恋愛 安定のキ印小説一覧
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私には双子の妹がいる。といっても全く似ていない。
お母様に似た妹は、妖精のように儚げで、滝のように背中に流れる桃色ががかった金色の髪。紫の色を湛えた瞳を覆う同じ色の長いまつげ。小さく甘いチェリーのような唇。その全てが庇護欲をそそるものだと私は思っている。
対して私は、父方の御婆様に似たのか、銀色の髪真っ直ぐな髪。赤を宿した瞳はきつく吊り上がっている。唇もまる熟した苺のように赤い。儚げな雰囲気は全くない。
私は妹が羨ましい。妹は私に無いものを全部持っている。
儚げな雰囲気も、両親の愛も、婚約者からの愛も全て持っている。
対して私は、両親からの愛をほとんど受けることが出来ずに、見かねた父方の祖父母に引き取られ育てられた。
婚約者も祖父母が選んだ婚約者で、その間に愛情など存在していない。
だから私は妹が素晴らしく羨ましいのだ。
※誤字は不治の病です。お薬の処方をお待ちしております。
文字数 307,200
最終更新日 2019.08.30
登録日 2019.06.08
「ノブレスストーリア」通称「ノブスト」。
私はその乙女ゲームの世界に転生した。それも悪役令嬢としてだ。
立場を使って、私はヒロインにいやがらせをして、最終的には処刑されてしまうという結末を迎える役柄だ。
正直、そこまでしなくてもと思わないでもないけれども、ヒロインの母親が亡国の王女だとわかったのだから仕方がないのかもしれない。
けれども、実際に自分のことになると話は変わって来る。
どうしてそんな目に合うとわかっていて、ヒロインを虐めなくてはいけないのだろうか。
そんな馬鹿な真似をするのはマゾぐらいだわ。私は私の道を行くに決まっているじゃないの。
幸い我が家は代々優秀な魔術師を輩出している家系で、私も魔力素養があった。
……ありすぎた。
そしてご先祖様もかかった、「魔力過剰症」という病気になってしまい、私は日々吐血と貧血と戦う事になってしまった。
もうこうなったら悪役令嬢とか言ってられないよね。
まずは自分の命を守るために、魔力を操る修行を開始しないといけないんだからね。
とりあえず、魔力を操るための修行中に仲良くなった精霊さんと、愉しい日々を送ってます。
※誤字のご指摘お待ちしております。
文字数 200,499
最終更新日 2020.01.27
登録日 2019.11.23
奇跡的に病弱な体でもなんとか学園に通う事が出来るようになったわたくし、カロリーヌでございますが、ある日突然男爵家の庶子にこう宣言されたのでございます、
「貴女は悪役令嬢なのよ!」と。
正直、頭が湧いて、いえ、お花畑なのかな? と思いましたけれども、お兄様やお姉様に相談したところ、そういう輩はスルーするのが一番だと言われましたので、そのようにするつもりでございます。
けれども、その男爵令嬢が事あるごとにわたくしに絡んでいらっしゃいまして、わたくしを何が何でも悪役令嬢に仕立て上げようとなさっているのですよね。
本当に困りましたわ。
わたくし、望まれるような悪役令嬢をするような体力などございませんのに、困ったものですわね。
「乙女ゲームに転生したけど、推しキャラカプ観察に忙しいので勝手に恋愛ゲームしていてください(https://www.alphapolis.co.jp/novel/137142511/234388609)」の続編になります。
文字数 123,969
最終更新日 2020.09.13
登録日 2020.08.28
煌びやかな灯りがともされた、大きなホールに、一際大きく響く声が広がっていきました。
「モカ、君とは婚約破棄をさせてもらう。そして、俺はこの、ストロベリー=ラペチーノと婚約をする!」
ああ、これを聞くのにも、もう飽きてしまったほどの回数を私はループを繰り返して来ました。
「わかりましたわ。モカ=キャラメルは、この婚約破棄を受け入れますわ」
「え」
わたくしがあっさりと承諾いたしましたので、元婚約者様は拍子抜けしたような顔をなさっておいでです。
さて、忙しくなりますわね。わたくしはこの婚約破棄の瞬間に巻き戻され、五年後の二十歳の誕生日を過ぎたあたりで、必ず死んでしまうというループを繰り返しておりますので、今度こそはこのループ人生から抜け出したいものです。
※他サイトでも投稿しております。
※推敲はしておりますが、誤字があるかと思いますので、その際は遠慮なくご指摘ください。
文字数 134,259
最終更新日 2020.07.19
登録日 2020.06.17
皆様ご機嫌よう、私はマグリット王国侯爵家序列第3位ドラクル家が長女、ミスト=レイン=ドラクルと申します。
ようこそお越しくださいました。早速ですが聞いてくださいますか?
私には婚約者がいるのですが、その方はマグリット王国侯爵家序列7位のコンロイ家の長男のダニエル=コンロイ様とおっしゃいます。
その方が何と、学園に入学していらっしゃった下級生と浮気をしているという話しを聞きましたの。
ええ、本当に大変な事でございますわ。
ですから私、報復を兼ねて好きなように生きることに決めましたのよ。
手始めに、私も浮気をしてみようと思います。と言ってもプラトニックですし、私の片思いなのですけれどもね。
ああ、あとこれは面白い話しなんですけれども。
私ってばどうやらダニエル様の浮気相手をいじめているらしいんです。そんな暇なんてありませんのに面白い話しですよね。
所詮は 悪w役w令w嬢w というものでございますわ。
これも報復として実際にいじめてみたらさぞかしおもしろいことになりそうですわ。
ああ本当に、ただ家の義務で婚約していた時期から比べましたら、これからの人生面白おかしくなりそうで結構なことですわ。
※誤字脱字は持病です、特効薬(ご指摘)お待ちしております。
文字数 144,117
最終更新日 2019.01.31
登録日 2019.01.19
冬薔薇姫、または茨姫と呼ばれる姫君がいる。
彼女の本当の名前はパウラ=ノルドヴィヒ、現国王の王弟の一人娘、父は大公として国の北側の未開発の地を開発する任を担っている。
その為、父親は王都に不在であることがほとんどであり、母親は社交に忙しく娘に目をかけることもほとんどない。
それを哀れに思った国王が王宮にある大公用の離宮から、本宮へと住まいを移させたほどである。
だがしかし、国王が本宮にパウラを移した時には既に遅かった。
そもそも、彼女は病弱であり、離宮に使用人こそいれども、実質親の居ない状態で育ってしまったパウラは、人形のように笑いも泣きもしない、無表情で、ほとんどの事に興味のない令嬢へとなってしまっていたのである。
そして、彼女が唯一興味を向けるのは本。
それが、パウラ=ノルドヴィヒに関する世に知れ渡っている噂である。
だが、国王や彼女に近くある者たちは知っている、パウラは重度のビブリオフィリアであるという事を。
そして、パウラは産まれた時から知っていた。この世界が前世で最期に読んだ小説の中の世界だという事を。
そして、役に立たないヒロイン(聖女)と本来なら婚約者(勇者)の代わりに、邪悪なるモノを倒すために、愛する本を読む時間を確保するために、パウラは旅立つのであった。
※誤字脱字はいつでもご指摘お待ちしております。
※他サイトでも掲載しております。
文字数 149,467
最終更新日 2020.09.06
登録日 2020.08.09
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