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第一章 フォレスター編
ちょっとソコまで その1
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早いもので、先生たちに色々教わりながら2週間程経った。
相変わらず、日に何度も寝落ちして、酷いときには丸一日寝ていることもある。
魔力の循環はうまくいってる、らしい。
最初にクラビスに魔力を流して貰ったように魔力を感じて血液が体を流れるイメージ。
ただ、俺の魔力が常に欠乏状態なので、自分で上手く感じ取れてない。極々少しで、中々増えないんだとか。異世界育ちの弊害。
「大丈夫。少ないだけでちゃんと循環してる」
とフェイが教えてくれるから、大丈夫なんだろう。
でも循環しても増えるわけではないので、魔力を回復する飲み物とか食べ物をとって少しづつ増やしているが、雀の涙状態。
「近いうちに冒険者ギルドに行ってみようか? グラキス様に聞いてみて許可が下りたらね」
クラビスが提案してくれた。
何故に?
クラビスによると、そもそも初級(F)は、3ヶ月間依頼を受けないとカードを取り消されてしまうそうだ。まあ身分証代わりに作っただけではギルドも損をしてしまうし。
常時依頼の薬草採取や街中の雑用などがほとんどだから、大抵の冒険者は3ヶ月も受けないなんてことはないけど、俺はね?ちょっと特殊だったから。
肉体的にも精神的にも落ち着いたらって事で、そういうのは保留だったんだ。
でもフェイが言うには、戦闘でレベルを上げたら魔力の馴染みが早いかもしれないと。
「確かに肉体は強化されるから魔力に耐えられるようになるかもね。そもそも子供は少しずつレベルを上げながら育つから」
うん。俺は子供レベル以下なんだね。
ていうか、レベルって概念あったんだ?
もういっそ赤ちゃんからやり直したい。
いやでもそれじゃクラビスの嫁にはなれないか。
・・・もうすんなり自分が嫁なことに慣れたぜ!(諦めたともいう)
まあ、とりあえず定番のスライムかな?!
「いや、スライムは割と強いよ? 物理攻撃通りにくいし、種類によっては酸や腐蝕液を出すし、麻痺もある」
な、なんですと?!
某RPG仕様ではなかったようです。おおう・・・。
定番はゴブリンやホーンラビットだとか。こっちはラノベあるあるだな。似通ってて助かるけど。
そんなわけで、許可が下りました!
もちろんクラビスとフェイ付きだよ。万が一があったら大変と、二人の同行が条件でした。
俺も異論はない。だって魔物の討伐以前にいつ寝落ちするかって方が怖い。
一人で行って、寝落ちしている間に昇天なんてシャレになんねえ!
で、本日の装いは冒険者仕様。
いつ用意したのか、シャツは水色、パンツはピッチリの黒で、黒のショートブーツは縁取りに水色。革の胸当てに革の手袋。
革のポーチを腰に巻く。異空間収納バッグ、ラノベあるあるなマジックバッグですな。
小さいけどめっちゃ容量デカいらしい。聞いてみたら、25メートルのプールが3個くらいは入るらしい。ひええってなった。
これでも小さい方って・・・。
え? フェイが作った? 手頃な鞄に空間魔法をかける? へえ、空間魔法使えるんだ。凄いな!
なんて、尊敬の眼差しでフェイを見たら、相当キラキラしい瞳だったらしく、珍しく照れていた。
儚げ美人のデレ頂きました。ご馳走様です!!
・・・胡乱な目で見るなクラビス。鑑賞用ですって。他意はない。
最後に、腰にナイフを差し、黒地に裾に細かい水色の刺繍の入ったポンチョ型のショートコートを羽織って、おけおけ!
【アルカスは冒険者装備を手に入れた!】
・・・ネタが分かるヤツ・・・(以下略)。
「差し色が俺の瞳の色なんだ」
クラビスに言われて気付く。途端にかあっと頬が赤くなった。
「ケッ。リア充爆発しろ」
ぽそっとフェイが呟いて、ハッと気付く。み、皆いたあ---!!
ヤバい気を付けよう!
使用人達もその目をヤメテ!!
出かける前に気力が減ったよ。
さて、常時依頼は受付を通さず、現物持って後で受付に行くんだって。おけ!
街の西門から外に出た先にある平原が主に初心者の狩り場とのこと。なので必然的に西門へ辿り着くんだけど。
「お、なんだ? 珍しい組み合わせだな」
門衛さんに声をかけられた。いや、俺にじゃないけど。
「その先の初心者用の平原にね。彼を連れて」
「へえ? ずいぶんちっこいが、冒険者なのか? どう見ても未成年の子守にしか見えんが」
・・・・・・このくだりまだやんのか。
クラビスとフェイが肩を震わせている。
俺は死んだ魚の目で、首に下げてたギルドカードを掲げて・・・
「アルカス・フォレスター、19才。クラビスの『嫁』でっす!!」
門衛さんは固まり、クラビスとフェイは噴いた。
そりゃあモノの見事に。
見本のような噴きっぷりで大笑いしていた。
詰め所にいた他の門衛さんもなんだなんだと出てきて唖然とした。
大笑いの高ランクの二人にブスッとした顔の子供のような俺。
---門衛さんは考えた。
この子、よく見れば黒髪にエメラルドグリーンの瞳で、あれ?
さっきなんて言った?
『アルカス・フォレスター、19才。クラビスの『嫁』でっす!』
・・・・・・アルカス・フォレスター??
「アルカス様??!」
固まった門衛さん復活。そして初めましてな反応、あざす!
「そう! おじさんいい人! 俺の歳より名前に反応ありがとうございます!」
ソコ、更に噴くな!
「いい人判定がソコって・・・・・・!」
「騙されそうで目が離せないっ、クッ!」
俺はお菓子に釣られる子供じゃねえ!
このカオスは暫く続き、ゆうに10分は笑い続けた二人に腹パンをお見舞いしてヤッタが、俺の手のダメージのみだったことをここに記しておこう。
くっそ硬かったわ。
相変わらず、日に何度も寝落ちして、酷いときには丸一日寝ていることもある。
魔力の循環はうまくいってる、らしい。
最初にクラビスに魔力を流して貰ったように魔力を感じて血液が体を流れるイメージ。
ただ、俺の魔力が常に欠乏状態なので、自分で上手く感じ取れてない。極々少しで、中々増えないんだとか。異世界育ちの弊害。
「大丈夫。少ないだけでちゃんと循環してる」
とフェイが教えてくれるから、大丈夫なんだろう。
でも循環しても増えるわけではないので、魔力を回復する飲み物とか食べ物をとって少しづつ増やしているが、雀の涙状態。
「近いうちに冒険者ギルドに行ってみようか? グラキス様に聞いてみて許可が下りたらね」
クラビスが提案してくれた。
何故に?
クラビスによると、そもそも初級(F)は、3ヶ月間依頼を受けないとカードを取り消されてしまうそうだ。まあ身分証代わりに作っただけではギルドも損をしてしまうし。
常時依頼の薬草採取や街中の雑用などがほとんどだから、大抵の冒険者は3ヶ月も受けないなんてことはないけど、俺はね?ちょっと特殊だったから。
肉体的にも精神的にも落ち着いたらって事で、そういうのは保留だったんだ。
でもフェイが言うには、戦闘でレベルを上げたら魔力の馴染みが早いかもしれないと。
「確かに肉体は強化されるから魔力に耐えられるようになるかもね。そもそも子供は少しずつレベルを上げながら育つから」
うん。俺は子供レベル以下なんだね。
ていうか、レベルって概念あったんだ?
もういっそ赤ちゃんからやり直したい。
いやでもそれじゃクラビスの嫁にはなれないか。
・・・もうすんなり自分が嫁なことに慣れたぜ!(諦めたともいう)
まあ、とりあえず定番のスライムかな?!
「いや、スライムは割と強いよ? 物理攻撃通りにくいし、種類によっては酸や腐蝕液を出すし、麻痺もある」
な、なんですと?!
某RPG仕様ではなかったようです。おおう・・・。
定番はゴブリンやホーンラビットだとか。こっちはラノベあるあるだな。似通ってて助かるけど。
そんなわけで、許可が下りました!
もちろんクラビスとフェイ付きだよ。万が一があったら大変と、二人の同行が条件でした。
俺も異論はない。だって魔物の討伐以前にいつ寝落ちするかって方が怖い。
一人で行って、寝落ちしている間に昇天なんてシャレになんねえ!
で、本日の装いは冒険者仕様。
いつ用意したのか、シャツは水色、パンツはピッチリの黒で、黒のショートブーツは縁取りに水色。革の胸当てに革の手袋。
革のポーチを腰に巻く。異空間収納バッグ、ラノベあるあるなマジックバッグですな。
小さいけどめっちゃ容量デカいらしい。聞いてみたら、25メートルのプールが3個くらいは入るらしい。ひええってなった。
これでも小さい方って・・・。
え? フェイが作った? 手頃な鞄に空間魔法をかける? へえ、空間魔法使えるんだ。凄いな!
なんて、尊敬の眼差しでフェイを見たら、相当キラキラしい瞳だったらしく、珍しく照れていた。
儚げ美人のデレ頂きました。ご馳走様です!!
・・・胡乱な目で見るなクラビス。鑑賞用ですって。他意はない。
最後に、腰にナイフを差し、黒地に裾に細かい水色の刺繍の入ったポンチョ型のショートコートを羽織って、おけおけ!
【アルカスは冒険者装備を手に入れた!】
・・・ネタが分かるヤツ・・・(以下略)。
「差し色が俺の瞳の色なんだ」
クラビスに言われて気付く。途端にかあっと頬が赤くなった。
「ケッ。リア充爆発しろ」
ぽそっとフェイが呟いて、ハッと気付く。み、皆いたあ---!!
ヤバい気を付けよう!
使用人達もその目をヤメテ!!
出かける前に気力が減ったよ。
さて、常時依頼は受付を通さず、現物持って後で受付に行くんだって。おけ!
街の西門から外に出た先にある平原が主に初心者の狩り場とのこと。なので必然的に西門へ辿り着くんだけど。
「お、なんだ? 珍しい組み合わせだな」
門衛さんに声をかけられた。いや、俺にじゃないけど。
「その先の初心者用の平原にね。彼を連れて」
「へえ? ずいぶんちっこいが、冒険者なのか? どう見ても未成年の子守にしか見えんが」
・・・・・・このくだりまだやんのか。
クラビスとフェイが肩を震わせている。
俺は死んだ魚の目で、首に下げてたギルドカードを掲げて・・・
「アルカス・フォレスター、19才。クラビスの『嫁』でっす!!」
門衛さんは固まり、クラビスとフェイは噴いた。
そりゃあモノの見事に。
見本のような噴きっぷりで大笑いしていた。
詰め所にいた他の門衛さんもなんだなんだと出てきて唖然とした。
大笑いの高ランクの二人にブスッとした顔の子供のような俺。
---門衛さんは考えた。
この子、よく見れば黒髪にエメラルドグリーンの瞳で、あれ?
さっきなんて言った?
『アルカス・フォレスター、19才。クラビスの『嫁』でっす!』
・・・・・・アルカス・フォレスター??
「アルカス様??!」
固まった門衛さん復活。そして初めましてな反応、あざす!
「そう! おじさんいい人! 俺の歳より名前に反応ありがとうございます!」
ソコ、更に噴くな!
「いい人判定がソコって・・・・・・!」
「騙されそうで目が離せないっ、クッ!」
俺はお菓子に釣られる子供じゃねえ!
このカオスは暫く続き、ゆうに10分は笑い続けた二人に腹パンをお見舞いしてヤッタが、俺の手のダメージのみだったことをここに記しておこう。
くっそ硬かったわ。
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