夜の繁華街小説一覧

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周防の山奥から都会への憧れを胸に広島へと移り住んだ、二十歳の橘川遥香(きっかわはるか)。 マリーナ近くのアウトレットモールの販売員として毎日を過ごす。 孤独な都会の暮らしに変化があったのは春から数えて17回目の休日。歩いて出かけた平和公園の橋の上で自筆のイラストを売っているシンキチと出会い、交流を深めてゆく。やがて路上ミュージシャンをやりながら全国を周るという三木祐亮(みつきゆうすけ)に出会ったことで、彼女の暮らしは小さく変化してゆく。 彼のためのスペアキー、灰皿。彼との仲を縮めたいと思いつつも、後輩の三浦紗恵(みうらさえ)に立場を奪われそうになり、複雑な気持ちで過ごす遥香。 三木の演奏仲間のひげGに出会い、少しずつ三木の人となりを理解し始め、自分は彼の旅の港になろうと決意する。 いくつかの夜を過ごし、彼に惹かれる理由もわからないまま、しかし事件は起きる。ある日彼女のアパートの部屋で紗恵が死んだ。一緒にいた三木は意識不明の重体。もどかしくも楽しかった彼女の暮らしは色を変えてゆく。
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文字数 104,432 最終更新日 2021.07.03 登録日 2021.05.25
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