けれど困ったように笑ったのを最後に、ハーファを見ていた瞳は見えなくなってしまった。向けられた背がドアをくぐって、聖騎士がその後に続いていく。
「嫌だ! 置いてくなよリレイ! 待っ……リレイっ……トルリレイエぇ――っっ!!」
力一杯叫んでも、離れていく背中は応えない。立ち止まる事なく廊下へ出て、その姿がハーファの視界から消えてしまった。追いかけようとしても聖騎士が邪魔をする。
神殿の関係者に逆らうのは良くないとは思いつつも、焦る頭にはそんな事を気にしている余裕なんて残っていなくて。気付けば目の前の障害物を乗り越えようと聖騎士に殴りかかっていた。
リレイを渡すわけにはいかない。
あんな手錠を用意してくるくらいだ、ただで帰すつもりなんかないのは分かりきっている。連れ戻さないと。これ以上相棒を辛い目に遭わせたくない。
何とか【眼】を使って聖騎士の隙を突こうとするけれど、向こうも能力者が居るのか上手く突破できなくて。しばらく泥試合をしながらも食い下がっていたものの、無我夢中で能力を使いすぎた疲労がじわじわと顔を出す。
実力も上の騎士が、そんな状況を見逃してくれるはずもなく。鳩尾に一撃を食らって吹き飛ばされてしまった。
「く、そっ……どけ……っ、どけよぉぉぉッ!!」
動きの鈍い体を無理矢理動かして立ち上がる。姿勢を低くして、再び飛びかかろうと走り出した――その時。
「うわっ、聖騎士相手に何やってんだバカっ!」
そんな声が聞こえたと同時に、見えない壁にぶつかって後ろへ弾き飛ばされた。廊下から現れたのは、兄弟同然に育った神官兵。
「イ、チェスト……なんで……」
どうしてこんな所に。ハーファですら知らなかったリレイの家を、どうして一瞬関わっただけのイチェストが知っているのか。
「お前が一人で街中を駆け回ってるって聞いて」
そう言った昔馴染みは腕を組み、首をかしげながら溜め息をひとつついた。
「何事かと思ったら、ワースラウルが慌てて街で聞き込みしてるし。そしたらハーファが見慣れない騎士と二人連れ立って街出たって証言出るし」
「オレ、が……?」
「そ」
騎士というと、ハーファに変な術をかけたあの騎士だろうか。そんな奴と一緒に街を出た覚えはない。リレイ以外と行動するなんてありえない。
……気絶していた時に荷物よろしく運ばれたのなら、まだ分かるけれど。
「その話したらワースラウルにここまで連行された。挙げ句の果てに魔力暴走に巻き込まれるし」
止めるの大変だったんだからなと、少し疲れた様子でイチェストは言う。
魔力暴走。
魔術師だけじゃない。聖典魔法の使用者も起こしてはいけない事象として教わる、術者の禁忌だ。
魔力量の少ないハーファですら誓約させられた、禁を決して犯さないという誓い。
耳にタコが出来るほどに言い聞かされた、暴走させてしまった術者の末路。
「リ、レイは……」
もしも本当に、リレイが引き起こしてしまったのだとしたら。
「大神殿に送致された」
いつの間にか姿を現したワースラウルの言葉に、頭の中が真っ白になる。
もしリレイに大神殿の審判が下りてしまったら。
本当に……もう二度と会えなくなってしまう。
「そん、なのおかしい……あの変な騎士が悪いんだ! なのに何でリレイが……っ!」
リレイが後先考えずに暴走する訳がない。
ハーファの無茶を嗜めてくれる相棒が。ずっと冷静な相棒が。術の精度を上げるのに努力を惜しまなかった魔術師が。
「……来い」
ひとつ溜め息をついたワースラウルが廊下へ出る。それどころじゃないのに、イチェストに腕を掴まれて部屋から引きずり出された。
0
あなたにおすすめの小説
【完結済】「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
ふつつかものですが鬼上司に溺愛されてます
松本尚生
BL
「お早うございます!」
「何だ、その斬新な髪型は!」
翔太の席の向こうから鋭い声が飛んできた。係長の西川行人だ。
慌てん坊でうっかりミスの多い「俺」は、今日も時間ギリギリに職場に滑り込むと、寝グセが跳ねているのを鬼上司に厳しく叱責されてーー。新人営業をビシビシしごき倒す係長は、ひと足先に事務所を出ると、俺の部屋で飯を作って俺の帰りを待っている。鬼上司に甘々に溺愛される日々。「俺」は幸せになれるのか!?
俺―翔太と、鬼上司―ユキさんと、彼らを取り巻くクセの強い面々。斜陽企業の生き残りを賭けて駆け回る、「俺」たちの働きぶりにも注目してください。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
隣国のΩに婚約破棄をされたので、お望み通り侵略して差し上げよう。
下井理佐
BL
救いなし。序盤で受けが死にます。
大国の第一王子・αのジスランは、小国の第二王子・Ωのルシエルと幼い頃から許嫁の関係だった。
ただの政略結婚の相手であるとルシエルに興味を持たないジスランであったが、婚約発表の社交界前夜、ルシエルから婚約破棄するから受け入れてほしいと言われる。
理由を聞くジスランであったが、ルシエルはただ、
「必ず僕の国を滅ぼして」
それだけ言い、去っていった。
社交界当日、ルシエルは約束通り婚約破棄を皆の前で宣言する。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募するお話に、真紀ちゃん(攻)視点を追加して、倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~
トモモト ヨシユキ
BL
魔物の国との和議の証に結ばれた公爵家同士の婚約。だが、婚約することになった姉が拒んだため6男のシャル(俺)が代わりに婚約することになった。
突然、オーガ(鬼)の嫁になることがきまった俺は、ショックで前世を思い出す。
有名進学校に通うDKだった俺は、前世の知識と根性で自分の身を守るための剣と魔法の鍛練を始める。
約束の10年後。
俺は、人類最強の魔法剣士になっていた。
どこからでもかかってこいや!
と思っていたら、婚約者のオーガ公爵は、全くの塩対応で。
そんなある日、魔王国のバーティーで絡んできた魔物を俺は、こてんぱんにのしてやったんだが、それ以来、旦那様の様子が変?
急に花とか贈ってきたり、デートに誘われたり。
慣れない溺愛にこっちまで調子が狂うし!
このまま、俺は、絆されてしまうのか!?
カイタ、エブリスタにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる