33 / 86
ブレイズ、みんなで竜介をお祝いする
4
しおりを挟む
「で、でもアレですよね。竜介さんは、大雅とすごく仲良いですよね」
「ああ、大雅とは他のメンバーより一緒にいた時間が長いからな。あの性格だからあまり人に対して心を開かないが、そんな大雅に頼ってもらえるというのは俺としても嬉しいよ」
「大雅のことは可愛い弟って感じですか?」
「ああ。……いや、うーん……どうだろうな……」
いきなり竜介が言葉に詰まり始めて、何故か俺にも緊張が走った。次の竜介の言葉で全てが決まる……そんな気がしたからだ。
「弟っていう感じも間違ってはいないんだが、その……弟には欲情しないだろ」
「あ」
「大雅は努力家だから、よく撮影の練習を俺に頼んでくるが……心のどこかで、それを楽しみにしてる自分もいる。あいつには内緒だぞ。そんな不純な動機で練習に付き合ってるなんて大雅が知ったら、間違いなく怒られるからな」
「………」
心の中心に、ポッと可愛い花が咲いた瞬間だった。
「大雅のことを好きかと言われたら当然好きだが、恋愛よりも絆って感じかな。もちろんお前を含めてブレイズのメンバーにも同じ感情は持っている。だが大雅とセックスする時は、……うーん、撮影の時とは違う意味で本気になるっていうか、最速で勃つっていうか」
「も、もう大丈夫です。よく分かりましたから!」
久々に鼻血が出そうになり、俺は慌てて缶のコーラをがぶ飲みした。
──竜介みたいな大人でも、自分の気持ちに気付かない場合ってあるんだな。
竜介は大雅に特別な感情を持っている。ただ、それが「恋」だということに気付いていないだけだ。
恐らくは、それが竜介にとっての「初恋」だから。
「……はあぁぁぁん」
「お、おい亜利馬。どうした? 具合悪いのか?」
「む、胸が締め付けられます……」
「大丈夫かっ?」
ともあれ、これで竜介の気持ちは理解できた。
不器用同士の恋。甘酸っぱくて、まるで中学生みたいな恋愛だ。
「竜介さん、これもっと食べてくださいね」
「おお、ありがとう」
だけど不器用なだけに、丁寧にそっと扱わないと壊れてしまいそうでもある。これはもう第三者がワーワー言う必要なんてなくて、二人で大事に育ててもらうのが一番良い。
「大雅は可愛いですもんね。ああ見えて、いつも一生懸命だし」
「そうだな。あいつが隅で黙ってるとつい構いたくなる。じっくり接すれば色々喋ってくれるからな、決して暗い奴じゃない」
「それに、あの真っ白な肌とすっきりした体がまた……」
「ああ。内股の柔らかいところに舌を這わせると腰が浮いて、甘い声が……」
「た、勃っちゃいます竜介さん……」
「ははは。もう少し聞け、亜利馬。大雅のヘソと脇腹をゆっくり愛撫して、それから焦らすように乳首に舌を──」
「はああぁえろすぎるううぅぅ」
「……何喋ってるの」
「ぅぅうわああぁぁ──ッ!」
突然背後から大雅の顔が現れて、俺は椅子から飛び上がった。
「た、大雅!」
「お疲れ、大雅」
見れば竜介はテーブルに頬杖をつき、ニヤニヤと笑っている。大雅が入室してきたのを知っていて、俺の反応を見るためにわざとエロい話を続けたんだ。
「ああ、大雅とは他のメンバーより一緒にいた時間が長いからな。あの性格だからあまり人に対して心を開かないが、そんな大雅に頼ってもらえるというのは俺としても嬉しいよ」
「大雅のことは可愛い弟って感じですか?」
「ああ。……いや、うーん……どうだろうな……」
いきなり竜介が言葉に詰まり始めて、何故か俺にも緊張が走った。次の竜介の言葉で全てが決まる……そんな気がしたからだ。
「弟っていう感じも間違ってはいないんだが、その……弟には欲情しないだろ」
「あ」
「大雅は努力家だから、よく撮影の練習を俺に頼んでくるが……心のどこかで、それを楽しみにしてる自分もいる。あいつには内緒だぞ。そんな不純な動機で練習に付き合ってるなんて大雅が知ったら、間違いなく怒られるからな」
「………」
心の中心に、ポッと可愛い花が咲いた瞬間だった。
「大雅のことを好きかと言われたら当然好きだが、恋愛よりも絆って感じかな。もちろんお前を含めてブレイズのメンバーにも同じ感情は持っている。だが大雅とセックスする時は、……うーん、撮影の時とは違う意味で本気になるっていうか、最速で勃つっていうか」
「も、もう大丈夫です。よく分かりましたから!」
久々に鼻血が出そうになり、俺は慌てて缶のコーラをがぶ飲みした。
──竜介みたいな大人でも、自分の気持ちに気付かない場合ってあるんだな。
竜介は大雅に特別な感情を持っている。ただ、それが「恋」だということに気付いていないだけだ。
恐らくは、それが竜介にとっての「初恋」だから。
「……はあぁぁぁん」
「お、おい亜利馬。どうした? 具合悪いのか?」
「む、胸が締め付けられます……」
「大丈夫かっ?」
ともあれ、これで竜介の気持ちは理解できた。
不器用同士の恋。甘酸っぱくて、まるで中学生みたいな恋愛だ。
「竜介さん、これもっと食べてくださいね」
「おお、ありがとう」
だけど不器用なだけに、丁寧にそっと扱わないと壊れてしまいそうでもある。これはもう第三者がワーワー言う必要なんてなくて、二人で大事に育ててもらうのが一番良い。
「大雅は可愛いですもんね。ああ見えて、いつも一生懸命だし」
「そうだな。あいつが隅で黙ってるとつい構いたくなる。じっくり接すれば色々喋ってくれるからな、決して暗い奴じゃない」
「それに、あの真っ白な肌とすっきりした体がまた……」
「ああ。内股の柔らかいところに舌を這わせると腰が浮いて、甘い声が……」
「た、勃っちゃいます竜介さん……」
「ははは。もう少し聞け、亜利馬。大雅のヘソと脇腹をゆっくり愛撫して、それから焦らすように乳首に舌を──」
「はああぁえろすぎるううぅぅ」
「……何喋ってるの」
「ぅぅうわああぁぁ──ッ!」
突然背後から大雅の顔が現れて、俺は椅子から飛び上がった。
「た、大雅!」
「お疲れ、大雅」
見れば竜介はテーブルに頬杖をつき、ニヤニヤと笑っている。大雅が入室してきたのを知っていて、俺の反応を見るためにわざとエロい話を続けたんだ。
1
あなたにおすすめの小説
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。
古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる