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その後の二人
飯塚柚木のターン※
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βから
無事にΩに性転換してからというもの、禮鵺との三日と空けずの交わりに特に不満なんてない。
ただ一度Ωになればもうβに戻ることはない為、普段の生活に関して少しだけ気をつけなければならないことがあり、それによってすべき毎日の日課が二つ増えた。
一つ目は、Ωということで他のαを誘ってしまうフェロモンを隠すため特殊な香水を外出時には必ず身に付けること。
未曾有の危機に世界中が見舞われた未知のウイルスとの遭遇の時の政府の動きはごてごてのぐずぐずで、マスク一枚確保するのに苦労したが、その後に出現したこの二次性に関しては名誉挽回とまでに政府の対応が早く、次々とΩとαに必要な新薬の開発が迅速に進み、そのなかで、Ωが発するフェロモンに対してもそれを隠すことが出来る香水も開発されていたのだ。自分が隠れΩだということを知らなかった俺はそんなものが世の中にあることすら知らなかったが、ヒート期間を終え大学へ行こうとした時、禮鵺から『もしもの時の為に事前に購入していた』と言われ香水をプレゼントされ、そこで初めて知った。
二つ目は、Ωの同意なき一方的な番行為。つまりうなじを噛まれることを未然に防ぐ為、常日頃首輪を付けて生活すること。これはとても大事なことだ。
しかし逆の見方をすればそれは自分がΩであることを必要以上にアピールすることにもなるし、夏場等は蒸れやすくかぶれなどのデメリットも発生し、見た目的にも嫌だという人もいる為、これも政府の迅速な対応によって、医療用のパラフィルムを、改良し、それを、うなじに貼っていれば、万が一同意なく噛まれたとしても痕をつけることの出来ないよう特殊加工されているもので、それは皮膚を痛める心配もなく、見た目を透明な為、素肌に貼っていることすら分からない優れもの。それも禮鵺が事前に用意しておいてくれた。
つまりΩへの性転換後の外出時に俺は特殊な香水を全身にふり、うなじに特殊なテープをはって大学へ行った訳だけど
オンラインゲーム仲間であり今は大学の友人でもある上島萌歌が言った言葉『噛み痕がない』に対して、俺もだんだんと不安になって来て、つい、朝の挨拶もそこそこに、我慢出来なくて聞いてしまった。
『なんで、禮鵺は俺のうなじを噛んでくれないの?噛んでくれれば香水なんて必要ないのに』
と。
聞いてしまった。
よく考えてみれば、俺達は親公認の仲でしかも既に婚約中、同棲までしている運命の番。
ならば、手っ取り早く禮鵺が俺のうなじを噛めばいいだけの話だ。
そうすれば、フェロモン隠しの香水を付ける必要はない。何故なら、番が成立すれば、それ以降は俺が放つフェロモンは禮鵺だけにしか嗅ぐことが出来ないものに変化するからだ。
それに噛まれてしまえば、他のαに狙われることもない。
つまりは、禮鵺の正式な番となれば、より安全ということなのに、、何故禮鵺は、それをしないのか。
日に日にそれが気になってしまって、昨日こそは交わりの最中に俺から『おねだり』すればいいと萌歌からもアドバイスを受けたのだが、、、
禮鵺が作ってくれた食後のデザートの「ハイセリーベ」を食べたのち
そのままリビングでそういう雰囲気になって
生命感に溢る引き締まった筋肉がセクシーな禮鵺の身体に抱きしめられ
細胞の1つ1つまで愛されているような交わりは、全身に快感がこびりついて、どこにも放出されないまま、腰がビクビクと痙攣してドライで軽く達し、愛液がトロリと糸を引く。
何度も名前を呼ばれながら
突き昇ってくる熱の魅力に抗えず、欲望を燃え上がらせ、どくどくと全身の血が滾り、熱を保ったまま
両膝に腕を回して抱き寄せられ、そのまま立ち上がり、俺は抱っこされたままの状態で
何度も奥を突き上げる。
『あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あああぁ!あぁ!あぁん!んあぁ!あぁ!あぁん!あっ!』
繋がったままの状態でそのまま寝室へと禮鵺が一歩一歩あるく度に
腰がビクビクと痙攣して軽く達し、愛液が粘ついた音を響かせ
人間離れした大きさまで膨れた太い彼の性器が。バコッバコッ!と突き上げられると必然的に俺の腰も前に出てしまい、勢いが増す。
『あん!あう!う、あぁ!あっ!あん!ん、あぁ!』
ベッドに雪崩込んでからも気が触れそうな程に快楽を与え続けられ最後は最奥にグリッと突きつけた状態で、びくんびくんと脈打つ性器から、飛び散る程の多量の精を放たれ、その熱にあてられ上体を逸らし、失神しそうな程のエクスタシーが体を駆け抜ける中、快感のあまりにゾクゾクし、
『あぁ……………ッ…あ……!!』
プシューーッ!と潮を吹き出した。
思い出しただけでも顔から火が出るほど恥ずかしい行為。
そんな無我夢中の行為中に
『うなじ噛んで』
なんて言える余裕などなかった。
それで結果。今朝になって禮鵺に問いかけた。
『なんで、禮鵺は俺のうなじを噛んでくれないの?噛んでくれれば香水なんて必要ないのに』と。
無事にΩに性転換してからというもの、禮鵺との三日と空けずの交わりに特に不満なんてない。
ただ一度Ωになればもうβに戻ることはない為、普段の生活に関して少しだけ気をつけなければならないことがあり、それによってすべき毎日の日課が二つ増えた。
一つ目は、Ωということで他のαを誘ってしまうフェロモンを隠すため特殊な香水を外出時には必ず身に付けること。
未曾有の危機に世界中が見舞われた未知のウイルスとの遭遇の時の政府の動きはごてごてのぐずぐずで、マスク一枚確保するのに苦労したが、その後に出現したこの二次性に関しては名誉挽回とまでに政府の対応が早く、次々とΩとαに必要な新薬の開発が迅速に進み、そのなかで、Ωが発するフェロモンに対してもそれを隠すことが出来る香水も開発されていたのだ。自分が隠れΩだということを知らなかった俺はそんなものが世の中にあることすら知らなかったが、ヒート期間を終え大学へ行こうとした時、禮鵺から『もしもの時の為に事前に購入していた』と言われ香水をプレゼントされ、そこで初めて知った。
二つ目は、Ωの同意なき一方的な番行為。つまりうなじを噛まれることを未然に防ぐ為、常日頃首輪を付けて生活すること。これはとても大事なことだ。
しかし逆の見方をすればそれは自分がΩであることを必要以上にアピールすることにもなるし、夏場等は蒸れやすくかぶれなどのデメリットも発生し、見た目的にも嫌だという人もいる為、これも政府の迅速な対応によって、医療用のパラフィルムを、改良し、それを、うなじに貼っていれば、万が一同意なく噛まれたとしても痕をつけることの出来ないよう特殊加工されているもので、それは皮膚を痛める心配もなく、見た目を透明な為、素肌に貼っていることすら分からない優れもの。それも禮鵺が事前に用意しておいてくれた。
つまりΩへの性転換後の外出時に俺は特殊な香水を全身にふり、うなじに特殊なテープをはって大学へ行った訳だけど
オンラインゲーム仲間であり今は大学の友人でもある上島萌歌が言った言葉『噛み痕がない』に対して、俺もだんだんと不安になって来て、つい、朝の挨拶もそこそこに、我慢出来なくて聞いてしまった。
『なんで、禮鵺は俺のうなじを噛んでくれないの?噛んでくれれば香水なんて必要ないのに』
と。
聞いてしまった。
よく考えてみれば、俺達は親公認の仲でしかも既に婚約中、同棲までしている運命の番。
ならば、手っ取り早く禮鵺が俺のうなじを噛めばいいだけの話だ。
そうすれば、フェロモン隠しの香水を付ける必要はない。何故なら、番が成立すれば、それ以降は俺が放つフェロモンは禮鵺だけにしか嗅ぐことが出来ないものに変化するからだ。
それに噛まれてしまえば、他のαに狙われることもない。
つまりは、禮鵺の正式な番となれば、より安全ということなのに、、何故禮鵺は、それをしないのか。
日に日にそれが気になってしまって、昨日こそは交わりの最中に俺から『おねだり』すればいいと萌歌からもアドバイスを受けたのだが、、、
禮鵺が作ってくれた食後のデザートの「ハイセリーベ」を食べたのち
そのままリビングでそういう雰囲気になって
生命感に溢る引き締まった筋肉がセクシーな禮鵺の身体に抱きしめられ
細胞の1つ1つまで愛されているような交わりは、全身に快感がこびりついて、どこにも放出されないまま、腰がビクビクと痙攣してドライで軽く達し、愛液がトロリと糸を引く。
何度も名前を呼ばれながら
突き昇ってくる熱の魅力に抗えず、欲望を燃え上がらせ、どくどくと全身の血が滾り、熱を保ったまま
両膝に腕を回して抱き寄せられ、そのまま立ち上がり、俺は抱っこされたままの状態で
何度も奥を突き上げる。
『あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あああぁ!あぁ!あぁん!んあぁ!あぁ!あぁん!あっ!』
繋がったままの状態でそのまま寝室へと禮鵺が一歩一歩あるく度に
腰がビクビクと痙攣して軽く達し、愛液が粘ついた音を響かせ
人間離れした大きさまで膨れた太い彼の性器が。バコッバコッ!と突き上げられると必然的に俺の腰も前に出てしまい、勢いが増す。
『あん!あう!う、あぁ!あっ!あん!ん、あぁ!』
ベッドに雪崩込んでからも気が触れそうな程に快楽を与え続けられ最後は最奥にグリッと突きつけた状態で、びくんびくんと脈打つ性器から、飛び散る程の多量の精を放たれ、その熱にあてられ上体を逸らし、失神しそうな程のエクスタシーが体を駆け抜ける中、快感のあまりにゾクゾクし、
『あぁ……………ッ…あ……!!』
プシューーッ!と潮を吹き出した。
思い出しただけでも顔から火が出るほど恥ずかしい行為。
そんな無我夢中の行為中に
『うなじ噛んで』
なんて言える余裕などなかった。
それで結果。今朝になって禮鵺に問いかけた。
『なんで、禮鵺は俺のうなじを噛んでくれないの?噛んでくれれば香水なんて必要ないのに』と。
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