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第四章 聖者の力の源は
03.副団長は現実を知る1
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貴族たちの動きは早かった。一日でも早く己の領地にいる魔獣を討伐し、その身体から得られる利益を貪ろうと必死なのだろう。ぼそりと呟いてから王命が下るまで三日とかからなかった。
『騎士団の討伐には必ず聖者を同行させよ』
この命令にはローデシアンですら逆らうことができない。
苦々しい面持ちで書状を見つめるローデシアンの横顔をアーフェンは無表情のまま眺めた。
「お前がやったのか?」
「俺はなにもしてません。ここでした話が漏れたようです」
淡々と告げると、ローデシアンは困った顔をした後、感情を隠した。それはアーフェンも同じだった。互いに腹の探り合いのように見つめ合い、口を切ったのはローデシアンだった。
「神殿への報告はお前がしろ。そして直接、聖者にも告げるのだ」
「了解しました」
まるで何かの罰のように告げるが、どうってことはない。
ただ命じるだけで良いのだから。
「次の討伐は十日後だ。雪が溶け始めたクーバース領へと向かう」
南のクーバース領であれば、火系の魔獣が多いだろう。今までとは違った装備が必要だ。ちらりと頭を過り、部下たちに火系魔獣の倒し方を教えなければと思った次に、口頭で充分かと考え始める。
なんせ怪我したところですぐに治るのだから、多くを告げるよりも実体験させた方が早いと考えてしまう。いつの頃からか、どこか投げやりになっていた。
アーフェンは神殿へと向かった。
壮大な建築で、王宮よりも目立っているとすら思う建物は、神に祈りを捧げる人々で溢れかえっていた。聖者が討伐に随行するようになってから訪う人が増え、日々の祈りを捧げているらしい。
所詮、神殿ですら金なのだ。
聖者を召喚し、その活躍を知らしめれば自動的に神殿の存在意義も高まり、布施が集まる。神の下僕と自らを称していながら、果たして神殿は魔獣討伐にどんな貢献をしたのかと叫びたくなる。
実際に魔獣と戦っているのは騎士団だ。自分たちがいなければ奴らを倒すことはできないというのに……。
苛立ちながらアーフェンは中へと入り、大司教の部屋へと向かった。
「そうかそうか。十日後じゃな。お前さんたちも大変だのぉ」
大司教はいともあっさりと承諾したことに拍子抜けした。
(なんだ、神殿からの拒否じゃなかったのか……ならばなぜ団長は……)
聖者の力を安売りするなと神殿が苦情を言ってきてるのだとばかり思っていたアーフェンは余計にローデシアンが何を考えているのか分からなくなった。
口をへの字にしていると、長い眉毛で隠れた目でちらりと見、大司教がほっほっほっと笑った。
「それにしてもお前さん、随分と怖い顔をしているな。どうじゃ、神に祈って心の憂いを晴らしてから討伐に行ってみてはどうじゃ」
「……いや結構。それより、聖者へも報告をしたいので、居室を教えてほしい」
「いいよー。案内させるからちょっと待て」
大司教がベルを鳴らせば、すぐに無表情の神官がやってきてアーフェンを真柴の部屋へと案内した。ノックをしてすぐに開いた扉の中に入って、言葉を詰まらせた。
(なんだこの部屋は……)
国王すら羨ましがるほどに豪奢な部屋で贅沢をしていると思っていたのに、真柴がいたのは寝台が一つと端材で作った椅子が一脚だけある部屋だった。それも騎士団が新人に渡す部屋よりも狭く、小さな窓が一つあるだけ。
どれほど貧しい家でももっといい環境だ。
真柴の居室に入るのは初めてではないのを思い出す。以前も確かこんな殺風景な部屋だった。なぜ神殿で贅を尽くした対応を受けていると思い込んでいたのだろう。
真柴はアーフェンが入ると慌てて起き上がろうとして……だが一人で起き上がることができないのか、控えているドゴがすぐさま身体を支えた。
「ベルマンさん、こんにちは」
いつものように口角を上げるだけの笑みを浮かべているが、その顔に生気はなかった。
薄い夜着の上からでもはっきりと分かるほど、細い。
(聖者は……こんなに痩せていたか?)
いや、元々屈強ではないし、この世界の人間に比べれば細身だ。だが今目の前にいる真柴は骨に皮を纏っただけだった。頬はこけ、目は窪み下にクマもできている。
初めてローシェンに乗ったときはもっと肉が付いていたはずの指も、枯れ枝のようである。
「どうしてそんなになってるんだ、もっとちゃんとしろ!」
これでは討伐に連れて行けないじゃないか。
「おい、ドゴ。聖者のこれはなんだ? 変な瘴気に当たったのか?」
「いえ違います……」
瘴気でなくこんなに痩せ細ったのは不摂生か。なんていうていたらくだ。これからも討伐が続くと分かっていて何をしていたんだ。
カッと腹が熱くなるのを感じた。
「お前は聖者としての自覚があるのかっ! 神から与えられた力をなんだと思っているんだ!」
「……すみません」
しかも今にも死にそうなほど顔色が悪いじゃないか。
「ふざけているのか。十日後にはまた討伐にでる。次は南のクーバース領だ、それまでにちゃんと身体をどうにかしろっ!」
こんな枯れ木のような身体でどうやって力を使うつもりなんだ……もしかして討伐が面倒になってわざとそんなふりをしているのか。……ならば許せない。僅かでも自分の使命を投げ出すようなことなど絶対に……。
あんな思いを自分にさせたくせに、今更逃げ出すなんて絶対に……。
ギッと睨めつければいつものように口角を上げる作った笑みを浮かべて、小さく「すみません」と呟く真柴に「はっ!」と吐き捨てた。どこか、バツが悪くなった。
「十日後だ、分かったな。ローシェンへの餌やりもするな。今はとにかく身体をどうにかしろっ!」
苛立ちのまま背中を向け扉を乱暴に閉めた。
――なんだ、あの身体は。俺への当てつけかっ!
足音を鳴らして苛立ちを紛らわせるがちっとも晴れやしない。貴族を動かして王まで動かして使命を果たしてやろうというのだ、なにに不満があるんだ。
「くそっ」
どうしてローデシアンも真柴も、自分の邪魔ばかりするのだ。騎士団のためにやっているのに。
……だが、変だ。
神殿にいてあんな姿になるか?
討伐中ですらあれほど食べていたのだ、王都にある神殿ならば、もっとまともなものが食べられるし、ドゴが傍にいて食べずにあの身体になろうなどできるのか。
『騎士団の討伐には必ず聖者を同行させよ』
この命令にはローデシアンですら逆らうことができない。
苦々しい面持ちで書状を見つめるローデシアンの横顔をアーフェンは無表情のまま眺めた。
「お前がやったのか?」
「俺はなにもしてません。ここでした話が漏れたようです」
淡々と告げると、ローデシアンは困った顔をした後、感情を隠した。それはアーフェンも同じだった。互いに腹の探り合いのように見つめ合い、口を切ったのはローデシアンだった。
「神殿への報告はお前がしろ。そして直接、聖者にも告げるのだ」
「了解しました」
まるで何かの罰のように告げるが、どうってことはない。
ただ命じるだけで良いのだから。
「次の討伐は十日後だ。雪が溶け始めたクーバース領へと向かう」
南のクーバース領であれば、火系の魔獣が多いだろう。今までとは違った装備が必要だ。ちらりと頭を過り、部下たちに火系魔獣の倒し方を教えなければと思った次に、口頭で充分かと考え始める。
なんせ怪我したところですぐに治るのだから、多くを告げるよりも実体験させた方が早いと考えてしまう。いつの頃からか、どこか投げやりになっていた。
アーフェンは神殿へと向かった。
壮大な建築で、王宮よりも目立っているとすら思う建物は、神に祈りを捧げる人々で溢れかえっていた。聖者が討伐に随行するようになってから訪う人が増え、日々の祈りを捧げているらしい。
所詮、神殿ですら金なのだ。
聖者を召喚し、その活躍を知らしめれば自動的に神殿の存在意義も高まり、布施が集まる。神の下僕と自らを称していながら、果たして神殿は魔獣討伐にどんな貢献をしたのかと叫びたくなる。
実際に魔獣と戦っているのは騎士団だ。自分たちがいなければ奴らを倒すことはできないというのに……。
苛立ちながらアーフェンは中へと入り、大司教の部屋へと向かった。
「そうかそうか。十日後じゃな。お前さんたちも大変だのぉ」
大司教はいともあっさりと承諾したことに拍子抜けした。
(なんだ、神殿からの拒否じゃなかったのか……ならばなぜ団長は……)
聖者の力を安売りするなと神殿が苦情を言ってきてるのだとばかり思っていたアーフェンは余計にローデシアンが何を考えているのか分からなくなった。
口をへの字にしていると、長い眉毛で隠れた目でちらりと見、大司教がほっほっほっと笑った。
「それにしてもお前さん、随分と怖い顔をしているな。どうじゃ、神に祈って心の憂いを晴らしてから討伐に行ってみてはどうじゃ」
「……いや結構。それより、聖者へも報告をしたいので、居室を教えてほしい」
「いいよー。案内させるからちょっと待て」
大司教がベルを鳴らせば、すぐに無表情の神官がやってきてアーフェンを真柴の部屋へと案内した。ノックをしてすぐに開いた扉の中に入って、言葉を詰まらせた。
(なんだこの部屋は……)
国王すら羨ましがるほどに豪奢な部屋で贅沢をしていると思っていたのに、真柴がいたのは寝台が一つと端材で作った椅子が一脚だけある部屋だった。それも騎士団が新人に渡す部屋よりも狭く、小さな窓が一つあるだけ。
どれほど貧しい家でももっといい環境だ。
真柴の居室に入るのは初めてではないのを思い出す。以前も確かこんな殺風景な部屋だった。なぜ神殿で贅を尽くした対応を受けていると思い込んでいたのだろう。
真柴はアーフェンが入ると慌てて起き上がろうとして……だが一人で起き上がることができないのか、控えているドゴがすぐさま身体を支えた。
「ベルマンさん、こんにちは」
いつものように口角を上げるだけの笑みを浮かべているが、その顔に生気はなかった。
薄い夜着の上からでもはっきりと分かるほど、細い。
(聖者は……こんなに痩せていたか?)
いや、元々屈強ではないし、この世界の人間に比べれば細身だ。だが今目の前にいる真柴は骨に皮を纏っただけだった。頬はこけ、目は窪み下にクマもできている。
初めてローシェンに乗ったときはもっと肉が付いていたはずの指も、枯れ枝のようである。
「どうしてそんなになってるんだ、もっとちゃんとしろ!」
これでは討伐に連れて行けないじゃないか。
「おい、ドゴ。聖者のこれはなんだ? 変な瘴気に当たったのか?」
「いえ違います……」
瘴気でなくこんなに痩せ細ったのは不摂生か。なんていうていたらくだ。これからも討伐が続くと分かっていて何をしていたんだ。
カッと腹が熱くなるのを感じた。
「お前は聖者としての自覚があるのかっ! 神から与えられた力をなんだと思っているんだ!」
「……すみません」
しかも今にも死にそうなほど顔色が悪いじゃないか。
「ふざけているのか。十日後にはまた討伐にでる。次は南のクーバース領だ、それまでにちゃんと身体をどうにかしろっ!」
こんな枯れ木のような身体でどうやって力を使うつもりなんだ……もしかして討伐が面倒になってわざとそんなふりをしているのか。……ならば許せない。僅かでも自分の使命を投げ出すようなことなど絶対に……。
あんな思いを自分にさせたくせに、今更逃げ出すなんて絶対に……。
ギッと睨めつければいつものように口角を上げる作った笑みを浮かべて、小さく「すみません」と呟く真柴に「はっ!」と吐き捨てた。どこか、バツが悪くなった。
「十日後だ、分かったな。ローシェンへの餌やりもするな。今はとにかく身体をどうにかしろっ!」
苛立ちのまま背中を向け扉を乱暴に閉めた。
――なんだ、あの身体は。俺への当てつけかっ!
足音を鳴らして苛立ちを紛らわせるがちっとも晴れやしない。貴族を動かして王まで動かして使命を果たしてやろうというのだ、なにに不満があるんだ。
「くそっ」
どうしてローデシアンも真柴も、自分の邪魔ばかりするのだ。騎士団のためにやっているのに。
……だが、変だ。
神殿にいてあんな姿になるか?
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