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第一章 フォレスター編
魔法はイメージがダイジ!
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「・・・・・・つまり、アルカス様の話を聞いた結果、『転移』もイメージで出来そうとなり、試したら出来てしまった、と?」
眉間を揉みほぐしながら、ギルマスが確認するように呟く。
かさねがさね、大変申し訳ありません。
サブギルマスとフェイは諦めの境地。
ウィステリアはとっても興味深そう。
クラビスは安定の過保護。
俺は申し訳なく、クラビスの膝の上。
「転移は、着地点を知ってたらイけると思う。今は目視で跳んだけど、一度見たことのある場所は思い描けばイける。後は、マッピングして登録しておけばイけるとか」
「ちょちょい、まてまて!」
俺がブツブツ言ってたらフェイが慌てて止めてきた。何?
「一度見た場所に行くとかはまあ分かるが、後半のマッピングに登録とかって何」
「ああそっち? えと、地図に登録地点を目印で設置するの。今の転移魔法陣みたいなのを地図上に表すんだ」
「・・・そもそも、そんな正確な地図などないぞ?」
クラビスが教えてくれたが、だよねえ。
そもそも軍事機密でしょ?
「それは大丈夫。俺の頭の中に地図を浮かべるわけ。浮かべるっていうか、空から見たような地図が頭に浮かぶんだけど。それにピンを刺す感じ」
神様特典なのかな?
加護のおかげ?
普通に地球の地図並みに正確なのが浮かぶし、更新もされて勝手に最新版って凄いんですけど?!
「その、地図はどんなモノ何だ? 可視化は出来る?」
「出来ると思うよ。この辺りも向こうの知識でイメージ出来るから。じゃあいくよ?」
そう言って目の前にひとまずイースの街周辺の詳細な地図を可視化する。
「コレね? で、ここにピン刺して名前を付ける、と」
こんな感じ。カーナビの目的地のピンのイメージだ。
「で、たぶん、人物を目標にしてもイけると思うんだよね?」
「・・・え?」
「例えば家には今の時間、執務室にクロウお兄ちゃんがいると思うんだけど、お兄ちゃんを目的地にしてピンポイントで転移する」
「は?」
「もし移動してても、どこにいるか把握できればすぐに転移できる。この地図の表示を対象者に切り替えればすぐに分かるよ?」
フェイはすでに『こいつ何言ってんだ』って顔で、ウィステリアもちょっと固まってる。
ギルマス達はすでに灰になっている。
「じゃあ、物は試しで行ってみようか!」
そう言ってクラビスと一緒にクロウお兄ちゃんの元へ跳び、ポカンとしているクロウお兄ちゃんを連れて戻った。
「ただいま?」
「・・・・・・どういう事だ?」
羽ペンを持ったままのクロウお兄ちゃんが非常に低い声で聞いた。
「転移魔法の実験?」
「・・・・・・そうか。帰ったら詳しく聞こう。ひとまず執務室に戻してくれないか?」
「うん。ごめんなさい」
さすがに考えなしだった。訳分からないよね。
「じゃあ、戻してきます。待っててね」
そう言って再び転移して、速攻戻ってきた。
皆が再起動するのにかなり時間がかかったが、無事に復帰しました。
その後めちゃくちゃお小言を頂きましたけどね!
ごめんなさい。
調子に乗りました。
俺、スローライフ目指してるのに自分でぶち壊してる気がする。ハハハ。
イメージってスゴイなあ・・・・・・。
ところで、誰もツッコまないが・・・。
「転移って属性は何なの? 今俺の持ってる属性じゃ無理な気がするんだけど」
「今更だがそうだな。転移魔法は無属性になる。空間魔法も無属性だ。だが無属性持ちでも、転移魔法が使える者はごくわずかだ。俺も使えるが、魔力消費がハンパなくて魔力が満タンでも一度が限界だ」
フェイが教えてくれた。
「じゃあ、俺が使えるっておかしい?」
「だから言ってるだろ? 『非常識の塊』だって」
クラビスも苦笑している。
「加護もあるし、ステータス確認してみたらいい。また何か増えてるかも?」
おお、そうだった! さすがクラビス!
では早速。
『ステータス』っと。
例によって頭に浮かぶ。
どれどれ?
【名前:アルカス・フォレスター
年齢:19才
性別:男
レベル:10
魔法属性:光、水、風、無(NEW)
魔法:癒魔法、水魔法、風魔法、生活魔法、鑑定EX、隠蔽EX、空間魔法(NEW)、転移魔法(NEW)
称号:異世界より戻りし者、強運者、クラビスの嫁
加護:エストレラ神の加護】
・・・うん。
増えてるね。
「えーと、属性に『無』があって、『空間魔法』と『転移魔法』も覚えてる」
「・・・やっぱり」
ふっかーい溜息を吐いてフェイが言う。
ウィステリアも仕方がないな、という感じで苦笑している。
「さすがだね、アルカス」
相変わらず俺に甘いなクラビスよ。
「まあ増えて困るもんでもなし、色々試していこう!」
開き直りともいう。
お詫びとはいえ、加護さん仕事し過ぎでは?
イージーモードは助かりますけど。
イージーモード=俺TUEEになりそう。
でもホント、魔法ってイメージが大事!
「あ、イメージっていうならさ、魔力の消費量もイメージでどうにかなるんじゃない?」
「え?」
「だってさ、俺の初級魔法って魔力込めすぎてあんな威力だったんでしょう? そこら辺は本人次第で、この魔法はこの量の魔力がないと発動しないって訳じゃないよね?」
「・・・確かに、初級魔法はこの程度って意識で使っているな」
フェイがハッとしたように呟く。
ウィステリアもクラビスも思案顔だ。
「だから『転移魔法は膨大な魔力が必要』って思い込んでて、さっきの俺みたいに無意識に魔力を大量消費してるんじゃないかな?」
「その可能性は高いな。確かに転移魔法陣は、陣に使用する魔力量を書き込んでいるし。・・・ウィステリア様」
「ふむ。そうだな。アルカスに言われて気付くとは・・・。」
むう。
これも俺の非常識が仕事した結果。
よかったのかな?
「ゲーム、えと、娯楽の遊びの玩具では『転移魔法』は最低限の魔力で使えたんだ。世界中を旅して敵を倒すんだけど、一度訪れた街には必ず行けるようになってて、冒険で何度も行き来したから」
だからそのつもりで発動してた。
中には膨大な魔力がないと転移魔法使えないなんて小説もあるけど、俺はゲームの方が断然好き。
俺TUEEじゃなくて、コツコツレベルアップしていくから、やりがいがある。
「私も転移魔法使えるからイメージでやってみよう」
どこかウキウキしながらウィステリアが言った。
「あ! じゃあ俺も!!」
フェイもワクワクしてるみたいだ。
「魔力は最低限でいい、とイメージして『転移』」
言った瞬間、2人とも鍛錬場の端まで跳んでた。
遠くて何を言ってるのか分からないけど、興奮気味?
少ししたら、またコッチに転移してきた。
「どう」
「凄いよ、アルカス!! ごくわずかの魔力で出来た!!」
食い気味にフェイが叫ぶ。
「素晴らしい。自分でイメージが大事と言っておいて、固定観念にとらわれていました。アルカスのおかげですね、ありがとう」
ウィステリアも嬉しそうに笑っている。
盛り上がる2人とは対照的に、何となく落ち込んでる感じのクラビス。
どうしたのかと顔をうかがっていたら。
「俺は転移魔法は使えない」
ぽそっとクラビスが言った。
「何だ、そんなの俺がいるから必要ないじゃん。クラビスは俺とずっと一緒にいるんじゃないの?」
そう言ったら、目に見えてぱあっと雰囲気が変わった。
「それにたぶん、転移の魔導具も作れるんじゃないかな?」
フェイがバッグに空間魔法をかけて異空間収納バッグにするみたいに、俺が魔法を込めたら出来ると思う。
これもイメージだよね。
「アルカス、天才!」
クラビスのテンション爆上がり?
「ただ一つ、懸念がある。ちょいちょい出来るとなると、それを悪用するヤツが出てくる。それこそ泥棒とか暗殺とか出来ちゃう可能性があるから、広めない方がいいと思う」
それにウィステリアも同意した。
「もちろんその通りだ。転移魔法は従来通り、滅多に出来ないもので、今この場にいる我らとフォレスター家の者限定で秘密にすべきだ。いいな? ギルマス達も」
「もちろんです」
ホッとした。自分でやらかしておいてアレだが、魔法ってコワい。
でも、コッチの魔法の常識から学んでいった方がいいかもね。
やらかした感がめっちゃ強い。
ギルマス達もごめんなさい。数時間でげっそり痩せて見える。
取りあえずお開きにしようとなって、街を散策しながら邸に戻って。
執務室でクロウお兄ちゃんに説明を求められ(忘れてた!)、さすがのお兄ちゃんも流せなかったのかここでもお小言をもらい。
ぐったり疲れて、ソファでうたた寝をしていたらいつの間にか着替えさせられてベッドにいた。
だいぶ寝たのか、部屋は暗くて、クラビスが隣で寝ていたからそのまま胸元に顔を埋めて二度寝?した。
なんか幸せだなあと思いながら。
*書き溜めていたストックが少ないので、1日1回頑張ってましたが、今後は不定期になると思います。引き続き読んでいただけると嬉しいです*
眉間を揉みほぐしながら、ギルマスが確認するように呟く。
かさねがさね、大変申し訳ありません。
サブギルマスとフェイは諦めの境地。
ウィステリアはとっても興味深そう。
クラビスは安定の過保護。
俺は申し訳なく、クラビスの膝の上。
「転移は、着地点を知ってたらイけると思う。今は目視で跳んだけど、一度見たことのある場所は思い描けばイける。後は、マッピングして登録しておけばイけるとか」
「ちょちょい、まてまて!」
俺がブツブツ言ってたらフェイが慌てて止めてきた。何?
「一度見た場所に行くとかはまあ分かるが、後半のマッピングに登録とかって何」
「ああそっち? えと、地図に登録地点を目印で設置するの。今の転移魔法陣みたいなのを地図上に表すんだ」
「・・・そもそも、そんな正確な地図などないぞ?」
クラビスが教えてくれたが、だよねえ。
そもそも軍事機密でしょ?
「それは大丈夫。俺の頭の中に地図を浮かべるわけ。浮かべるっていうか、空から見たような地図が頭に浮かぶんだけど。それにピンを刺す感じ」
神様特典なのかな?
加護のおかげ?
普通に地球の地図並みに正確なのが浮かぶし、更新もされて勝手に最新版って凄いんですけど?!
「その、地図はどんなモノ何だ? 可視化は出来る?」
「出来ると思うよ。この辺りも向こうの知識でイメージ出来るから。じゃあいくよ?」
そう言って目の前にひとまずイースの街周辺の詳細な地図を可視化する。
「コレね? で、ここにピン刺して名前を付ける、と」
こんな感じ。カーナビの目的地のピンのイメージだ。
「で、たぶん、人物を目標にしてもイけると思うんだよね?」
「・・・え?」
「例えば家には今の時間、執務室にクロウお兄ちゃんがいると思うんだけど、お兄ちゃんを目的地にしてピンポイントで転移する」
「は?」
「もし移動してても、どこにいるか把握できればすぐに転移できる。この地図の表示を対象者に切り替えればすぐに分かるよ?」
フェイはすでに『こいつ何言ってんだ』って顔で、ウィステリアもちょっと固まってる。
ギルマス達はすでに灰になっている。
「じゃあ、物は試しで行ってみようか!」
そう言ってクラビスと一緒にクロウお兄ちゃんの元へ跳び、ポカンとしているクロウお兄ちゃんを連れて戻った。
「ただいま?」
「・・・・・・どういう事だ?」
羽ペンを持ったままのクロウお兄ちゃんが非常に低い声で聞いた。
「転移魔法の実験?」
「・・・・・・そうか。帰ったら詳しく聞こう。ひとまず執務室に戻してくれないか?」
「うん。ごめんなさい」
さすがに考えなしだった。訳分からないよね。
「じゃあ、戻してきます。待っててね」
そう言って再び転移して、速攻戻ってきた。
皆が再起動するのにかなり時間がかかったが、無事に復帰しました。
その後めちゃくちゃお小言を頂きましたけどね!
ごめんなさい。
調子に乗りました。
俺、スローライフ目指してるのに自分でぶち壊してる気がする。ハハハ。
イメージってスゴイなあ・・・・・・。
ところで、誰もツッコまないが・・・。
「転移って属性は何なの? 今俺の持ってる属性じゃ無理な気がするんだけど」
「今更だがそうだな。転移魔法は無属性になる。空間魔法も無属性だ。だが無属性持ちでも、転移魔法が使える者はごくわずかだ。俺も使えるが、魔力消費がハンパなくて魔力が満タンでも一度が限界だ」
フェイが教えてくれた。
「じゃあ、俺が使えるっておかしい?」
「だから言ってるだろ? 『非常識の塊』だって」
クラビスも苦笑している。
「加護もあるし、ステータス確認してみたらいい。また何か増えてるかも?」
おお、そうだった! さすがクラビス!
では早速。
『ステータス』っと。
例によって頭に浮かぶ。
どれどれ?
【名前:アルカス・フォレスター
年齢:19才
性別:男
レベル:10
魔法属性:光、水、風、無(NEW)
魔法:癒魔法、水魔法、風魔法、生活魔法、鑑定EX、隠蔽EX、空間魔法(NEW)、転移魔法(NEW)
称号:異世界より戻りし者、強運者、クラビスの嫁
加護:エストレラ神の加護】
・・・うん。
増えてるね。
「えーと、属性に『無』があって、『空間魔法』と『転移魔法』も覚えてる」
「・・・やっぱり」
ふっかーい溜息を吐いてフェイが言う。
ウィステリアも仕方がないな、という感じで苦笑している。
「さすがだね、アルカス」
相変わらず俺に甘いなクラビスよ。
「まあ増えて困るもんでもなし、色々試していこう!」
開き直りともいう。
お詫びとはいえ、加護さん仕事し過ぎでは?
イージーモードは助かりますけど。
イージーモード=俺TUEEになりそう。
でもホント、魔法ってイメージが大事!
「あ、イメージっていうならさ、魔力の消費量もイメージでどうにかなるんじゃない?」
「え?」
「だってさ、俺の初級魔法って魔力込めすぎてあんな威力だったんでしょう? そこら辺は本人次第で、この魔法はこの量の魔力がないと発動しないって訳じゃないよね?」
「・・・確かに、初級魔法はこの程度って意識で使っているな」
フェイがハッとしたように呟く。
ウィステリアもクラビスも思案顔だ。
「だから『転移魔法は膨大な魔力が必要』って思い込んでて、さっきの俺みたいに無意識に魔力を大量消費してるんじゃないかな?」
「その可能性は高いな。確かに転移魔法陣は、陣に使用する魔力量を書き込んでいるし。・・・ウィステリア様」
「ふむ。そうだな。アルカスに言われて気付くとは・・・。」
むう。
これも俺の非常識が仕事した結果。
よかったのかな?
「ゲーム、えと、娯楽の遊びの玩具では『転移魔法』は最低限の魔力で使えたんだ。世界中を旅して敵を倒すんだけど、一度訪れた街には必ず行けるようになってて、冒険で何度も行き来したから」
だからそのつもりで発動してた。
中には膨大な魔力がないと転移魔法使えないなんて小説もあるけど、俺はゲームの方が断然好き。
俺TUEEじゃなくて、コツコツレベルアップしていくから、やりがいがある。
「私も転移魔法使えるからイメージでやってみよう」
どこかウキウキしながらウィステリアが言った。
「あ! じゃあ俺も!!」
フェイもワクワクしてるみたいだ。
「魔力は最低限でいい、とイメージして『転移』」
言った瞬間、2人とも鍛錬場の端まで跳んでた。
遠くて何を言ってるのか分からないけど、興奮気味?
少ししたら、またコッチに転移してきた。
「どう」
「凄いよ、アルカス!! ごくわずかの魔力で出来た!!」
食い気味にフェイが叫ぶ。
「素晴らしい。自分でイメージが大事と言っておいて、固定観念にとらわれていました。アルカスのおかげですね、ありがとう」
ウィステリアも嬉しそうに笑っている。
盛り上がる2人とは対照的に、何となく落ち込んでる感じのクラビス。
どうしたのかと顔をうかがっていたら。
「俺は転移魔法は使えない」
ぽそっとクラビスが言った。
「何だ、そんなの俺がいるから必要ないじゃん。クラビスは俺とずっと一緒にいるんじゃないの?」
そう言ったら、目に見えてぱあっと雰囲気が変わった。
「それにたぶん、転移の魔導具も作れるんじゃないかな?」
フェイがバッグに空間魔法をかけて異空間収納バッグにするみたいに、俺が魔法を込めたら出来ると思う。
これもイメージだよね。
「アルカス、天才!」
クラビスのテンション爆上がり?
「ただ一つ、懸念がある。ちょいちょい出来るとなると、それを悪用するヤツが出てくる。それこそ泥棒とか暗殺とか出来ちゃう可能性があるから、広めない方がいいと思う」
それにウィステリアも同意した。
「もちろんその通りだ。転移魔法は従来通り、滅多に出来ないもので、今この場にいる我らとフォレスター家の者限定で秘密にすべきだ。いいな? ギルマス達も」
「もちろんです」
ホッとした。自分でやらかしておいてアレだが、魔法ってコワい。
でも、コッチの魔法の常識から学んでいった方がいいかもね。
やらかした感がめっちゃ強い。
ギルマス達もごめんなさい。数時間でげっそり痩せて見える。
取りあえずお開きにしようとなって、街を散策しながら邸に戻って。
執務室でクロウお兄ちゃんに説明を求められ(忘れてた!)、さすがのお兄ちゃんも流せなかったのかここでもお小言をもらい。
ぐったり疲れて、ソファでうたた寝をしていたらいつの間にか着替えさせられてベッドにいた。
だいぶ寝たのか、部屋は暗くて、クラビスが隣で寝ていたからそのまま胸元に顔を埋めて二度寝?した。
なんか幸せだなあと思いながら。
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