23 / 27
8ページ目 不確かだからこそ
中編②
しおりを挟む
さすがに笹倉も近藤のブリザード級の冷ややかな空気にからかうことを止め、ひとしきり業務や業界の話で座が盛り上がる。
近藤との関係さえ仄めかされなければ、社内きってのカリスマ達の話は圭介にとっても当然魅力的な裏話で、圭介もいつしか話にのめりこんでいた。
起業当時の、笹倉の買い付けミスで4000万の不良在庫を抱えた話。
さぁ、どうやって借金をチャラにするかの佳境の場面で、笹倉の話が止まった。
女将が連れの到着を告げたのだ。
連れ?と圭介が訝しむ間もなく、部屋に入ってきたその人に仰天したのは圭介だけだった。
「しゃっ、しゃっ、社長っ!!!」
圭介の叫び声に、軽く頷いて見せながら、笹倉の隣に腰を下ろした堂々たる人物は、今や経済誌にも頻繁に登場する知らないものなど誰もいないYc.net agent株式会社のCEO、遠野 宰だった。
「相変わらず、遅ぇーな、宰は。」
笹倉の遠慮の無い言葉に、圭介は冷やりとしたものが走るが、肝心の社長殿は気にしていないのか、悪いな、と笑った。
女将からおしぼりを受け取って手を拭きながら、遠野は近藤に待たせたな、といい、圭介には「お疲れ」と声を掛けてきた。
「しゃ・・・社長・・・おっ、おっ、お疲れ様ですっ!!!」
酒を注がないと、と下っ端リーマンの性で立ち上がりかけた圭介を、遠野は手を上げて制した。
「吉崎、今日は無礼講だ。それに俺は、こいつらといる時は社長じゃない」
そう言ってにやりと笑いながら、乾杯と、お猪口を軽くかざすと、もう口に含んでいた。
恐縮、萎縮しまくる圭介に、近藤も気にするな、と到底無理なことを言ってきて、圭介はもう一度念仏のように、考えない、考えないと心の中で唱え続けた。
社長まで登場した、この会食の意味を、本当に本当に考えたくなかったのだ。
なのに、社長の興味は当然「近藤と圭介のご関係」だったわけで・・・・・・・・・・・・・・・・。
「吉崎、災難だったな。ミネストローネスープは」
しめ鯖を口に放り込みながら、社長は生真面目に爆弾を投下した。笹倉はひゃひゃひゃと笑い転げている。
「宰、お前まで、いい加減にしろよ」
近藤は憮然としたまま疲れたような声音で言うが、社長はどこ吹く風といった様子で、鯖を咀嚼すると、言葉を継いだ。
「芳弘、俺には、お前の恋人とのなれ初めを聞く権利があるだろうが。なんと言っても、あの日の亜由美を宥めてやったのは、この俺だからな。」
言って、ニヤッと圭介にウィンクしてみせる。
ぞぞっと圭介の背に悪寒が走り抜ける。断じて社長のウィンクがキモかったわけではなく、「なれそめ」と言うところが恐ろしかったのだ。
いやいや、それは・・・と圭介は口を挟もうとして、はたと思考が停止した。
遠野の言った中に含まれていた単語が引っかかったのだ。
あの日・・・?亜由美・・・?宥める・・・?
いつだ・・・?亜由美って、あの「亜由美」・・・?何で社長が宥めるんだ・・・?
圭介の顔にいくつも浮かんだ「?」が可笑しかったのか、社長もははっ豪快に笑い始める。
怪訝なまま、近藤を見つめれば、彼の表情はなぜか赤くなっていて、圭介を無視したまま近藤は言い返した。
「あれは、セキュリティのトラブル対応でチャラにしたはずだ」
近藤のその言葉に、さらに?が頭の中をグルグル回る。耐え切れず圭介は口を出した。
「トラブルって、あのSSLの奴ですか?」
酔いのせいか、会話の着地点を見失い始めた圭介は論点のずれた質問してしまう。
笹倉は、世話が焼けるな、といった感じで近藤を見た。
「おい、あの日のこと何も話していないのか?大事な恋人に」
「言う必要は無いと判断した」
にべもない近藤の回答。
「かわいそうに・・・それは良くないだろう、大事な恋人に対して」
遠野がニヤニヤ笑いのまま茶々を入れる。
誰も彼もが「大事な恋人」と言う。なんだか自分がバカにされているようで、とうとう圭介は切れたように大声を出した。
「一体、何がどうなっているんですか?!俺にもわかるようにしてください!!」
大きな声を出した圭介に、近藤は「お前、酔ってるだろ」と眉を顰めた。
「いいじゃないか、俺も聞きたいなー芳弘」
笹倉もニヤニヤ。
それに、近藤はらしくなくチッと舌打ちすると、同じくニヤニヤしている遠野を睨みながら、話を始めた。
あのトラブルの日・・・
ようは圭介が近藤とその妻の仲睦まじい姿にショックを受けて乙女になってしまった日のことだ。
「あいつが、いきなり、離婚の話をしに会社にやってきたんだ」
え・・・?離婚?
思いがけない言葉に圭介は声を上げた。
「嘘・・・だって、二人は笑って話していたじゃないですか・・・?」
そう、笑っていた。顔を寄せ合って話し合う二人の姿は親密そのもの・・・いかにも仲のよい夫婦といった風情だった。
だからこそ、自分はその姿に激しいショックと悲しみを覚えたのだから・・・。
「まぁ、近藤もそうだが亜由美は筋金入りの見栄っ張りなんだ」
遠野が答える。近藤はそれに「お前、それじゃ答えになってないだろう」と突っ込むと、話を続けた。
「さすがに俺が家を出たことで、あいつも観念らしきものはしたらしくてな。で・・・当然、次に考えるのが金さ」
「おおーー、怖いねー女は」
笹倉がおどけて見せるが、圭介はもうそれを怒るどころではなかった。
「お金って・・・?」
「慰謝料だ、3億と言ってきやがった」
思い出して腹が立つのか、忌々しげに近藤が吐き捨てるように言う。
「意味が分かんねー要求に、俺が払うかって突っぱねたら、あいつは、どういうわけか訴えてやるっていいやがって」
「順番がおかしくなってるな。普通は協議、首尾が悪ければ調停、最後に家裁だろう」
遠野が真面目に離婚の手続きの順番を言うのに、近藤がさすがに吹き出した。
「宰、お前、それ変だぞ。関係ないだろ、順番なんて」
「そうだな、亜由美は家裁に持ち込む気満々だったからな。あの自信が理解出来ん」
気安い仲間内の会話に、圭介はますます分からなくなってくる。
「じゃ、なんで笑って話していたんですか・・・?」
辛抱強く、もう一度問いかける。
それに笹倉が、当たり前だろう、と口を挟んだ。
「会社中の人間が見てるんだ。人前で言い争うことなんか、あの高ビーな女はしないさ」
「確かに、とりあえず近藤夫人として現れてるからな」
遠野が頷くのを見て、二人が何を納得しているのかが分からず、圭介は困った表情のまま近藤を見た。そもそも、笑いながら憎憎しい会話をするっていう神経が理解できない。
それを近藤が優しいような困ったような面持ちで見返すと、諦めたように言葉を継いだ。
「圭介には理解出来ないだろうな・・・ようは見せ掛けを演じただけだ、お互いにな。俺もあいつも人目を気にして、いかにも仲の良い夫婦です、って振りをしていたんだ。だが、話の中身は言ったとおり、下衆な話だ」
「そ、そうなんですか・・・」
「つまり、狐と狸の化かしあいだよ、吉崎」
笹倉がのんびりと補足してくれた。
狐と狸の化かしあい・・・笹倉の奇妙な例えにようやく状況が飲み込めてきた。
近藤との関係さえ仄めかされなければ、社内きってのカリスマ達の話は圭介にとっても当然魅力的な裏話で、圭介もいつしか話にのめりこんでいた。
起業当時の、笹倉の買い付けミスで4000万の不良在庫を抱えた話。
さぁ、どうやって借金をチャラにするかの佳境の場面で、笹倉の話が止まった。
女将が連れの到着を告げたのだ。
連れ?と圭介が訝しむ間もなく、部屋に入ってきたその人に仰天したのは圭介だけだった。
「しゃっ、しゃっ、社長っ!!!」
圭介の叫び声に、軽く頷いて見せながら、笹倉の隣に腰を下ろした堂々たる人物は、今や経済誌にも頻繁に登場する知らないものなど誰もいないYc.net agent株式会社のCEO、遠野 宰だった。
「相変わらず、遅ぇーな、宰は。」
笹倉の遠慮の無い言葉に、圭介は冷やりとしたものが走るが、肝心の社長殿は気にしていないのか、悪いな、と笑った。
女将からおしぼりを受け取って手を拭きながら、遠野は近藤に待たせたな、といい、圭介には「お疲れ」と声を掛けてきた。
「しゃ・・・社長・・・おっ、おっ、お疲れ様ですっ!!!」
酒を注がないと、と下っ端リーマンの性で立ち上がりかけた圭介を、遠野は手を上げて制した。
「吉崎、今日は無礼講だ。それに俺は、こいつらといる時は社長じゃない」
そう言ってにやりと笑いながら、乾杯と、お猪口を軽くかざすと、もう口に含んでいた。
恐縮、萎縮しまくる圭介に、近藤も気にするな、と到底無理なことを言ってきて、圭介はもう一度念仏のように、考えない、考えないと心の中で唱え続けた。
社長まで登場した、この会食の意味を、本当に本当に考えたくなかったのだ。
なのに、社長の興味は当然「近藤と圭介のご関係」だったわけで・・・・・・・・・・・・・・・・。
「吉崎、災難だったな。ミネストローネスープは」
しめ鯖を口に放り込みながら、社長は生真面目に爆弾を投下した。笹倉はひゃひゃひゃと笑い転げている。
「宰、お前まで、いい加減にしろよ」
近藤は憮然としたまま疲れたような声音で言うが、社長はどこ吹く風といった様子で、鯖を咀嚼すると、言葉を継いだ。
「芳弘、俺には、お前の恋人とのなれ初めを聞く権利があるだろうが。なんと言っても、あの日の亜由美を宥めてやったのは、この俺だからな。」
言って、ニヤッと圭介にウィンクしてみせる。
ぞぞっと圭介の背に悪寒が走り抜ける。断じて社長のウィンクがキモかったわけではなく、「なれそめ」と言うところが恐ろしかったのだ。
いやいや、それは・・・と圭介は口を挟もうとして、はたと思考が停止した。
遠野の言った中に含まれていた単語が引っかかったのだ。
あの日・・・?亜由美・・・?宥める・・・?
いつだ・・・?亜由美って、あの「亜由美」・・・?何で社長が宥めるんだ・・・?
圭介の顔にいくつも浮かんだ「?」が可笑しかったのか、社長もははっ豪快に笑い始める。
怪訝なまま、近藤を見つめれば、彼の表情はなぜか赤くなっていて、圭介を無視したまま近藤は言い返した。
「あれは、セキュリティのトラブル対応でチャラにしたはずだ」
近藤のその言葉に、さらに?が頭の中をグルグル回る。耐え切れず圭介は口を出した。
「トラブルって、あのSSLの奴ですか?」
酔いのせいか、会話の着地点を見失い始めた圭介は論点のずれた質問してしまう。
笹倉は、世話が焼けるな、といった感じで近藤を見た。
「おい、あの日のこと何も話していないのか?大事な恋人に」
「言う必要は無いと判断した」
にべもない近藤の回答。
「かわいそうに・・・それは良くないだろう、大事な恋人に対して」
遠野がニヤニヤ笑いのまま茶々を入れる。
誰も彼もが「大事な恋人」と言う。なんだか自分がバカにされているようで、とうとう圭介は切れたように大声を出した。
「一体、何がどうなっているんですか?!俺にもわかるようにしてください!!」
大きな声を出した圭介に、近藤は「お前、酔ってるだろ」と眉を顰めた。
「いいじゃないか、俺も聞きたいなー芳弘」
笹倉もニヤニヤ。
それに、近藤はらしくなくチッと舌打ちすると、同じくニヤニヤしている遠野を睨みながら、話を始めた。
あのトラブルの日・・・
ようは圭介が近藤とその妻の仲睦まじい姿にショックを受けて乙女になってしまった日のことだ。
「あいつが、いきなり、離婚の話をしに会社にやってきたんだ」
え・・・?離婚?
思いがけない言葉に圭介は声を上げた。
「嘘・・・だって、二人は笑って話していたじゃないですか・・・?」
そう、笑っていた。顔を寄せ合って話し合う二人の姿は親密そのもの・・・いかにも仲のよい夫婦といった風情だった。
だからこそ、自分はその姿に激しいショックと悲しみを覚えたのだから・・・。
「まぁ、近藤もそうだが亜由美は筋金入りの見栄っ張りなんだ」
遠野が答える。近藤はそれに「お前、それじゃ答えになってないだろう」と突っ込むと、話を続けた。
「さすがに俺が家を出たことで、あいつも観念らしきものはしたらしくてな。で・・・当然、次に考えるのが金さ」
「おおーー、怖いねー女は」
笹倉がおどけて見せるが、圭介はもうそれを怒るどころではなかった。
「お金って・・・?」
「慰謝料だ、3億と言ってきやがった」
思い出して腹が立つのか、忌々しげに近藤が吐き捨てるように言う。
「意味が分かんねー要求に、俺が払うかって突っぱねたら、あいつは、どういうわけか訴えてやるっていいやがって」
「順番がおかしくなってるな。普通は協議、首尾が悪ければ調停、最後に家裁だろう」
遠野が真面目に離婚の手続きの順番を言うのに、近藤がさすがに吹き出した。
「宰、お前、それ変だぞ。関係ないだろ、順番なんて」
「そうだな、亜由美は家裁に持ち込む気満々だったからな。あの自信が理解出来ん」
気安い仲間内の会話に、圭介はますます分からなくなってくる。
「じゃ、なんで笑って話していたんですか・・・?」
辛抱強く、もう一度問いかける。
それに笹倉が、当たり前だろう、と口を挟んだ。
「会社中の人間が見てるんだ。人前で言い争うことなんか、あの高ビーな女はしないさ」
「確かに、とりあえず近藤夫人として現れてるからな」
遠野が頷くのを見て、二人が何を納得しているのかが分からず、圭介は困った表情のまま近藤を見た。そもそも、笑いながら憎憎しい会話をするっていう神経が理解できない。
それを近藤が優しいような困ったような面持ちで見返すと、諦めたように言葉を継いだ。
「圭介には理解出来ないだろうな・・・ようは見せ掛けを演じただけだ、お互いにな。俺もあいつも人目を気にして、いかにも仲の良い夫婦です、って振りをしていたんだ。だが、話の中身は言ったとおり、下衆な話だ」
「そ、そうなんですか・・・」
「つまり、狐と狸の化かしあいだよ、吉崎」
笹倉がのんびりと補足してくれた。
狐と狸の化かしあい・・・笹倉の奇妙な例えにようやく状況が飲み込めてきた。
10
あなたにおすすめの小説
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる