56 / 59
第56話 葬送
しおりを挟む
俺と殿下、そして陛下と王妃様、メレディス。今日は五人で元楽園こと冥界にやって来た。
二年の間、主に殿下が地下の研究施設に詰め、およそ全てのログを集め、読み解き、この楽園のシステムは完全に停止している。今回は、その最後の仕上げ。棺に入ったままの族長を、彼らの仲間の元へ送る儀式だ。
彼らがこの地に漂着して、もう幾千年。彼はたった一人のオリジナル。残りは人工生命体だ。とはいえ彼らの技術は非常に高く、オリジナルと同じ記憶と人格、生殖能力すら備えている。聖龍に至っては、この世界の龍の卵を貰い受け、かつて太陽と呼ばれた男のスキルと人格が注入されている。彼らがヴァンパイアから取り上げた魂結いやエナジードレインを持つのと同様、殿下が堕天使にも関わらず世界と審判のスキルを持つのも同じ理屈だ。
しかしどれだけ精巧でも、コピーを繰り返せば摩耗する。やがて半数ほどの天使族は復活しなくなり、メジャーと呼ばれた主要メンバーのうち、残るは皇帝・女教皇・法皇・太陽の四名。そして天使族の頂点として、只一人延命を繰り返して生き延びてきたオリジナルの皇帝も、もう随分と摩耗が進んでいる。
「小さい時は、とても恐ろしい人だと思っていたけれど」
俺たちは彼を旧神殿に運び、祭壇の前に安置した。みんなやるせない顔をしている。彼のために、殿下は忌み子と蔑まれ、討伐兵器として壮絶な人生を送って来た。魔王陛下は王妃様と離れ離れに。そしてメレディスは、彼自身が長らく飢餓に耐えながらいつか正気を失って殺される運命を背負って来た。それだけじゃない、彼の両親は物心つかないうちに討伐され、そのまた先祖も。
「父のしてきたことは、許されることではありません。しかし彼の苦闘もこれで終わるでしょう。どうか神の御手に」
王妃様。殿下とそっくりの、美しく気高い女性だ。生物学的には皇帝の娘に当たるのだろうが、彼女の瞳には強い意志が宿っている。
冥神の使徒として、メレディスが黙祷して祈りを捧げる。すると棺はふわりと光に包まれ、そして粒となって虚空に溶けていった。まるで綿毛が飛ぶように、ふわふわと。
一瞬、棺の周りを白い翼を備えた人々が取り囲んでいたのは幻だったのだろうか。しかし彼らもまた、光の粒となってふわふわと消えていった。
———これが俺たちの、楽園での最後の時間だった。
その後の天使族は、憑き物が落ちたかのように従順になった。実際、彼らは族長の「皇帝」というスキルで無意識に絶対服従を刷り込まれて統率されていた。諜報に出ていた四名を含め、マイナーと呼ばれる三十四名は明らかに動揺し、魔人国の王妃として収まった女教皇オフィーリア様をリーダーとして付き従うこととなった。晴れて全員公務員。良かったね。
様子が違うのが、竜人領に送られた聖龍と法皇だ。特に聖龍は、太陽と呼ばれた天使族の人格と記憶を持ち合わせていて、更生が一筋縄では行かない。たびたびオールドフィールド領から抜け出して、俺を目当てに飛んで来る。
「メイナード!今日こそ僕のお嫁さんになってもらうよ!」
「聖龍様!其奴は余りにも危険です」
法皇は相変わらず聖龍のお世話係を務めている。同格である女教皇オフィーリア様の傘下に入るのを良しとしないのか、それとも聖龍(太陽)のパシリが板についてしまったのか。しかし脱走を繰り返す聖龍は、竜人族の間でも持て余されつつある。法皇は何の抑止力にもなってない。そんな時は———
「おいチビ。何度言ったら分かるんだ。お前にくれてやる嫁なんかねェ」
魔王陛下怒りの右ストレート。
「ぐへぁ!」
「ふふ。何度言えば分かるのかな?迷惑だって」
オスカー殿下満面の笑みでアイアンクロー。
「んご…」
竜族は獣人と同様、強い者に絶対服従だ。それは皇帝スキルでの支配ではなく、もっと本能的で魂に刻み込まれている。彼は竜人よりも上位の龍とはいえ、自分よりも遥かに強い二頭の竜に威嚇され、法皇に抱かれてプルプルしている。
「そ、そんなことを言ったって、メイナードだって前途有望な若者がいいに決まってる!」
しかし竜族は獣人と同様、自らの番に並々ならぬ執着を見せる。一度や二度の撃退くらいではへこたれない。その根性は見上げたものだ。しかし。
「彼はそう言ってるけど、どう?」
「いや…俺、ショタ属性もないですし、中身がオッサンだと分かったら余計に萎えるっていうか」
「オッサンじゃない!太陽《ザ・サン》といえば天使族の王子様、みんなの愛されアイドルだよ?!」
いや知らんし。そうこうしているうちに、オールドフィールドから迎えがやって来る。尖った耳に鮮やかな緑の髪、精悍な顔をした若者だ。
「お前は何度言っても学習しない。今度という今度は自力飛行で帰還だ」
そう言って、白い小龍に首輪が付けられる。
「隷属の首輪!それでは幼い聖龍様にはあまりにも」
「うるさい、お前もだ」
「なな何ですと!」
ガチャリ。
「あー、ご面倒お掛けします。転移でお送りしましょうか?」
毎度毎度、遠方からご苦労なことだ。龍の育成は彼らの管轄とはいえ、ちょっと申し訳ない。
「いや、此奴は以前「番が転移で送ってくれた」とはしゃいでいたからな。なあに、ここまで自力で飛んで来たんだ。どうということはない」
「やだっ!風龍について行けるわけないじゃないかぁ!!助けてメイナード!!旦那様がピンチだよ?!」
「誰が旦那様だ」
「さ、お帰りはあちらだよ」
風龍はこくりと頷くと、ベランダから「ドンッ」という爆音と共に飛び出した。遅れて、首輪で繋がれた彼らが「ギャッ」と一声発したかと思うと、三人は一瞬で青空の下に消え去った。
思い出す。オスカー殿下と一緒にメレディスに連れられ、楽園に飛び立った日のことを。あの時は死ぬかと思った。そして俺は悟った。風属性ってみんなスピード狂だ。
「あの調子じゃあ、また来るだろうな」
魔王様がボヤいている。聖龍と法皇が自力で飛ぶ能力があるとしても、オールドフィールドからは休まず飛んで二日はかかる。その間、彼らは放っておかれたわけだ。基本的に「修行」といえば辺境に放置というスパルタ方式の竜人族(および龍族)とはいえ、彼らの脱走はすぐに感知出来るはず。
竜にとって、番は狂おしいほどに離れがたく、何よりも重要なもの。彼らの脱走は、半ば黙認されているのだ。
「天使族とヴァンパイアとの因縁を断ち切ったメイナードに、恩知らずなことだね」
そう。毎回風龍が回収に訪れるのは、俺に対する忖度に過ぎない。そうでなければ、有無を言わさず番を連れ帰り、監禁してひたすら愛でるということも辞さない。そして、あわよくば俺が聖龍の嫁として竜族に取り込むことができれば、というオールドフィールド公の思惑も見え隠れする。竜族は恐ろしいんである。
二年の間、主に殿下が地下の研究施設に詰め、およそ全てのログを集め、読み解き、この楽園のシステムは完全に停止している。今回は、その最後の仕上げ。棺に入ったままの族長を、彼らの仲間の元へ送る儀式だ。
彼らがこの地に漂着して、もう幾千年。彼はたった一人のオリジナル。残りは人工生命体だ。とはいえ彼らの技術は非常に高く、オリジナルと同じ記憶と人格、生殖能力すら備えている。聖龍に至っては、この世界の龍の卵を貰い受け、かつて太陽と呼ばれた男のスキルと人格が注入されている。彼らがヴァンパイアから取り上げた魂結いやエナジードレインを持つのと同様、殿下が堕天使にも関わらず世界と審判のスキルを持つのも同じ理屈だ。
しかしどれだけ精巧でも、コピーを繰り返せば摩耗する。やがて半数ほどの天使族は復活しなくなり、メジャーと呼ばれた主要メンバーのうち、残るは皇帝・女教皇・法皇・太陽の四名。そして天使族の頂点として、只一人延命を繰り返して生き延びてきたオリジナルの皇帝も、もう随分と摩耗が進んでいる。
「小さい時は、とても恐ろしい人だと思っていたけれど」
俺たちは彼を旧神殿に運び、祭壇の前に安置した。みんなやるせない顔をしている。彼のために、殿下は忌み子と蔑まれ、討伐兵器として壮絶な人生を送って来た。魔王陛下は王妃様と離れ離れに。そしてメレディスは、彼自身が長らく飢餓に耐えながらいつか正気を失って殺される運命を背負って来た。それだけじゃない、彼の両親は物心つかないうちに討伐され、そのまた先祖も。
「父のしてきたことは、許されることではありません。しかし彼の苦闘もこれで終わるでしょう。どうか神の御手に」
王妃様。殿下とそっくりの、美しく気高い女性だ。生物学的には皇帝の娘に当たるのだろうが、彼女の瞳には強い意志が宿っている。
冥神の使徒として、メレディスが黙祷して祈りを捧げる。すると棺はふわりと光に包まれ、そして粒となって虚空に溶けていった。まるで綿毛が飛ぶように、ふわふわと。
一瞬、棺の周りを白い翼を備えた人々が取り囲んでいたのは幻だったのだろうか。しかし彼らもまた、光の粒となってふわふわと消えていった。
———これが俺たちの、楽園での最後の時間だった。
その後の天使族は、憑き物が落ちたかのように従順になった。実際、彼らは族長の「皇帝」というスキルで無意識に絶対服従を刷り込まれて統率されていた。諜報に出ていた四名を含め、マイナーと呼ばれる三十四名は明らかに動揺し、魔人国の王妃として収まった女教皇オフィーリア様をリーダーとして付き従うこととなった。晴れて全員公務員。良かったね。
様子が違うのが、竜人領に送られた聖龍と法皇だ。特に聖龍は、太陽と呼ばれた天使族の人格と記憶を持ち合わせていて、更生が一筋縄では行かない。たびたびオールドフィールド領から抜け出して、俺を目当てに飛んで来る。
「メイナード!今日こそ僕のお嫁さんになってもらうよ!」
「聖龍様!其奴は余りにも危険です」
法皇は相変わらず聖龍のお世話係を務めている。同格である女教皇オフィーリア様の傘下に入るのを良しとしないのか、それとも聖龍(太陽)のパシリが板についてしまったのか。しかし脱走を繰り返す聖龍は、竜人族の間でも持て余されつつある。法皇は何の抑止力にもなってない。そんな時は———
「おいチビ。何度言ったら分かるんだ。お前にくれてやる嫁なんかねェ」
魔王陛下怒りの右ストレート。
「ぐへぁ!」
「ふふ。何度言えば分かるのかな?迷惑だって」
オスカー殿下満面の笑みでアイアンクロー。
「んご…」
竜族は獣人と同様、強い者に絶対服従だ。それは皇帝スキルでの支配ではなく、もっと本能的で魂に刻み込まれている。彼は竜人よりも上位の龍とはいえ、自分よりも遥かに強い二頭の竜に威嚇され、法皇に抱かれてプルプルしている。
「そ、そんなことを言ったって、メイナードだって前途有望な若者がいいに決まってる!」
しかし竜族は獣人と同様、自らの番に並々ならぬ執着を見せる。一度や二度の撃退くらいではへこたれない。その根性は見上げたものだ。しかし。
「彼はそう言ってるけど、どう?」
「いや…俺、ショタ属性もないですし、中身がオッサンだと分かったら余計に萎えるっていうか」
「オッサンじゃない!太陽《ザ・サン》といえば天使族の王子様、みんなの愛されアイドルだよ?!」
いや知らんし。そうこうしているうちに、オールドフィールドから迎えがやって来る。尖った耳に鮮やかな緑の髪、精悍な顔をした若者だ。
「お前は何度言っても学習しない。今度という今度は自力飛行で帰還だ」
そう言って、白い小龍に首輪が付けられる。
「隷属の首輪!それでは幼い聖龍様にはあまりにも」
「うるさい、お前もだ」
「なな何ですと!」
ガチャリ。
「あー、ご面倒お掛けします。転移でお送りしましょうか?」
毎度毎度、遠方からご苦労なことだ。龍の育成は彼らの管轄とはいえ、ちょっと申し訳ない。
「いや、此奴は以前「番が転移で送ってくれた」とはしゃいでいたからな。なあに、ここまで自力で飛んで来たんだ。どうということはない」
「やだっ!風龍について行けるわけないじゃないかぁ!!助けてメイナード!!旦那様がピンチだよ?!」
「誰が旦那様だ」
「さ、お帰りはあちらだよ」
風龍はこくりと頷くと、ベランダから「ドンッ」という爆音と共に飛び出した。遅れて、首輪で繋がれた彼らが「ギャッ」と一声発したかと思うと、三人は一瞬で青空の下に消え去った。
思い出す。オスカー殿下と一緒にメレディスに連れられ、楽園に飛び立った日のことを。あの時は死ぬかと思った。そして俺は悟った。風属性ってみんなスピード狂だ。
「あの調子じゃあ、また来るだろうな」
魔王様がボヤいている。聖龍と法皇が自力で飛ぶ能力があるとしても、オールドフィールドからは休まず飛んで二日はかかる。その間、彼らは放っておかれたわけだ。基本的に「修行」といえば辺境に放置というスパルタ方式の竜人族(および龍族)とはいえ、彼らの脱走はすぐに感知出来るはず。
竜にとって、番は狂おしいほどに離れがたく、何よりも重要なもの。彼らの脱走は、半ば黙認されているのだ。
「天使族とヴァンパイアとの因縁を断ち切ったメイナードに、恩知らずなことだね」
そう。毎回風龍が回収に訪れるのは、俺に対する忖度に過ぎない。そうでなければ、有無を言わさず番を連れ帰り、監禁してひたすら愛でるということも辞さない。そして、あわよくば俺が聖龍の嫁として竜族に取り込むことができれば、というオールドフィールド公の思惑も見え隠れする。竜族は恐ろしいんである。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる