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第2話 自家発電
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名目上では浪人生ということになっているが、俺みたいなヤツのことを、ニートって言うんだと思う。去年までは普通に高校生やって、普通に受験して、普通に落ちて、何かがポッキリ折れてしまった。そもそも俺は、惰性で高校に通っていただけで、大学に行って学びたいことも、社会人になってやりたいことも、何もなかった。やる気がない俺が、受験戦争に臨んでも、そりゃ上手く行くわけないよな、とも思う。
今の俺は空虚だ。勉強自体は、そこそこやっているつもりではあるが、所詮やる気のない俺には、宅浪でモチベーションを保てるはずもなく。志望校は、現役時代よりも下げなければならないようだ。ますます気持ちが遠のいて行く。俺はこのまま、無事大学に通い、無事就職し、無事無難な人生を歩めるのだろうか。そもそも、そんなことがしたいのだろうか。自分でも分からない。
そんな俺のただ一つの楽しみは、自家発電だ。いや、これといって趣味らしい趣味も、友人らしい友人もいない俺にとっては、もうそれしかやることがない。勉強をやっているように見せかけて、スマホで広告だらけの怪しいサイトを覗いては、何となくダラダラと発電を繰り返す。もうずっとそんな生活をしている。
そんな俺に、小さな転機が訪れた。年末、姉貴が帰省してくるから、姉貴の部屋を掃除しろという。受験シーズン真っ只中の大事な時期だというのに。だが、両親は俺にやる気がないことを、とっくに見抜いている。そしていつまでも部屋に引きこもっていては、余計気分も塞いでしまうだろう。わずかな小遣いに釣られて、俺は姉貴の部屋を含む、2階の大掃除を引き受けた。
姉貴の部屋は、はっきり言って荷物だらけだ。アイツは外面が良く、大学では華麗にデビューを果たし、出来る女を装ってはいるが、家では完全な汚部屋製造機。きっと下宿先も悲惨なことになっているだろう。夏の帰省の時も、たった一週間で、部屋はエラいことになっていた。今回は俺が改めて大掃除するわけだが、どうせ年末年始のわずかな滞在で、元の木阿弥どころか、どこに出しても恥ずかしい汚部屋が完成するはずだ。片付けても片付けても元通り。これでは、延々と穴を掘らせては埋めさせる、ナチスの拷問のようだ。
まず荷物をどけて、エアコンの掃除と窓拭き。高いところから埃を落とし、掃除機をかけ、フローリングは水拭きして乾拭き。そして、改めて荷物をテトリスだ。俺だって、やる時はやる。てか、この大量の本が入った段ボールの数々。そろそろ床が抜けるんじゃないか。
その時、うっかり足元の段ボールに足を取られて、抱えていた段ボールの中身をブチ撒けてしまった。段ボールにはガムテープで軽く封がしてあったが、中の本の重みで開いてしまった。ああ、回収して元通りにしておかねば。尽きかけていた気力をかき集め、俺はのろのろと本を拾い集める。
———薄い本。
よりにもよって、その段ボールに入っていたのは、いわゆる「薄い本」だった。なんかあっちで景気良くバイトして稼いでんな、と思っていたら、こんなモン集めてやがったのか。一冊でも結構な値段するんだが。そして表紙は見事に全て、その、男と男が半裸でうっとりしてるヤツであった。BLだ。
うんざりしながら、それでもつい、一冊手に取って見てしまった。それは、よくある「SNSでマズいと噂されるものは食べてみたい」みたいな、単なる好奇心からだった。だがしかし、どこかで聞いたことがある、「BLとは少女漫画だ」という言葉。確かにその通りだった。中には、男向けかっていうようなハードなものもあったが、ほとんどは「普通の少女漫画を、男同士にした」みたいなヤツだった。なかなか面白かった。
気がついたら、何冊か読んでしまっていた。ああ、こんなことをしていては、いつまで経っても掃除は終わらない。俺は本を拾い集め、ガムテープで軽く封をし、箱を積み上げて、他の部屋の掃除に移った。
一日かけて、ようやく二階の掃除が終わり、無事小遣いを得た。お袋には、レンジ周りや水回りなどの掃除も依頼されたが、今年こそはどこかに引っかかってもらいたい親父に止められていた。
両親の期待が重い。俺は言葉少なに、さっさと夕飯を終えると、自室に戻った。
今夜も今夜とて、勉強を装った自家発電。だが、今日の俺は、薄い本の中身が気になって仕方なかった。俺は決して男が好きなわけではない。だが、男同士って、先のことを考えなくていいじゃないか。現に俺は童貞ではあるが、高校時代に良い雰囲気になった女子がいないわけではなかった。だが、よしんば男女の仲になったとして、避妊に失敗すれば、その後の人生計画は大きく狂うし、重大な責任も伴う。そうでなくとも、いずれ進学や就職で離れ離れになる可能性が大きい。実際、今の俺は浪人生で、彼女は遠くの大学に進学し、連絡も途絶えた。普通に考えれば、進学した大学で彼女を作って、二人で示し合わせて、近い場所で就職するか。もしくは、就職してから職場で、合コンで。いやそもそも、果たして俺は、このまま進学や就職が可能なのか。もしかしたら、箸にも棒にも引っかからず、妻子を養う能力も持てず、誰ともそういう関係にならず、このまま人生を終えてしまうのかもしれない。
高校を卒業してから、何をしていても、何を考えていても、ずっとこうだ。自分のこれまで、将来、自分自身、全てが灰色に見える。自家発電に勤しんでいる間すらも。だがBLの世界は、そんなことは関係なかった。子供が出来るわけでもなく、将来が約束されているわけでもなく、ただ情が有ろうと無かろうと、体で繋がるだけ。実際に同性同士で付き合うとなると、簡単なことではないのだろうが、そういう「面倒臭いことは抜きで、恋愛と情欲のいいところだけ」を切り取ったBL作品が、今の俺にぴったりと嵌まった。もちろん、ネットでは百合を見たこともあるが、俺には女の「気持ち良さ」は分からない。男なら、多少分かる。基本BLは女性向けなので、「それはないだろう」という描写も少なくはないが、大体は良く研究されていると思う。
その夜、俺は姉貴の部屋で見た本の中身を思い出しながら自家発電に耽り、翌日には姉貴の部屋のあの段ボールから、こっそり何冊か借りて来た。
今の俺は空虚だ。勉強自体は、そこそこやっているつもりではあるが、所詮やる気のない俺には、宅浪でモチベーションを保てるはずもなく。志望校は、現役時代よりも下げなければならないようだ。ますます気持ちが遠のいて行く。俺はこのまま、無事大学に通い、無事就職し、無事無難な人生を歩めるのだろうか。そもそも、そんなことがしたいのだろうか。自分でも分からない。
そんな俺のただ一つの楽しみは、自家発電だ。いや、これといって趣味らしい趣味も、友人らしい友人もいない俺にとっては、もうそれしかやることがない。勉強をやっているように見せかけて、スマホで広告だらけの怪しいサイトを覗いては、何となくダラダラと発電を繰り返す。もうずっとそんな生活をしている。
そんな俺に、小さな転機が訪れた。年末、姉貴が帰省してくるから、姉貴の部屋を掃除しろという。受験シーズン真っ只中の大事な時期だというのに。だが、両親は俺にやる気がないことを、とっくに見抜いている。そしていつまでも部屋に引きこもっていては、余計気分も塞いでしまうだろう。わずかな小遣いに釣られて、俺は姉貴の部屋を含む、2階の大掃除を引き受けた。
姉貴の部屋は、はっきり言って荷物だらけだ。アイツは外面が良く、大学では華麗にデビューを果たし、出来る女を装ってはいるが、家では完全な汚部屋製造機。きっと下宿先も悲惨なことになっているだろう。夏の帰省の時も、たった一週間で、部屋はエラいことになっていた。今回は俺が改めて大掃除するわけだが、どうせ年末年始のわずかな滞在で、元の木阿弥どころか、どこに出しても恥ずかしい汚部屋が完成するはずだ。片付けても片付けても元通り。これでは、延々と穴を掘らせては埋めさせる、ナチスの拷問のようだ。
まず荷物をどけて、エアコンの掃除と窓拭き。高いところから埃を落とし、掃除機をかけ、フローリングは水拭きして乾拭き。そして、改めて荷物をテトリスだ。俺だって、やる時はやる。てか、この大量の本が入った段ボールの数々。そろそろ床が抜けるんじゃないか。
その時、うっかり足元の段ボールに足を取られて、抱えていた段ボールの中身をブチ撒けてしまった。段ボールにはガムテープで軽く封がしてあったが、中の本の重みで開いてしまった。ああ、回収して元通りにしておかねば。尽きかけていた気力をかき集め、俺はのろのろと本を拾い集める。
———薄い本。
よりにもよって、その段ボールに入っていたのは、いわゆる「薄い本」だった。なんかあっちで景気良くバイトして稼いでんな、と思っていたら、こんなモン集めてやがったのか。一冊でも結構な値段するんだが。そして表紙は見事に全て、その、男と男が半裸でうっとりしてるヤツであった。BLだ。
うんざりしながら、それでもつい、一冊手に取って見てしまった。それは、よくある「SNSでマズいと噂されるものは食べてみたい」みたいな、単なる好奇心からだった。だがしかし、どこかで聞いたことがある、「BLとは少女漫画だ」という言葉。確かにその通りだった。中には、男向けかっていうようなハードなものもあったが、ほとんどは「普通の少女漫画を、男同士にした」みたいなヤツだった。なかなか面白かった。
気がついたら、何冊か読んでしまっていた。ああ、こんなことをしていては、いつまで経っても掃除は終わらない。俺は本を拾い集め、ガムテープで軽く封をし、箱を積み上げて、他の部屋の掃除に移った。
一日かけて、ようやく二階の掃除が終わり、無事小遣いを得た。お袋には、レンジ周りや水回りなどの掃除も依頼されたが、今年こそはどこかに引っかかってもらいたい親父に止められていた。
両親の期待が重い。俺は言葉少なに、さっさと夕飯を終えると、自室に戻った。
今夜も今夜とて、勉強を装った自家発電。だが、今日の俺は、薄い本の中身が気になって仕方なかった。俺は決して男が好きなわけではない。だが、男同士って、先のことを考えなくていいじゃないか。現に俺は童貞ではあるが、高校時代に良い雰囲気になった女子がいないわけではなかった。だが、よしんば男女の仲になったとして、避妊に失敗すれば、その後の人生計画は大きく狂うし、重大な責任も伴う。そうでなくとも、いずれ進学や就職で離れ離れになる可能性が大きい。実際、今の俺は浪人生で、彼女は遠くの大学に進学し、連絡も途絶えた。普通に考えれば、進学した大学で彼女を作って、二人で示し合わせて、近い場所で就職するか。もしくは、就職してから職場で、合コンで。いやそもそも、果たして俺は、このまま進学や就職が可能なのか。もしかしたら、箸にも棒にも引っかからず、妻子を養う能力も持てず、誰ともそういう関係にならず、このまま人生を終えてしまうのかもしれない。
高校を卒業してから、何をしていても、何を考えていても、ずっとこうだ。自分のこれまで、将来、自分自身、全てが灰色に見える。自家発電に勤しんでいる間すらも。だがBLの世界は、そんなことは関係なかった。子供が出来るわけでもなく、将来が約束されているわけでもなく、ただ情が有ろうと無かろうと、体で繋がるだけ。実際に同性同士で付き合うとなると、簡単なことではないのだろうが、そういう「面倒臭いことは抜きで、恋愛と情欲のいいところだけ」を切り取ったBL作品が、今の俺にぴったりと嵌まった。もちろん、ネットでは百合を見たこともあるが、俺には女の「気持ち良さ」は分からない。男なら、多少分かる。基本BLは女性向けなので、「それはないだろう」という描写も少なくはないが、大体は良く研究されていると思う。
その夜、俺は姉貴の部屋で見た本の中身を思い出しながら自家発電に耽り、翌日には姉貴の部屋のあの段ボールから、こっそり何冊か借りて来た。
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