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第7章 後日談 王都の日常編
(60)※ vs メレディス(2)
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話は先週の水曜日に遡る。
「君、どうしてそんなに強くなりたいの」
彼の父上、すなわち魔王様の偽装も見抜いた俺に対して、オスカーが言った。いや、単にセックスしてたらレベル上がっちゃっただけなんだけど…。
「そういうことではないよ。君がパーシーと度々訓練場でやり合っているのは知っている」
質問という形を取って始まった会話だが、多分彼はもう見抜いている。
この国は、強き者を王と頂く国。強き者が弱き者を庇護し、弱き者は強き者に従う。そうして成り立っている。そして強き者が弱き者を虐げ、不当に搾取しないように、貴族諸侯はお互いを監視し合い、牽制し合う。王宮はその仕組みの中心にある。
実際、頂点たる魔王に君臨し得る種族は、限られている。現魔王は竜人族。公爵家に名を連ねる狼人族。個人主義であまり覇権には興味がないが、候補としては常にトップクラスの虎人族。他にエルフ族、ドワーフ族、そして竜人に近い蛇人族や鳥人族などからも、特異個体が現れて、魔王の座を争ったこともある。
その歴史の中で、一番の暗黒時代が、真祖と呼ばれる不死種が魔王に就いた時代だ。彼は温厚で、知性も高く、最初は空前の善政を敷く明君と謳われた。だが、長く生き、強い力を得るに従い、彼は生き延びるために、尋常ではない精気を必要とするようになった。最初は伴侶に支えられていたのが、段階的に妻を増やし、足りずに供物を求めるようになる。人格者だった彼は、徐々に飢えから品位を失い、次第に当たり構わず人柱を要求し、最後には正気を失って史上最悪の災禍と化した。諸侯はこれを多大な犠牲を払って討伐したが、討伐後も不死種への弾圧は止まらなかった。最終的に、不死種は自分たちでお互いを見張り合い、王位には一切関わらないことで合意。
だが、真祖に近い個体は今でも驚異的な潜在能力を秘めており、彼は討伐対象として、常に王宮と諸侯からの監視を受けている。現在においてはすなわち、当代のマガリッジ伯爵こと、メレディスだ。
「君が王都に現れた時点と、「彼」が危険な状態を脱した時期が、符合している。そういうことなんだろう?」
「…」
俺は何も答えられない。そんな俺を、オスカーはそっと抱きしめながら、続けた。
「君に何かを問い正したり、責めるつもりはないんだ。お陰で僕は、ずっと愛していた人を、この手に掛けなくて済んだ。ありがとう」
「…うん」
「だけどね、メイナード。君一人で背負うことはないんだ。僕は絶対に、彼を討伐なんかさせない。そして、君と一緒に…君に協力することはできる」
そうか。そうだった。俺一人だけじゃない。オスカーもずっと、同じ人を愛していたんだよな。
そして月曜日。俺はメレディスに、一つの提案をした。
「あなたに、隷属紋を刻みたいんだ」
本当は、何度となく刻んだことがある。それは彼も気付いているようだ。だけどあの、卑猥な性奴の烙印を押されたまま生きろというのは、最大の屈辱に等しい。しかしメレディスは、快く了承してくれた。俺は彼の身体にくまなく口付けながら、いつか彼をこの手で楽に導けるまでの間、と約束しようとしたが、
「私はお前に何も与えてこなかった。そしてこれからも、お前に分け与えられるものは限られている。私のこの身一つでよければ」
と、あの花も恥じらうような笑顔で答えた。
そこから俺は、彼を徹底的に陵辱した。
「はぁっ!はぁっ!ああっ…!!!」
今夜は、彼を満たすためでも、慈しむためでもない。彼を俺のものにして、支配下に置く儀式だ。以前ナイジェルが、俺を自分の番だと決めて、まるで種付けのために俺を抱いたように。メレディスは俺のものだ。俺だけの…
「メ…メイ、ナード、メ”イ”…ッ…あ”あっ!あ”ああっ!」
もう彼の瞳と下腹部には、あのいやらしい紋様が輝いている。だが、まだだ。しっかり焼き付いて二度と消えないように、注いで、注いで、注ぎまくる。潤んで涙が垂れ流しの瞳は既に焦点も合わず、だらしなく喘ぎっぱなしの口の端からは唾液が伝い、呂律の回らない舌で俺の名前を叫びながら、また強制的に絶頂を迎える。ああ、俺の中に快の吐いてる。もっとだ。もっと搾り取って、その何倍も注いでやる。
パンパンと肌がぶつかる音と、卑猥な水音。そして荒い息遣いに、メレディスの悲鳴。もう何時間でもこうしていられる。彼が気を失っても、手加減を懇願しても、壊れてもやめない。一生その印を背負って、一生俺に抱かれて、一生俺にイかされて、ヒイヒイ喘ぎ狂って生きろ。そら、飲め…っ!
「イ”っ…あ”、あ”、あ”…!!!」
彼はシーツを掴んでびくびくと跳ねる。ああ、彼を抱いたのは俺だけ。こんな彼を見ているのは、世界中で俺だけだ。誰も知らない、美しい彼が、断末魔のような悲鳴を上げながら、髪を振り乱してイき散らす姿。たまらない。俺は隷属紋が焼きついて定着した後も、彼を犯して注ぐことをやめられなかった。
とうとう彼は、夜明けになっても目覚めなかった。洗浄で身体を清め、新しいバスローブを着せ、俺は初めて彼のプライベートな書斎に転移した。入ったことはなかったが、場所は知っている。隣にあったベッドルームは殺風景で、まるで牢獄のようだった。ここに一人置いて去るのは忍びなかったが、俺は彼をそっと横たえ、口付けを落とし、王都に戻った。
俺が彼に隷属紋を焼き付けたのは、オスカーの提案だ。彼には既に隷属紋が刻んであり、俺からのスキルは無条件に通る。いつか半分本気で即死を使ったことがあったが、オスカーの鉄壁のスキル構成とレベルにも関わらず、無抵抗で簡単に彼を死に追いやることができそうだった。これで俺は、いつでもメレディスを苦しまずに連れて行ってやれる。とはいえ、いつしかこの力に頼らずとも、彼を天に導けるようになりたい。それは今も変わらない。
彼にはもう一つ頼み事があったのだが、それは情事の前に切り出しておいてよかった。
「君、どうしてそんなに強くなりたいの」
彼の父上、すなわち魔王様の偽装も見抜いた俺に対して、オスカーが言った。いや、単にセックスしてたらレベル上がっちゃっただけなんだけど…。
「そういうことではないよ。君がパーシーと度々訓練場でやり合っているのは知っている」
質問という形を取って始まった会話だが、多分彼はもう見抜いている。
この国は、強き者を王と頂く国。強き者が弱き者を庇護し、弱き者は強き者に従う。そうして成り立っている。そして強き者が弱き者を虐げ、不当に搾取しないように、貴族諸侯はお互いを監視し合い、牽制し合う。王宮はその仕組みの中心にある。
実際、頂点たる魔王に君臨し得る種族は、限られている。現魔王は竜人族。公爵家に名を連ねる狼人族。個人主義であまり覇権には興味がないが、候補としては常にトップクラスの虎人族。他にエルフ族、ドワーフ族、そして竜人に近い蛇人族や鳥人族などからも、特異個体が現れて、魔王の座を争ったこともある。
その歴史の中で、一番の暗黒時代が、真祖と呼ばれる不死種が魔王に就いた時代だ。彼は温厚で、知性も高く、最初は空前の善政を敷く明君と謳われた。だが、長く生き、強い力を得るに従い、彼は生き延びるために、尋常ではない精気を必要とするようになった。最初は伴侶に支えられていたのが、段階的に妻を増やし、足りずに供物を求めるようになる。人格者だった彼は、徐々に飢えから品位を失い、次第に当たり構わず人柱を要求し、最後には正気を失って史上最悪の災禍と化した。諸侯はこれを多大な犠牲を払って討伐したが、討伐後も不死種への弾圧は止まらなかった。最終的に、不死種は自分たちでお互いを見張り合い、王位には一切関わらないことで合意。
だが、真祖に近い個体は今でも驚異的な潜在能力を秘めており、彼は討伐対象として、常に王宮と諸侯からの監視を受けている。現在においてはすなわち、当代のマガリッジ伯爵こと、メレディスだ。
「君が王都に現れた時点と、「彼」が危険な状態を脱した時期が、符合している。そういうことなんだろう?」
「…」
俺は何も答えられない。そんな俺を、オスカーはそっと抱きしめながら、続けた。
「君に何かを問い正したり、責めるつもりはないんだ。お陰で僕は、ずっと愛していた人を、この手に掛けなくて済んだ。ありがとう」
「…うん」
「だけどね、メイナード。君一人で背負うことはないんだ。僕は絶対に、彼を討伐なんかさせない。そして、君と一緒に…君に協力することはできる」
そうか。そうだった。俺一人だけじゃない。オスカーもずっと、同じ人を愛していたんだよな。
そして月曜日。俺はメレディスに、一つの提案をした。
「あなたに、隷属紋を刻みたいんだ」
本当は、何度となく刻んだことがある。それは彼も気付いているようだ。だけどあの、卑猥な性奴の烙印を押されたまま生きろというのは、最大の屈辱に等しい。しかしメレディスは、快く了承してくれた。俺は彼の身体にくまなく口付けながら、いつか彼をこの手で楽に導けるまでの間、と約束しようとしたが、
「私はお前に何も与えてこなかった。そしてこれからも、お前に分け与えられるものは限られている。私のこの身一つでよければ」
と、あの花も恥じらうような笑顔で答えた。
そこから俺は、彼を徹底的に陵辱した。
「はぁっ!はぁっ!ああっ…!!!」
今夜は、彼を満たすためでも、慈しむためでもない。彼を俺のものにして、支配下に置く儀式だ。以前ナイジェルが、俺を自分の番だと決めて、まるで種付けのために俺を抱いたように。メレディスは俺のものだ。俺だけの…
「メ…メイ、ナード、メ”イ”…ッ…あ”あっ!あ”ああっ!」
もう彼の瞳と下腹部には、あのいやらしい紋様が輝いている。だが、まだだ。しっかり焼き付いて二度と消えないように、注いで、注いで、注ぎまくる。潤んで涙が垂れ流しの瞳は既に焦点も合わず、だらしなく喘ぎっぱなしの口の端からは唾液が伝い、呂律の回らない舌で俺の名前を叫びながら、また強制的に絶頂を迎える。ああ、俺の中に快の吐いてる。もっとだ。もっと搾り取って、その何倍も注いでやる。
パンパンと肌がぶつかる音と、卑猥な水音。そして荒い息遣いに、メレディスの悲鳴。もう何時間でもこうしていられる。彼が気を失っても、手加減を懇願しても、壊れてもやめない。一生その印を背負って、一生俺に抱かれて、一生俺にイかされて、ヒイヒイ喘ぎ狂って生きろ。そら、飲め…っ!
「イ”っ…あ”、あ”、あ”…!!!」
彼はシーツを掴んでびくびくと跳ねる。ああ、彼を抱いたのは俺だけ。こんな彼を見ているのは、世界中で俺だけだ。誰も知らない、美しい彼が、断末魔のような悲鳴を上げながら、髪を振り乱してイき散らす姿。たまらない。俺は隷属紋が焼きついて定着した後も、彼を犯して注ぐことをやめられなかった。
とうとう彼は、夜明けになっても目覚めなかった。洗浄で身体を清め、新しいバスローブを着せ、俺は初めて彼のプライベートな書斎に転移した。入ったことはなかったが、場所は知っている。隣にあったベッドルームは殺風景で、まるで牢獄のようだった。ここに一人置いて去るのは忍びなかったが、俺は彼をそっと横たえ、口付けを落とし、王都に戻った。
俺が彼に隷属紋を焼き付けたのは、オスカーの提案だ。彼には既に隷属紋が刻んであり、俺からのスキルは無条件に通る。いつか半分本気で即死を使ったことがあったが、オスカーの鉄壁のスキル構成とレベルにも関わらず、無抵抗で簡単に彼を死に追いやることができそうだった。これで俺は、いつでもメレディスを苦しまずに連れて行ってやれる。とはいえ、いつしかこの力に頼らずとも、彼を天に導けるようになりたい。それは今も変わらない。
彼にはもう一つ頼み事があったのだが、それは情事の前に切り出しておいてよかった。
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