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五條禮鵺のターン③ 「彼は俺の運命の番だ」
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まさか、自分がストーキング行為をする日が来るとは思わなかった。
本人をすっ飛ばして柚木のご両親の住まう飯塚邸を訪問するには、まずその飯塚邸の住所を知る必要があるが、個人情報保護法が強まる昨今、簡単には住所を知ることは難しく従って下校中の柚木本人を尾行するという非常に原始的な手段に出た。
ストーキング行為は流石にA4のメンバーで協力するという訳にはいかない為、ここから先の展開は俺ひとりで進めていくことになった。
尾行一日目で柚木本人にバレることなく飯塚邸の場所を知る。
次にやるべきことは柚木本人の不在を狙って飯塚邸を訪問しご両親から柚木の二次性について尋ねる。ということだ。
このミッションを成功させる為には数週間に渡り、柚木の行動パターンを確実に把握する必要がある。
よってストーキング行為は続行。
数週間のストーキング行為により、週末は高確率で本屋、又はゲームセンターへ行くことが分かった。
リサーチ通り趣味は読書であることの裏取りと加えてゲーム好きという新たな情報をゲット出来た。
本屋は最寄り駅から少し行った所にあるカフェの隣接した大きな規模の書店で少なくても小一時間程は滞在することが分かった。
と、云うわけで飯塚邸御宅訪問は週末の昼下がり柚木が本屋へ向かったことが確認出来た日を決行日に定めた。
そして決行日、俺は菓子折を持参し、アポなし突撃訪問。
その結果は、成功。
突然の俺の訪問に対し玄関先の柚木のご両親は大変驚かれたが、『柚木さんは僕の運命の番です』と伝えたところ、家の中へ通され、そこで改まって自分の自己紹介と自分がαであることを話し、ここへ来た経緯を説明すると、ご両親は俺のことを理解してくれて柚木自身もまだ知らない秘密を打ち明けてくださった。
その後は、柚木のご両親の全面協力の元、柚木と友好な関係を築くべく柚木についての情報提供を頂いた。
その①柚木が今現在一番ハマっている漫画は『ハチワレ猫の優雅な日常』という猫が主役の漫画でアニメ化もされているらしい。俺は漫画もアニメもほとんど無縁の生活を送って来たので早速全巻購入、熟読、理解。ハチワレ猫の名前は『里芋』雌の猫なので飼い主は『里芋ちゃん』と呼んでいる。猫なのに里芋と名付けてしまうほど里芋が好きな飼い主と猫のほのぼのとした漫画。ハチワレ猫が飼い主の手作りの里芋の形をした帽子を被せられるシーンがなんとも可愛らしくて、学食で着ていた柚木のあのTシャツがまさに里芋帽子を被らされたハチワレ猫であることを知り、俺もそのTシャツが欲しくなりネット通販でポチった。
その②漫画以外の趣味としてゲームが好きであり、家ではもっぱらオンラインゲーム、外ではゲームセンターへ行くことが分かった。最近はUFOキャッチャー限定のハチワレ猫の景品が多く並んでいるらしいがUFOキャッチャーだけは苦手なようでなかなかハチワレ猫をゲット出来ず、自宅で、ぼやいているらしい。俺はゲームもゲームセンターも無縁な生活を送って来たが、柚木にハチワレ猫グッズを取ってあげたくて、早速ゲームセンターへ足しげく通いUFOキャッチャーの特訓、習得、達人の域になり、景品を取りすぎて少しの間ゲームセンターを出禁にされた。
その③幼少期より動物が好きで動物園や水族館へはよく家族で出掛けたらしい。俺は動物園、水族館共に無縁の生活を送って来た為、下見に動物園と水族館へおもむき、そこで初めてのイルカショーに出会い好きになり、柚木と一緒に行くことを夢にみる。
その④幼少期より歌うことが好きでカラオケボックスへよく家族で通っていたらしい。試しに一度だけ、柚木はのど自慢への参加を果たしたが、結果、鐘が1つしか鳴らなかったことに不満を抱きその後はあまりカラオケボックスへは行かなくなったが、今でも歌は好きなようで、風呂場で鼻歌をしばしば熱唱。俺はカラオケボックスと無縁の生活を送って来た為、ひとりカラオケボックスデビューを果たす。柚木のことを思いながらラブソングを歌い続け、採点結果で100点を出すことに成功したラブソング20曲を持ち歌とする。
よし。これで完璧だ!
ご両親は柚木の秘密を打ち明けてくれた時点で、柚木にも秘密を打ち明けることを決意なさっていたが、それについては俺が待った!をかけた。
柚木にとってその秘密はとてもセンセーショナルなものであり、その上、運命の番である俺が突然目の前に現れたら、二重の混乱でショックを受けてしまうかもしれない。とてもデリケートな問題である為、徐々に距離を詰め少しづつ、まずは俺という人間を受け入れて貰えるところから始めるのが得策だと説明し了承を得て俺は高校卒業までの約七ヶ月かけて柚木との仲を深めていくことを決め実行に移した。
その結果。
A4と柚木のご両親の協力により、俺は自然と柚木と付き合うことに成功した。
高校を卒業するころにはお互い18歳。成人となる為、そこで婚約。この流れは事前に両家間で合意も貰った。
本人をすっ飛ばして柚木のご両親の住まう飯塚邸を訪問するには、まずその飯塚邸の住所を知る必要があるが、個人情報保護法が強まる昨今、簡単には住所を知ることは難しく従って下校中の柚木本人を尾行するという非常に原始的な手段に出た。
ストーキング行為は流石にA4のメンバーで協力するという訳にはいかない為、ここから先の展開は俺ひとりで進めていくことになった。
尾行一日目で柚木本人にバレることなく飯塚邸の場所を知る。
次にやるべきことは柚木本人の不在を狙って飯塚邸を訪問しご両親から柚木の二次性について尋ねる。ということだ。
このミッションを成功させる為には数週間に渡り、柚木の行動パターンを確実に把握する必要がある。
よってストーキング行為は続行。
数週間のストーキング行為により、週末は高確率で本屋、又はゲームセンターへ行くことが分かった。
リサーチ通り趣味は読書であることの裏取りと加えてゲーム好きという新たな情報をゲット出来た。
本屋は最寄り駅から少し行った所にあるカフェの隣接した大きな規模の書店で少なくても小一時間程は滞在することが分かった。
と、云うわけで飯塚邸御宅訪問は週末の昼下がり柚木が本屋へ向かったことが確認出来た日を決行日に定めた。
そして決行日、俺は菓子折を持参し、アポなし突撃訪問。
その結果は、成功。
突然の俺の訪問に対し玄関先の柚木のご両親は大変驚かれたが、『柚木さんは僕の運命の番です』と伝えたところ、家の中へ通され、そこで改まって自分の自己紹介と自分がαであることを話し、ここへ来た経緯を説明すると、ご両親は俺のことを理解してくれて柚木自身もまだ知らない秘密を打ち明けてくださった。
その後は、柚木のご両親の全面協力の元、柚木と友好な関係を築くべく柚木についての情報提供を頂いた。
その①柚木が今現在一番ハマっている漫画は『ハチワレ猫の優雅な日常』という猫が主役の漫画でアニメ化もされているらしい。俺は漫画もアニメもほとんど無縁の生活を送って来たので早速全巻購入、熟読、理解。ハチワレ猫の名前は『里芋』雌の猫なので飼い主は『里芋ちゃん』と呼んでいる。猫なのに里芋と名付けてしまうほど里芋が好きな飼い主と猫のほのぼのとした漫画。ハチワレ猫が飼い主の手作りの里芋の形をした帽子を被せられるシーンがなんとも可愛らしくて、学食で着ていた柚木のあのTシャツがまさに里芋帽子を被らされたハチワレ猫であることを知り、俺もそのTシャツが欲しくなりネット通販でポチった。
その②漫画以外の趣味としてゲームが好きであり、家ではもっぱらオンラインゲーム、外ではゲームセンターへ行くことが分かった。最近はUFOキャッチャー限定のハチワレ猫の景品が多く並んでいるらしいがUFOキャッチャーだけは苦手なようでなかなかハチワレ猫をゲット出来ず、自宅で、ぼやいているらしい。俺はゲームもゲームセンターも無縁な生活を送って来たが、柚木にハチワレ猫グッズを取ってあげたくて、早速ゲームセンターへ足しげく通いUFOキャッチャーの特訓、習得、達人の域になり、景品を取りすぎて少しの間ゲームセンターを出禁にされた。
その③幼少期より動物が好きで動物園や水族館へはよく家族で出掛けたらしい。俺は動物園、水族館共に無縁の生活を送って来た為、下見に動物園と水族館へおもむき、そこで初めてのイルカショーに出会い好きになり、柚木と一緒に行くことを夢にみる。
その④幼少期より歌うことが好きでカラオケボックスへよく家族で通っていたらしい。試しに一度だけ、柚木はのど自慢への参加を果たしたが、結果、鐘が1つしか鳴らなかったことに不満を抱きその後はあまりカラオケボックスへは行かなくなったが、今でも歌は好きなようで、風呂場で鼻歌をしばしば熱唱。俺はカラオケボックスと無縁の生活を送って来た為、ひとりカラオケボックスデビューを果たす。柚木のことを思いながらラブソングを歌い続け、採点結果で100点を出すことに成功したラブソング20曲を持ち歌とする。
よし。これで完璧だ!
ご両親は柚木の秘密を打ち明けてくれた時点で、柚木にも秘密を打ち明けることを決意なさっていたが、それについては俺が待った!をかけた。
柚木にとってその秘密はとてもセンセーショナルなものであり、その上、運命の番である俺が突然目の前に現れたら、二重の混乱でショックを受けてしまうかもしれない。とてもデリケートな問題である為、徐々に距離を詰め少しづつ、まずは俺という人間を受け入れて貰えるところから始めるのが得策だと説明し了承を得て俺は高校卒業までの約七ヶ月かけて柚木との仲を深めていくことを決め実行に移した。
その結果。
A4と柚木のご両親の協力により、俺は自然と柚木と付き合うことに成功した。
高校を卒業するころにはお互い18歳。成人となる為、そこで婚約。この流れは事前に両家間で合意も貰った。
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