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第4話『十三夜月』
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紅葉シーズンも一瞬で過ぎ去り十二月に突入したが、今シーズンはまだ凍えるほど寒いような日はない。日中はむしろ暖かい日が多く、今日も持ってきていたジャケットはバッグの中に仕舞ったままだ。
冬休みに入ってすぐのこと、クリスマスイブに正剛は浩平とともに隣街へと買い物に出かけていた。恥ずかしながら親以外の誰かとイブを過ごすのは初めてで、プレゼントもどういったものをあげればいいのかさっぱりわからなかった正剛は、思い切って浩平本人にそれを訊ねたのである。その結果一緒に見て選ぼうということになり、こうして一緒に隣街を訪れることになったのだ。
「剛、結局何にすんの?」
「う~ん……俺も下着にしようかな。他にこれといって欲しいものもないことだし」
「オッケー。じゃあいい店知ってるからそこ行こうぜ」
そう言って連れて来られたのは路地裏にある小ぢんまりしたビルだった。服屋といった雰囲気はまるで感じられないが、ひょっとしたら隠れた名店というやつなのかもしれない。
「そこが店」
浩平が指差したのは一階の階段裏にあるドアだった。店名らしき文字の入った紙がラミネートされたものと、「営業中」の表示はドアに貼り出されているが、中の様子は窺い知れない状態になっている。
「実は俺も来るの初めてなんだよな~。ネットでたまたま見つけて、いつか行きてえな~とは思ってたんだけど」
「本当に男の下着を取り扱ってるような店なのか?」
「そこはしっかり調査済だから大丈夫。ほら、行こうぜ」
ギイ、と鉄扉独特の音がしてドアが開き、浩平に続いて正剛も店の中に入っていく。入るといきなり突き当りになっていて、パーテーションには下着一枚の男性モデルのポスターが飾られている。どうやら本当にメンズ下着を扱う店で合っているようだ。
「浩平、ちょっと待て。ここにR18って表示があるんだが……」
ポスターのモデルの筋肉質な身体に同じ男として思わず感心していたが、その下にある文字を正剛は見逃さなかった。
「俺らどっちも十八歳超えてんだからなんも問題ないだろ?」
「こういうのは高校生も含まれるはずなんだが!」
「そんな細かいこと気にすんなって。あんたすでラブホとか入っちまってるんだし、今更気にしたっておせえだろ?」
「た、確かに……」
少し前ならそんな小さなルール破りも断固として拒否していたのに、浩平と出会ってからそれに対する抵抗感がずいぶんと薄まった気がする。一度踏み越えてしまったから、というのもあるのかもしれないが、周りを気にせず自由に生きている浩平と一緒にいると、そういう小さなことを気にするのがなんだか馬鹿らしく思えるようになってきたのだ。
結局そのまま店内に留まることに決め、入ってすぐのところにあった下着コーナーを二人で物色する。下着の種類は豊富でボクサーパンツからビキニパンツ、何やらよくわからない形状をしたものまで様々あり、見ているだけでも結構楽しい。それにいつも利用している量販店の下着コーナーと違って色鮮やかだ。
「剛っていつもトランクスだよな? たまにはボクサーとかビキニにしてみたら?」
「それもそうだな……」
下着にこだわりはないが、浩平が穿いているボクサーパンツやビキニがカッコよくて少し気になっていたので、この機会に新しいものにチャレンジするのもいいかもしれない。
「浩平もやっぱりボクサーかビキニにするのか?」
「俺は今回ケツワレにチャレンジしようと思うんだよな~」
「ケツワレ?」
「そう。あ、こんにあった」
浩平が棚から一つ取り出して正剛に見せてくる。前側は一見いつも浩平が穿いているような際どいビキニと変わらないが、後ろを確認すると布地があるべき場所には紐が通っているだけだった。
「なんだこの防御力の低い下着は!? 尻が丸見えじゃないか!」
「まあそうだな」
「下着としての役割を果たしてない……。こんなの穿いてどうするんだ?」
「剛が喜ぶかと思って」
浩平はニヤリと笑った。
「俺がこれ穿いたの見たくない? そのまま生でケツ触れるし、生で見放題だし、なんなら穿いたまま挿入もできちゃうんだぜ?」
言われてついこれを穿いた浩平を頭の中に想像してしまう。露わになった尻を正剛は揉みしだき、指を谷間に滑らせそこを暴き……。
「み、見たい……」
欲望が口を突いて出た。素直な正剛がおかしかったのか、浩平は笑みを濃くして正剛の頭を撫でてくる。
「あんたってマジで時々可愛いよな~」
「可愛いって言うんじゃない」
「可愛いって悪いことじゃないだろ? 剛のそういうとこ俺は結構好きだぜ?」
好き、と言われると、気恥ずかしさが嬉しさに塗り替わってくる。我ながら単純だなと自分で呆れながら、下着の並んだ棚に目を戻した。
「なんなら剛もケツワレにしたらいいんじゃね?」
「俺がそんなもの穿いたってどうしようもないだろう……」
「俺は結構興奮するけどな~。ケツワレがハードル高いってんならビキニにしたら? これとか結構いいと思うんだけど」
「布の面積の狭さよ……」
「いい身体してんだから絶対似合うって!」
店を出たあとは浩平の要望でカラオケに行き、それから夕食を買ってラブホテルに向かう。
部屋に入るや否や二人して空腹に耐え切れず、買ってきたものをさっそくテーブルに広げ、あっという間に平らげた。コンビニで買った素朴なピザやケーキだったけれど、不思議なくらい美味く感じた。
そのあとしばらく寛いでから順番に風呂に入り、いよいよお互いにプレゼントし合った下着のお披露目となる。
先に風呂に入らせてもらった正剛は穿いてスタンバイしようとしていたのだが、性器がなかなか上手く収められなくて苦戦していた。上向きにしようとすると腰ゴムの辺りからはみ出してしまい、下向きにしようとする性器が布地を強く押し上げるような形になって、腰ゴムと腹の間に隙間ができてしまう。どうしたらいいのだろうかとしばらく試行錯誤していたが、上向きでかつ斜めにすることでなんとか下着の中に収まった。
「お、やっぱそれ似合ってんじゃん」
風呂から上がってきた浩平が手放しに褒めてくれる。
「けどやっぱチンポが窮屈そうだな。まあそれはそれでエロくて俺は好きだけど」
「浩平も穿いたのか」
「おう。どうよ、この防御力の低さは」
見せつけてきた尻部分には布地がまったくなく、形のいいそれが丸見えだ。
ムダ毛のない綺麗な双丘に、下腹部がじんと熱くなるのを感じる。こんな下着反則だ。こんなのもう、いやらしいことのために作られたようなものだ。興奮するなというほうが無理な話である。
「なあ剛、しようぜ?」
浩平が双丘を両手で開き、その間にある蕾を見せつけてくる。そこへ己を射し入れたときの快感を知っているからか、股間が更に疼いた。あそこに入りたい。中を搔き回したい。頭がクラクラするくらいの強い情欲に苛まれつつ、正剛は突き出された尻に手を伸ばしていた。
「――なあ、剛」
蜜のような甘い時間が過ぎ、互いに身体を綺麗に洗ったあと、ベッドに横になっていると不意に浩平が正剛を呼んだ。
「どうした?」
「男同士ってさ、結婚できないじゃん?」
「まあこの国の制度ではそうだな」
「前まではさ、それでも全然困らねえって思ってたけど、なんか今は結婚できたらいいのにって思うわ」
「なぜ?」
「この間ネットで見たんだけどよ、同性のカップルって片方が死んだとき、親族じゃねえからって死に目に立ち会わせてもらえなかったり、保険の受取人になれなかったり、いろいろ不便なことがあるらしいぜ? そういうのってなんか寂しいよな……」
「言われてみると確かにそうだな……」
LGBTだのなんだのと世間では話題になることがあるようだけれど、今まで正剛は身の回りにそういった類の人間がいなかったからか、あまり真剣に考えたことがなかった。けれど今はそれも他人事じゃないのだと、こうして浩平に話題を振られて初めて気づかされる。
男女のカップルや夫婦なら当たり前に保証されていることや許されていることが、同性のカップルだとそうもいかない。冷静に考えるとおかしな話だ。同じ国に生きる者同士なのだから、そこにセクシャリティーによる差があってはならないはずなのに。
今のままでいくと自分たちも結婚できないし、浩平に何かあったときに正剛が関わりたくても関われないなんていうこともあるかもしれない。そんなのはやっぱり嫌だ。
(……って、なぜ俺は浩平と恋人になってる前提で先のことを考えてるんだっ)
正剛自身の想いは自分できちんと理解しているが、浩平の気持ちなんて聞いたことがない。それなりに好かれてはいるのだろうけれど、それが恋愛感情なのか、あるいは友情の延長線なのかはわからなかった。それなのに恋人だと勝手に認定して未来を想像するなんて、なんだかちょっと恥ずかしい。
「し、しかしなぜ急にそんなことを思ったんだ? そんな真面目なことを考えるような質じゃないだろうに」
「失礼だな! 俺だってたまには哲学するんだよ!」
「哲学ね……浩平とは一番遠い言葉だな」
「てめえ……泣かす!」
「うわっ!?」
浩平の手が正剛のスウェットのウエストの辺りに伸びてきたかと思うと、そのまま下着ごとずり下げようとする。正剛は慌ててそれを引き上げて抵抗しつつ、身体を捻って浩平から距離を取ろうとするが、一度掴んできた手はなかなか離れてくれなかった。
「馬鹿っ、やめろっ! ズボン脱がそうとするんじゃないっ!」
「うるせえとっとチンポ出せよこの童貞インポ野郎!」
「俺はどちらでもないぞ!?」
それからベッドの上での攻防はしばらく続いたが、正剛は抵抗しながらもその時間を楽しんでいた。浩平となら何をしていたって楽しい。なんてことない時間も特別な意味を持ったものになって、心が満たされていくのが自分でもよくわかる。
やっぱり浩平が好きだ。これからも浩平と一緒にいたい。そして――同性同士でも結婚できるようになったら、浩平と結婚したい。先走った妄想だとわかっていながらも、正剛は心の片隅で、寄り添いながら生きる自分たち二人の姿を思い浮かべていた。
冬休みに入ってすぐのこと、クリスマスイブに正剛は浩平とともに隣街へと買い物に出かけていた。恥ずかしながら親以外の誰かとイブを過ごすのは初めてで、プレゼントもどういったものをあげればいいのかさっぱりわからなかった正剛は、思い切って浩平本人にそれを訊ねたのである。その結果一緒に見て選ぼうということになり、こうして一緒に隣街を訪れることになったのだ。
「剛、結局何にすんの?」
「う~ん……俺も下着にしようかな。他にこれといって欲しいものもないことだし」
「オッケー。じゃあいい店知ってるからそこ行こうぜ」
そう言って連れて来られたのは路地裏にある小ぢんまりしたビルだった。服屋といった雰囲気はまるで感じられないが、ひょっとしたら隠れた名店というやつなのかもしれない。
「そこが店」
浩平が指差したのは一階の階段裏にあるドアだった。店名らしき文字の入った紙がラミネートされたものと、「営業中」の表示はドアに貼り出されているが、中の様子は窺い知れない状態になっている。
「実は俺も来るの初めてなんだよな~。ネットでたまたま見つけて、いつか行きてえな~とは思ってたんだけど」
「本当に男の下着を取り扱ってるような店なのか?」
「そこはしっかり調査済だから大丈夫。ほら、行こうぜ」
ギイ、と鉄扉独特の音がしてドアが開き、浩平に続いて正剛も店の中に入っていく。入るといきなり突き当りになっていて、パーテーションには下着一枚の男性モデルのポスターが飾られている。どうやら本当にメンズ下着を扱う店で合っているようだ。
「浩平、ちょっと待て。ここにR18って表示があるんだが……」
ポスターのモデルの筋肉質な身体に同じ男として思わず感心していたが、その下にある文字を正剛は見逃さなかった。
「俺らどっちも十八歳超えてんだからなんも問題ないだろ?」
「こういうのは高校生も含まれるはずなんだが!」
「そんな細かいこと気にすんなって。あんたすでラブホとか入っちまってるんだし、今更気にしたっておせえだろ?」
「た、確かに……」
少し前ならそんな小さなルール破りも断固として拒否していたのに、浩平と出会ってからそれに対する抵抗感がずいぶんと薄まった気がする。一度踏み越えてしまったから、というのもあるのかもしれないが、周りを気にせず自由に生きている浩平と一緒にいると、そういう小さなことを気にするのがなんだか馬鹿らしく思えるようになってきたのだ。
結局そのまま店内に留まることに決め、入ってすぐのところにあった下着コーナーを二人で物色する。下着の種類は豊富でボクサーパンツからビキニパンツ、何やらよくわからない形状をしたものまで様々あり、見ているだけでも結構楽しい。それにいつも利用している量販店の下着コーナーと違って色鮮やかだ。
「剛っていつもトランクスだよな? たまにはボクサーとかビキニにしてみたら?」
「それもそうだな……」
下着にこだわりはないが、浩平が穿いているボクサーパンツやビキニがカッコよくて少し気になっていたので、この機会に新しいものにチャレンジするのもいいかもしれない。
「浩平もやっぱりボクサーかビキニにするのか?」
「俺は今回ケツワレにチャレンジしようと思うんだよな~」
「ケツワレ?」
「そう。あ、こんにあった」
浩平が棚から一つ取り出して正剛に見せてくる。前側は一見いつも浩平が穿いているような際どいビキニと変わらないが、後ろを確認すると布地があるべき場所には紐が通っているだけだった。
「なんだこの防御力の低い下着は!? 尻が丸見えじゃないか!」
「まあそうだな」
「下着としての役割を果たしてない……。こんなの穿いてどうするんだ?」
「剛が喜ぶかと思って」
浩平はニヤリと笑った。
「俺がこれ穿いたの見たくない? そのまま生でケツ触れるし、生で見放題だし、なんなら穿いたまま挿入もできちゃうんだぜ?」
言われてついこれを穿いた浩平を頭の中に想像してしまう。露わになった尻を正剛は揉みしだき、指を谷間に滑らせそこを暴き……。
「み、見たい……」
欲望が口を突いて出た。素直な正剛がおかしかったのか、浩平は笑みを濃くして正剛の頭を撫でてくる。
「あんたってマジで時々可愛いよな~」
「可愛いって言うんじゃない」
「可愛いって悪いことじゃないだろ? 剛のそういうとこ俺は結構好きだぜ?」
好き、と言われると、気恥ずかしさが嬉しさに塗り替わってくる。我ながら単純だなと自分で呆れながら、下着の並んだ棚に目を戻した。
「なんなら剛もケツワレにしたらいいんじゃね?」
「俺がそんなもの穿いたってどうしようもないだろう……」
「俺は結構興奮するけどな~。ケツワレがハードル高いってんならビキニにしたら? これとか結構いいと思うんだけど」
「布の面積の狭さよ……」
「いい身体してんだから絶対似合うって!」
店を出たあとは浩平の要望でカラオケに行き、それから夕食を買ってラブホテルに向かう。
部屋に入るや否や二人して空腹に耐え切れず、買ってきたものをさっそくテーブルに広げ、あっという間に平らげた。コンビニで買った素朴なピザやケーキだったけれど、不思議なくらい美味く感じた。
そのあとしばらく寛いでから順番に風呂に入り、いよいよお互いにプレゼントし合った下着のお披露目となる。
先に風呂に入らせてもらった正剛は穿いてスタンバイしようとしていたのだが、性器がなかなか上手く収められなくて苦戦していた。上向きにしようとすると腰ゴムの辺りからはみ出してしまい、下向きにしようとする性器が布地を強く押し上げるような形になって、腰ゴムと腹の間に隙間ができてしまう。どうしたらいいのだろうかとしばらく試行錯誤していたが、上向きでかつ斜めにすることでなんとか下着の中に収まった。
「お、やっぱそれ似合ってんじゃん」
風呂から上がってきた浩平が手放しに褒めてくれる。
「けどやっぱチンポが窮屈そうだな。まあそれはそれでエロくて俺は好きだけど」
「浩平も穿いたのか」
「おう。どうよ、この防御力の低さは」
見せつけてきた尻部分には布地がまったくなく、形のいいそれが丸見えだ。
ムダ毛のない綺麗な双丘に、下腹部がじんと熱くなるのを感じる。こんな下着反則だ。こんなのもう、いやらしいことのために作られたようなものだ。興奮するなというほうが無理な話である。
「なあ剛、しようぜ?」
浩平が双丘を両手で開き、その間にある蕾を見せつけてくる。そこへ己を射し入れたときの快感を知っているからか、股間が更に疼いた。あそこに入りたい。中を搔き回したい。頭がクラクラするくらいの強い情欲に苛まれつつ、正剛は突き出された尻に手を伸ばしていた。
「――なあ、剛」
蜜のような甘い時間が過ぎ、互いに身体を綺麗に洗ったあと、ベッドに横になっていると不意に浩平が正剛を呼んだ。
「どうした?」
「男同士ってさ、結婚できないじゃん?」
「まあこの国の制度ではそうだな」
「前まではさ、それでも全然困らねえって思ってたけど、なんか今は結婚できたらいいのにって思うわ」
「なぜ?」
「この間ネットで見たんだけどよ、同性のカップルって片方が死んだとき、親族じゃねえからって死に目に立ち会わせてもらえなかったり、保険の受取人になれなかったり、いろいろ不便なことがあるらしいぜ? そういうのってなんか寂しいよな……」
「言われてみると確かにそうだな……」
LGBTだのなんだのと世間では話題になることがあるようだけれど、今まで正剛は身の回りにそういった類の人間がいなかったからか、あまり真剣に考えたことがなかった。けれど今はそれも他人事じゃないのだと、こうして浩平に話題を振られて初めて気づかされる。
男女のカップルや夫婦なら当たり前に保証されていることや許されていることが、同性のカップルだとそうもいかない。冷静に考えるとおかしな話だ。同じ国に生きる者同士なのだから、そこにセクシャリティーによる差があってはならないはずなのに。
今のままでいくと自分たちも結婚できないし、浩平に何かあったときに正剛が関わりたくても関われないなんていうこともあるかもしれない。そんなのはやっぱり嫌だ。
(……って、なぜ俺は浩平と恋人になってる前提で先のことを考えてるんだっ)
正剛自身の想いは自分できちんと理解しているが、浩平の気持ちなんて聞いたことがない。それなりに好かれてはいるのだろうけれど、それが恋愛感情なのか、あるいは友情の延長線なのかはわからなかった。それなのに恋人だと勝手に認定して未来を想像するなんて、なんだかちょっと恥ずかしい。
「し、しかしなぜ急にそんなことを思ったんだ? そんな真面目なことを考えるような質じゃないだろうに」
「失礼だな! 俺だってたまには哲学するんだよ!」
「哲学ね……浩平とは一番遠い言葉だな」
「てめえ……泣かす!」
「うわっ!?」
浩平の手が正剛のスウェットのウエストの辺りに伸びてきたかと思うと、そのまま下着ごとずり下げようとする。正剛は慌ててそれを引き上げて抵抗しつつ、身体を捻って浩平から距離を取ろうとするが、一度掴んできた手はなかなか離れてくれなかった。
「馬鹿っ、やめろっ! ズボン脱がそうとするんじゃないっ!」
「うるせえとっとチンポ出せよこの童貞インポ野郎!」
「俺はどちらでもないぞ!?」
それからベッドの上での攻防はしばらく続いたが、正剛は抵抗しながらもその時間を楽しんでいた。浩平となら何をしていたって楽しい。なんてことない時間も特別な意味を持ったものになって、心が満たされていくのが自分でもよくわかる。
やっぱり浩平が好きだ。これからも浩平と一緒にいたい。そして――同性同士でも結婚できるようになったら、浩平と結婚したい。先走った妄想だとわかっていながらも、正剛は心の片隅で、寄り添いながら生きる自分たち二人の姿を思い浮かべていた。
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