動物と友達小説一覧

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アーサー・アクアオッジは北の辺境伯の嫡男として生まれた。 アクアオッジ辺境伯領は領土面積こそ広大だったが、豊かな土地とは言い難かった。 平らな土地が少ない・山が多い・海に面した土地は細々とした漁業だけ・人が少ない・魔物の森と面しちゃってる・魔物の国と面しちゃってる(New!)・国土の北部なので寒い・王都からちょっぴり遠い, etc.…  アクアオッジ領のあるこの国はラザナキア王国という。 一柱たる女神ユニティと四大|精霊《エレメント》たる地・水・風・火、それぞれの精霊王が興した国なのである。   ラザナキア国民には【スキルツリー】という女神の加護が与えられる。 十歳になると国民は教会に行き、スキルツリーの鑑定をしてもらえるのだ。 ただスキルツリーの鑑定をしてもらうのにお布施が必要だった。 しかも銀貨五枚もする。 銀貨一枚はだいたいセバスチャンの一日分の給与相当である。セバスチャンって誰?執事長。 執事一人しかいないけれど、執事長。 アーサーが十歳になったとき、両親から鑑定代をもらったが、とてもじゃないけどド貧乏な自分ちの状況を考えると使うことはためらわれた。なのでアーサーは鑑定には行かず、そのお金をまだ持ったままだった。 両親には自分のスキルのことを【動物スキル?】と伝えてある。きちんと鑑定したわけじゃないので、疑問形なのは仕方ない。 そんなある日唐突に、食卓に上がる食材に何かが欠けていることにアーサーは気が付いた。 野菜だらけの圧倒的緑の食卓には無い色。それは茶色だ。肉、肉が食べたい。 使わなかった銀貨を有効活用して肉を手に入れようと心に決める。それも一時しのぎの食肉を買うんじゃなく、今後もずっと肉に困らないように。 お気に入り・しおり・感想どれも作品制作の励みになっています。
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文字数 19,438 最終更新日 2022.01.29 登録日 2022.01.28
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