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第3話 これが私 鈴音鈴雲です
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魔法少女に変身した鈴雲は、さっそく説明書を読んでいた。
本当に変身できるなら、疑いの余地は無いと……
「ふむふむ、なるほど、なるほど」
説明書をタップしてから、それぞれの項目を読み始める。
① 目的について
魔法少女は神界から逃げ出したオカスゾンを捕まえる、または、退治する。
オカスゾンは人間を操り怪人化させマン汁を集めるために女性を襲うので、阻止する。
怪人化された人間は人間界で淫人と呼ばれ、男性は容赦なく殺し、女性はその場で犯すか持ち帰る場合もあるので阻止する。
「マ、マン…… 汁。なんですか、このお下劣な設定は…… それに、阻止阻止って……」
② 変身について
魔法少女アプリを立ち上げ、変身をタップすることで変身できる。
元に戻るには、脚のホルスターからスマートフォンを取り出し解除をタップする。
「これは、もう知ってますね」
③ 魔法少女の特性について
魔法少女は魔法を使い闘う戦士の総称である。
鈴音鈴雲は格闘を得意とした魔闘少女である。
名前はプディカベリー。
魔法少女のコスチュームは見えないマジカルシールドを発しており、攻撃から身を守ってくれる。
コスチュームの破損はバリアの低下につながるため、注意が必要である。
淫人の出す液体は媚薬効果を持つ。
これを利用し、羞恥心を上げることによってパワーアップすることが可能。
ただし、感じすぎて絶頂すると、逆にパワーダウンするので注意が必要である。
「プディカベリー…… 名前は可愛いですが、エッチなことをすればパワーアップって…… これを作った人は、頭がおかしいのでしょか?」
④ 戦闘方法について
魔闘少女の基本的な攻撃はパンチやキックとなる。
魔力によって動きも攻撃力も飛躍的に上昇している。
マジカルポイントを使用して必殺技の使用が可能。
使い方は魔力を集中した後に、名前を言いながらアクションをし解放する。
魔導拳:魔法の拳が飛んで行く。当たると爆発する。
魔昇拳:ジャンピングアッパーだが、無敵ではない。
魔空斬:サマーソルトキックであるが、斬撃効果を持つ。
滅殺閃光牙:閃光の牙を放つ超必殺技(淫度を100%消費することで使用可能)。
以上を駆使して戦闘を行います。
「必殺技は、もう少し可愛らしい名前にできなかったのでしょうか…… それにしても淫度とはいったい? 嫌な予感しかしませんね」
⑤ 戦闘パラメーターについて
魔法少女は自身の情報を数値化して見ることができる。
見たい情報を意識すれば目の前に浮かんで見えます。
淫度:羞恥心でありエッチなことをしたり妄想すれば溜まるエネルギー。高くなるほど身体が敏感になるため、注意が必要。
魔力:マジカルポイントの数値で、必殺技を使用するのに使い、淫度を消費することで回復できる。
攻撃力:物理的な攻撃力で、淫度が高くなるほど上昇する。
防御力:コスチュームによるマジカルシールドの数値で、いったん変身を解除して時間を置かないと回復しない。
素早さ:動く速さで、淫度が高くなるほど上昇する。
絶頂数:イッた回数で、増えるほど全体がパワーダウンする。
「バカですか!? アホなのですか!? 淫度って…… インド人もびっくりですよ! だいたい、イッた回数とか有りえません!」
ふざけた説明にワナワナと震えながらスマホに向かって文句を叫ぶ鈴雲。
しかし、不思議な力が手に入ったと、内心喜んでいた。
「ま、まぁいいでしょう。この力で淫人と戦えばいいのですね。しかし、この設定では負ければエロゲーみたいに…… はぁ、それでも構いませんか…… どうせ私なんか誰も……」
その後、せっかくだからとチュートリアルをやってみた。
タップしても反応は無かったが、三時間後くらいに突然スマホが変な音で鳴りだした。
画面を見ると、『淫人発生警報』と『ココをタップして現地に向かう』の指示が表示されていた。
場所は少し遠いが、錦三の繁華街だった。
ビルの屋上をピョンピョン跳ねながら行くと、驚くほど早く到着できた。
チュートリアルの指示に従って、そこに居た淫人と戦うと、少しダメージは受けたが、問題なく倒せた。
それから三日後に現れた淫人とも戦った。
場所は名古屋駅前にあるグルグルのところで、二十二時すぎにも関わらず人混みも多かった。
そこではエッチな攻撃も受けてしまい、人前でおっぱい丸出しにされ、揉みまくられた。
この二回の戦闘は、ギャラリーも多く動画もたくさん撮られてしまった。
そんなこんなで……
……………
………
…
―― 現在
鈴雲は動画の卑猥なコメントを読んで、独り盛り上がっていた。
「うぉぉぉ、そんな目で私を見ているのですか。淫人もっとがんばれ、って…… 悪者の味方をし…… んん? がんばっておまんまんを責めろと…… ふざけないで下さい! ああっ、こっちは、そんなことまで書くのですかぁ!? これだから女子大で遊ぶような人達は、エッチなことしか考えていないのです!」
本日、三匹目の淫人を討伐したとこで、その危険性は重々承知していた。
負ければただでは済まないだろう。
殺されるだけならまだしも、敵はエッチなことを執拗にしてくる。
きっと、何らかの理由があるだろうとは思うが、今はわからない。
わかるのは、負けたときに凌辱の限りを尽くされるであろうということだ。
しかし、鈴雲は犯されることに恐怖心はなかった。
既に処女を失っているのだから……
初めての相手はキュウリであった。
キュウリと言ってもコンビニで買った少々お高めのキュウリだ。
もちろん、料理などしないから、これなら挿入るかも? と、ディルドー代わりで購入した物である。
両親が海外に行ってから、エロゲーを始めた。
女の人がアレやコレやをされるのを見て興味を持った。
初めは指で入口だけを弄っていたが、次第にエスカレートし、興味本位で挿入したキュウリによって処女膜を自分で破いてしまったのだ。
涙は出なかった…… 痛みの中で虚しさだけが広がっていた。
虐めによる登校拒否、両親との別れ、独りで引き籠る生活がだらしないものになるのに時間はかからなかった。
そこへ、キュウリによる破瓜。
鈴雲の生活も心も荒んだものとなった……
自分でも、今のままでは駄目だとわかっている。
このままでは碌な大人にならないし、誰の役にも立たず消費するだけの惨めな人生を送ると。
死のうとは思わないが、死んでも構わないといつも思っている。
だから戦うことに戸惑いは無かった。
もしかしたら、何かが変わるかも知れない。
そう思って魔法少女を受け入れた。
「兄様も私の動画をみてくれているのでしょうか? もしかしたら、このコメントの中にも兄様が書いた……」
モニターから目を離し窓の外を見る鈴雲。
兄様と呼んで慕い、隣に住んでいる三つ歳上の青年。
幼馴染であり、子供の頃からいつも一緒だった大好きな人。
今日も隣の窓で勉強している影が見える。
彼女の唯一の話し相手だが、最近は受験勉強が忙しく、ほとんど会えていない。
「たまには、遊びに来てくれませんかねぇ…… ハァ……」
自分から会いに行く勇気はないし、いきなり来られも困る。
だらしない容姿に、風呂もたまにしか入らないから臭うだろう。
鏡をみると嫌悪感が湧いてくる。
それより、部屋が臭いし汚すぎる。
ひっくり返ったカップラーメンは、干からびてゴキブリがあさっている。
オナニーの時に漏らしたおしっこも、そのまま乾くのを待つだけだ。
想い人のことを考えるたびに、自暴自棄になりそうな鈴雲。
この世から消えてしまいと、いつも思うのであった。
本当に変身できるなら、疑いの余地は無いと……
「ふむふむ、なるほど、なるほど」
説明書をタップしてから、それぞれの項目を読み始める。
① 目的について
魔法少女は神界から逃げ出したオカスゾンを捕まえる、または、退治する。
オカスゾンは人間を操り怪人化させマン汁を集めるために女性を襲うので、阻止する。
怪人化された人間は人間界で淫人と呼ばれ、男性は容赦なく殺し、女性はその場で犯すか持ち帰る場合もあるので阻止する。
「マ、マン…… 汁。なんですか、このお下劣な設定は…… それに、阻止阻止って……」
② 変身について
魔法少女アプリを立ち上げ、変身をタップすることで変身できる。
元に戻るには、脚のホルスターからスマートフォンを取り出し解除をタップする。
「これは、もう知ってますね」
③ 魔法少女の特性について
魔法少女は魔法を使い闘う戦士の総称である。
鈴音鈴雲は格闘を得意とした魔闘少女である。
名前はプディカベリー。
魔法少女のコスチュームは見えないマジカルシールドを発しており、攻撃から身を守ってくれる。
コスチュームの破損はバリアの低下につながるため、注意が必要である。
淫人の出す液体は媚薬効果を持つ。
これを利用し、羞恥心を上げることによってパワーアップすることが可能。
ただし、感じすぎて絶頂すると、逆にパワーダウンするので注意が必要である。
「プディカベリー…… 名前は可愛いですが、エッチなことをすればパワーアップって…… これを作った人は、頭がおかしいのでしょか?」
④ 戦闘方法について
魔闘少女の基本的な攻撃はパンチやキックとなる。
魔力によって動きも攻撃力も飛躍的に上昇している。
マジカルポイントを使用して必殺技の使用が可能。
使い方は魔力を集中した後に、名前を言いながらアクションをし解放する。
魔導拳:魔法の拳が飛んで行く。当たると爆発する。
魔昇拳:ジャンピングアッパーだが、無敵ではない。
魔空斬:サマーソルトキックであるが、斬撃効果を持つ。
滅殺閃光牙:閃光の牙を放つ超必殺技(淫度を100%消費することで使用可能)。
以上を駆使して戦闘を行います。
「必殺技は、もう少し可愛らしい名前にできなかったのでしょうか…… それにしても淫度とはいったい? 嫌な予感しかしませんね」
⑤ 戦闘パラメーターについて
魔法少女は自身の情報を数値化して見ることができる。
見たい情報を意識すれば目の前に浮かんで見えます。
淫度:羞恥心でありエッチなことをしたり妄想すれば溜まるエネルギー。高くなるほど身体が敏感になるため、注意が必要。
魔力:マジカルポイントの数値で、必殺技を使用するのに使い、淫度を消費することで回復できる。
攻撃力:物理的な攻撃力で、淫度が高くなるほど上昇する。
防御力:コスチュームによるマジカルシールドの数値で、いったん変身を解除して時間を置かないと回復しない。
素早さ:動く速さで、淫度が高くなるほど上昇する。
絶頂数:イッた回数で、増えるほど全体がパワーダウンする。
「バカですか!? アホなのですか!? 淫度って…… インド人もびっくりですよ! だいたい、イッた回数とか有りえません!」
ふざけた説明にワナワナと震えながらスマホに向かって文句を叫ぶ鈴雲。
しかし、不思議な力が手に入ったと、内心喜んでいた。
「ま、まぁいいでしょう。この力で淫人と戦えばいいのですね。しかし、この設定では負ければエロゲーみたいに…… はぁ、それでも構いませんか…… どうせ私なんか誰も……」
その後、せっかくだからとチュートリアルをやってみた。
タップしても反応は無かったが、三時間後くらいに突然スマホが変な音で鳴りだした。
画面を見ると、『淫人発生警報』と『ココをタップして現地に向かう』の指示が表示されていた。
場所は少し遠いが、錦三の繁華街だった。
ビルの屋上をピョンピョン跳ねながら行くと、驚くほど早く到着できた。
チュートリアルの指示に従って、そこに居た淫人と戦うと、少しダメージは受けたが、問題なく倒せた。
それから三日後に現れた淫人とも戦った。
場所は名古屋駅前にあるグルグルのところで、二十二時すぎにも関わらず人混みも多かった。
そこではエッチな攻撃も受けてしまい、人前でおっぱい丸出しにされ、揉みまくられた。
この二回の戦闘は、ギャラリーも多く動画もたくさん撮られてしまった。
そんなこんなで……
……………
………
…
―― 現在
鈴雲は動画の卑猥なコメントを読んで、独り盛り上がっていた。
「うぉぉぉ、そんな目で私を見ているのですか。淫人もっとがんばれ、って…… 悪者の味方をし…… んん? がんばっておまんまんを責めろと…… ふざけないで下さい! ああっ、こっちは、そんなことまで書くのですかぁ!? これだから女子大で遊ぶような人達は、エッチなことしか考えていないのです!」
本日、三匹目の淫人を討伐したとこで、その危険性は重々承知していた。
負ければただでは済まないだろう。
殺されるだけならまだしも、敵はエッチなことを執拗にしてくる。
きっと、何らかの理由があるだろうとは思うが、今はわからない。
わかるのは、負けたときに凌辱の限りを尽くされるであろうということだ。
しかし、鈴雲は犯されることに恐怖心はなかった。
既に処女を失っているのだから……
初めての相手はキュウリであった。
キュウリと言ってもコンビニで買った少々お高めのキュウリだ。
もちろん、料理などしないから、これなら挿入るかも? と、ディルドー代わりで購入した物である。
両親が海外に行ってから、エロゲーを始めた。
女の人がアレやコレやをされるのを見て興味を持った。
初めは指で入口だけを弄っていたが、次第にエスカレートし、興味本位で挿入したキュウリによって処女膜を自分で破いてしまったのだ。
涙は出なかった…… 痛みの中で虚しさだけが広がっていた。
虐めによる登校拒否、両親との別れ、独りで引き籠る生活がだらしないものになるのに時間はかからなかった。
そこへ、キュウリによる破瓜。
鈴雲の生活も心も荒んだものとなった……
自分でも、今のままでは駄目だとわかっている。
このままでは碌な大人にならないし、誰の役にも立たず消費するだけの惨めな人生を送ると。
死のうとは思わないが、死んでも構わないといつも思っている。
だから戦うことに戸惑いは無かった。
もしかしたら、何かが変わるかも知れない。
そう思って魔法少女を受け入れた。
「兄様も私の動画をみてくれているのでしょうか? もしかしたら、このコメントの中にも兄様が書いた……」
モニターから目を離し窓の外を見る鈴雲。
兄様と呼んで慕い、隣に住んでいる三つ歳上の青年。
幼馴染であり、子供の頃からいつも一緒だった大好きな人。
今日も隣の窓で勉強している影が見える。
彼女の唯一の話し相手だが、最近は受験勉強が忙しく、ほとんど会えていない。
「たまには、遊びに来てくれませんかねぇ…… ハァ……」
自分から会いに行く勇気はないし、いきなり来られも困る。
だらしない容姿に、風呂もたまにしか入らないから臭うだろう。
鏡をみると嫌悪感が湧いてくる。
それより、部屋が臭いし汚すぎる。
ひっくり返ったカップラーメンは、干からびてゴキブリがあさっている。
オナニーの時に漏らしたおしっこも、そのまま乾くのを待つだけだ。
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