歴史・時代小説一覧
文字数 27,205
最終更新日 2022.09.27
登録日 2022.09.23
この物語の舞台は主に幕末・維新の頃の日本です。物語の主人公榎本武揚は、幕末動乱のさなかにはるばるオランダに渡り、最高の技術、最高のスキル、最高の知識を手にいれ日本に戻ってきます。
しかし榎本がオランダにいる間に幕府の権威は完全に失墜し、やがて大政奉還、鳥羽・伏見の戦いをへて幕府は瓦解します。自然幕臣榎本武揚は行き場を失い、未来は絶望的となります。
榎本は新たな己の居場所を蝦夷(北海道)に見出し、同じく行き場を失った多くの幕臣とともに、蝦夷を開拓し新たなフロンティアを築くという壮大な夢を描きます。しかしやがてはその蝦夷にも薩長の魔の手がのびてくるわけです。
この物語では榎本武揚なる人物が最北に地にいかなる夢を見たか追いかけると同時に、世に言う箱館戦争の後、罪を許された榎本のその後の人生にも光を当ててみたいと思っている次第であります。
文字数 360,074
最終更新日 2022.06.18
登録日 2019.07.01
地方の伝説を勉強しており、気になりましたので、その地域に向かい、地図や地域の古い名称、伝説を調べたものです。
小千(おち)とは、伊予国朝倉(いよのくにあさくら)の小千郡(おちのこおり)……現在の愛媛県今治市朝倉(えひめけんいまばりしあさくら)。
この地域を治める一族は、苗字も小千(おち)、その後越智と名乗るようになります。
この越智の姓は子孫が別れていくうちに、大三島の大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)の神職、大祝(おおほうり)家、伊予松山の河野家、村上水軍の村上家に分派していきます。
本格的にかければと思っています。
・・・・・・・・・・・・・
斉明天皇(さいめいてんのう)7年1月6日(西暦661年2月10日)……難波津(なにわづ)から船隊が出港した。
目的は、筑紫(ちくし)。
筑紫の朝倉橘広庭宮(あさくらのたちばなのひろにわのみや)への長旅である。
途中、伊予の大山祇神社に現在国宝の禽獣葡萄鏡(きんじゅうぶどうきょう)を奉納し、伊予の熟田津に降り、石湯行宮(いわゆのかりみや)に滞在して伊予の湯に入ったとの伝承があります。
伊予からはいつ旅だったかの日付はないものの、3月25日現在の博多の近くの磐瀬行宮(いわせのかりみや)に入り、5月9日に朝倉橘広庭宮に入ったとありますが、その後、7月24日に崩御。
当時、斉明天皇……姫天皇(ひめのすめらみこと)は68歳。
老齢の姫天皇は寒い冬、船から海を見つめていた。
自分の命が尽きるのが早いのか、何故、遠い筑紫までこの老婆を連れて行く息子がいるのだろう……と。
しかし、姫天皇が途中立ち寄った伊予にも、朝倉宮と呼ばれた場所があり伝承が残っていた……。
通説ではなく、地方に残る伝説にて、斉明天皇の晩年を書ききろうと思っています。
伝説に残るお話が一粒の夢になりますように……。
文字数 29,146
最終更新日 2020.01.03
登録日 2017.05.20
文字数 407,123
最終更新日 2022.06.23
登録日 2021.06.21
文字数 22,504
最終更新日 2019.02.27
登録日 2019.02.27
これは、とある時代を生きた、信念を貫いた人間達の物語である。
その時代、国、人々は冷酷無比、恐ろしい怪物達を率いる大帝国と言う軍勢に支配されつつあった。
逆らう者など皆無、人々の心は絶望と言う名の闇に侵食されつつあった。
そんな時代に奇妙な縁の中、出会い、繋がっていく者達
お互いを大切な生命と認識する彼らは、絶望と言う名の巨大な闇に立ち向かう。
そこで待ち受けるのは、想像を絶するほどの恐怖、裏切り、愛する仲間の死、人間と言う心の闇
彼らは魂から抉り出される闇と立ち向かっていく。
これは人間と言う、己の心、精神、信念に向き合い、自らの魂である刀と共に、友情と愛に生きた人間達の、心震わす魂の物語である。
(現在こちらの作品の続きはAmazonでの販売、もしくは、Amazonの読み放題で読めるようになっています、Kindleアンリミテッド登録中の方は無料で読めるようになっているので是非見て下さい。Amazonのサイトにて、こちらのタイトルを検索して頂けると読める様になっています)
文字数 570,546
最終更新日 2017.11.10
登録日 2016.10.25
この話を書き始めた当時は思ってもみなかったのですが、ロシア軍によるウクライナへの侵攻を巡って広がった国際輿論を見るにつけ、強い“既視感”を覚えざるを得ませんでした。
ちょうど90年前の同じ季節、上海を舞台に日本と中華民国の武力衝突が起こった際、世界に広がった輿論と“瓜二つ”なのです。もっともあの頃は世界に多少なりとも“良識”が残っていましたから、「対日経済制裁」は瀬戸際で見送られることとなりましたが……。
上海での武力紛争に先立つこと4カ月、満洲事変が起こった時には外交団の間にこんなことが交わされました。
国と国との紛争ごとは、よくよくの“いきさつ”があってはじめて起こる。この“いきさつ”を無視して起 こった“事態”にのみ目を向ければ、絶対的に事を起こした側が悪者になる。
しかし悲しいかな、この“いきさつ”巴とても複雑で面倒だから、大方の人々はつい目をそむけたくなるのです。だから戦争はいつも、「突如として起こる」かのように見えてしまうのです。
筆者は決して、今回のウクライナ紛争におけるロシア側を擁護するとか、正当化するつもりはありません。ただ90年前、我々の父祖が“同じ経験”をしたという事実を知って欲しいのです。
この長たらしい小説はただひたすら記録に忠実に、昭和の歴史を描き出した実録となります。
※受験生には目の毒なので、R18指定をさせていただきました。
文字数 592,478
最終更新日 2022.05.03
登録日 2021.01.07
大坂の役で有名な戦国武将、真田幸村に関して、原稿用紙4枚程度の短編小説を書き綴りました。史料が少ないので、非常に書きづらかったのですが、何とかまとまりました。第9回歴史・時代小説大賞にエントリーいたします。大賞を狙いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
文字数 1,097
最終更新日 2022.05.03
登録日 2022.05.03
ニュルンベルグの街は歴史上一人の魔女も焼いていない。
このお話は、ニュルンベルグの街で魔女を焼かないように努力していた人々の話である。
文字数 11,692
最終更新日 2024.03.13
登録日 2024.03.13
文字数 31,277
最終更新日 2022.03.01
登録日 2022.02.05
織田信長より
「厚遇で迎え入れる。」
との誘いを保留し続けた結果、討伐の対象となってしまった依田信蕃。
この報を受け、急ぎ行動に移した徳川家康により助けられた依田信蕃が
その後勃発する本能寺の変から端を発した信濃争奪戦での活躍ぶりと
依田信蕃の最期を綴っていきます。
文字数 43,662
最終更新日 2024.04.13
登録日 2024.03.03
短編集。ナポレオンの息子、ライヒシュタット公フランツを囲む人々の、群像劇。
ナポレオンと、敗戦国オーストリアの皇女マリー・ルイーゼの間に生まれた、少年。彼は、父ナポレオンが没落すると、母の実家であるハプスブルク宮廷に引き取られた。やがて、母とも引き離され、一人、ウィーンに幽閉される。
仇敵ナポレオンの息子(だが彼は、オーストリア皇帝の孫だった)に戸惑う、周囲の人々。父への敵意から、懸命に自我を守ろうとする、幼いフランツ。しかしオーストリアには、敵ばかりではなかった……。
ナポレオンの絶頂期から、ウィーン3月革命までを描く。
※カクヨムさんで完結している「ナポレオン2世 ライヒシュタット公」のスピンオフ短編集です
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885142129
※星海社さんの座談会(2023.冬)で取り上げて頂いた作品は、こちらではありません。本編に含まれるミステリのひとつを抽出してまとめたもので、公開はしていません
https://sai-zen-sen.jp/works/extras/sfa037/01/01.html
※断りのない画像は、全て、wikiからのパブリック・ドメイン作品です
文字数 111,283
最終更新日 2021.07.16
登録日 2019.04.28
時に1936年。日本はロンドン海軍軍縮条約の失効を2年後を控え、対英米海軍が建造するであろう新型戦艦に対抗するために50cm砲の戦艦と45cm砲のW超巨大戦艦を作ろうとした。その設計を担当した話である。
(フィクションです。)
文字数 17,675
最終更新日 2020.09.19
登録日 2019.09.26
漢の武帝の時代、李延年という1人の宦官がいた。
その宦官は歌と美貌によって武帝に仕え、『絶世傾国』と呼ばれる歌を歌った。
北方有佳人 北方に美しい人がおります
絶世而独立 その美しさはこの世界で唯一のもの
一顧傾人城 その美しさは一目見やれば城が傾き、
再顧傾人国 再度見やれば国が傾くほど。
寧不知傾城与傾国 その美人は城や国を危険にするけれど、
佳人難再得 今を逃せばこんな美人はもう2度と手に入りません。
その後、李延年の思惑通り妹である李夫人は後宮に入り、武帝の子を賜った。
これが知られている史実。
そしてこれから語られるのは、この歌に込められた李延年の思い。
注意:前半はBL的表現ですが展開上しかたがないのです。すみません。
完結保証5/17-29 各日12:20連載
各日字数は1500-3000程度です。
文字数 30,540
最終更新日 2021.05.29
登録日 2021.05.13
日本史上最悪の宰相といわれる近衛文麿。
日本憲政史上ただ一人、関白という令外官によって大権を手にした異色の人物にはミステリアスな話が多い。
彼は果たして未来からの転生者であったのだろうか?
※なろうにも掲載
文字数 36,186
最終更新日 2023.11.23
登録日 2023.11.12
14世紀、フランス王女にしてイングランド王妃、イザベラ・オブ・フランスは夫、エドワード2世に対しクーデターを起こした。死を目前にした夫にイザベラは…
文字数 1,728
最終更新日 2024.02.20
登録日 2024.02.20
「腹が……減った」
最後に何かを口にしたのは何日前だっただろうか。
世は戦国時代。
俺は主を失ったさすらいの武士である。
つまるところ無職だ。
三郎丸と名乗っている。
力に自信はあるので、なんとか武功を示したいところなのだがな……。
このあたりは、織田家の領地だ。
当主の信長は、うつけ者として有名らしい。
うつけ者であれば、名家の出身ではない俺でも雇ってくれるかもしれない。
そんなことを考えつつ、道を進んでいく。
ちょうど、織田家と今川家の武力衝突の場面に出くわした。
織田家が劣勢だ。
少女が窮地に陥っていたので、俺は織田家に加勢した。
そして……。
「いい? 三郎丸とやら。あなたは間違って覚えているようだから、教えてあげるわ!」
少女がそう言って、腰に手をあてる。
何やら偉そうなポーズだ。
「この尾張の当主は、この私。織田信菜よ!」
文字数 2,433
最終更新日 2021.06.01
登録日 2021.05.31
尊皇
二本松藩の泰平の眠りを醒ましたのは、尊皇攘夷の嵐だった――。
文久2年、思いがけず名家を継いだ二本松藩の番頭、大谷鳴海の視点から二本松藩内における幕末動乱、そして天狗党騒乱を描きます。
【主要登場人物】
大谷鳴海……主人公。義弟の縫殿助の死により彦十郎家を継ぎ、詰番・番頭と出世していく。
<彦十郎家>
二階堂水山(信義)……鳴海の義兄であり、先代彦十郎。鳴海の父親代わりを務める。
二階堂衛守……鳴海の義弟。
大谷信吉(養泉)……鳴海の実父。
玲子……水山の妻。鳴海の養母。
りん……鳴海の妻。
<上司・同僚>
大谷与兵衛……六番組番頭。大谷家本家の当主。
大谷志摩……詰番。与兵衛の息子。
丹羽丹波……二本松藩家老座上。
日野源太左衛門……家老。
丹羽和左衛門……郡代。
丹羽新十郎……郡代。和左衛門の養子。
丹羽一学……番頭。後に家老に出世。
小川平助……山鹿流の兵法学者。
三浦十右衛門(義制)……藩の砲術指南指南役。
<五番組の部下>
大島成渡……経済感覚に優れている。
笠間市之進……糠沢組代官。
丹羽権太左衛門……長柄奉行
原兵太夫……弓術師範の免状持ち。
杉内萬左衛門……鍛冶奉行。奥右筆も兼任。
小笠原是馬介……伊東流槍術が得意。
大谷右門……与兵衛の次男。
<二本松藩内の勤皇思想家>
藤田芳之助……剣豪として知られた藤田三郎兵衛の孫。
三浦権太夫(義彰)……丹波や藩公にも直言を辞さない。
安部井清介……父子共に勤皇思想の持ち主。
<商人>
中島黄山(長蔵)……二本松藩の御用商人。城下で蚕種業を営む。
宗形善蔵……針道の富豪。生糸の買付問屋を営む傍ら、貸金業も営む。
<水戸藩・守山藩関係者>
猿田(田中)愿蔵……水戸藩の郷校時雍館の代表。天狗党。
藤田小五郎……水戸藩の改革派、藤田東湖の四男。天狗党。
三浦平八郎……守山藩の顔役。
攘夷の嵐の中で、宿命を背負った武士は二本松を救えるか――。
文字数 227,700
最終更新日 2024.04.12
登録日 2023.08.17
~本作は『大友興廃記』という実在の軍記をもとに、書かれた内容をパズルのように史実に組みこんで作者の一生を創作した時代小説です~
武士の親族として伊勢 津藩に仕える杉谷宗重は武士の至上目的である『家名を残す』ために悩んでいた。
大名と違い、身分の不安定な下級武士ではいつ家が消えてもおかしくない。
そのため『平家物語』などの軍記を書く事で家の由緒を残そうとするがうまくいかない。
方と呼ばれる王道を書けば民衆は喜ぶが、虚飾で得た名声は却って名を汚す事になるだろう。
しかし、正しい事を書いても見向きもされない。
そこで、彼の旧主で豊後佐伯の領主だった佐伯權之助は一計を思いつく。
文字数 103,958
最終更新日 2021.06.15
登録日 2021.05.23
「狐に幸運、人に仇」の続編。
親戚同士で幼馴染の久尾屋の娘、千陽(ちはる)と、天野 夏以(なつい)は仲が良く初恋同士でもあった。
しかし、恋心が芽生える前から結婚はできないからね、とお互いの両親から言われ続けて年頃を迎える。
薬師見習いとして久尾屋に奉公に上がった夏以は、恋焦がれる千陽に婚約者がいる事を知る。
婚約者の遠原 和葉(とおはら かずは)、本名を天野 桂樹(あまの けいじゅ)。そして入れ替わったもうひとりの人物。
関わる者の過去、繋がりにより急展開していく四人の人生。(狐憑き)の呪いは続くのか。
遠原 和葉目線、天野 桂樹目線、祥庵目線(他、人物目線)と、様々な人物のストーリーが交錯していきます。
伏線回収系ストーリー
36話完結。
(※二十歳以下の登場人物の年齢に三歳足すと現代の感覚に近くなると思います。)
文字数 108,235
最終更新日 2021.11.08
登録日 2021.10.01
文字数 19,642
最終更新日 2022.06.22
登録日 2022.05.19
文字数 15,693
最終更新日 2021.06.07
登録日 2021.05.18
文字数 581,061
最終更新日 2022.03.28
登録日 2021.11.29
重装弓騎兵とは、元寇の時活に躍した武士たちの兵種。
弓を持った重装騎兵は、日本以外に存在し無い、稀な兵種です。
その何が恐ろしいのか?蒙古側の視線からお送りします。
文字数 693
最終更新日 2022.05.30
登録日 2022.05.30
私が書いた、江戸の町での、ある闇夜の剣客の斬り合いを描いた掌編です。第9回歴史・時代小説大賞にエントリーいたします。大賞を狙いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
文字数 723
最終更新日 2022.05.01
登録日 2022.05.01
長い歴史がある伊達家だが圧倒的存在感があり高名なのが、戦国の世を生き抜いた政宗。
そこには、政宗を大成させる女人の姿がある。
伊達家のために、実家のために、自分のために、大きな花を咲かせ、思う存分に生きた女人たちだ。
愛姫を中心に喜多・山戸氏おたけの方ら、楽しく、面白く、充実した日々を送った生き様を綴る。
文字数 82,150
最終更新日 2022.05.15
登録日 2022.05.15
吉良上野介。
源氏の流れをくむ名門高家。
彼は、「松の廊下」で赤穂藩主の浅野内匠頭から切り付けられるという刃傷事件に遭遇するも軽傷ですんだ。
加害者の浅野内匠頭は切腹の上に御家断絶。
残された家臣たちは浅野家断絶により流浪に身に転落した。
頼りになる親族がいれば話は別だろうが、そうでない者は露頭に迷うしかない。
家臣たちは「主君の仇討ち」を決意した。
文字数 28,520
最終更新日 2022.06.28
登録日 2022.05.31
約1800年前に描かれた、皆さんご存知『三國志』
新たな設定と創作キャラクターたちによって紡ぎ出す、全く新しい『三國志』が今始まります!
《あらすじ》
曹家の次女、麗蘭(れいらん)は、幼い頃から活発で勇敢な性格だった。
同じ年頃の少年、奉先(ほうせん)は、そんな麗蘭の従者であり護衛として育ち、麗蘭の右腕としていつも付き従っていた。
成長した二人は、近くの邑で大蛇が邑人を襲い、若い娘がその生贄として捧げられると言う話を知り、娘を助ける為に一計を謀るが…
『三國志』最大の悪役であり、裏切り者の呂布奉先。彼はなぜ「裏切り者」人生を歩む事になったのか?!
その謎が、遂に明かされる…!
※こちらの作品は、「小説家になろう」で公開していた作品内容を、新たに編集して掲載しています。
文字数 757,039
最終更新日 2020.06.02
登録日 2018.08.16
第二次世界大戦が起こらなかった世界線で繰り広げられる珍奇妙妙、一話完結のコメディー/シリアス短編集です。
文字数 6,690
最終更新日 2022.06.16
登録日 2022.06.16
神坂(こうさか)藩の家老、谷崎家の用人として仕える老剣客、寺田文右衛門ことテラモン。
自称“終活侍”のかれが見聞したほっこり、じんわりの人情シリーズ
文字数 15,660
最終更新日 2023.07.01
登録日 2023.06.30
文字数 201,531
最終更新日 2024.03.29
登録日 2024.02.12
皇紀2603年7月4日、大和甲板にて。皮肉にもアメリカが独立したとされる日にアメリカ史上最も屈辱的である条約は結ばれることになった。
「では大統領、この降伏文書にサインして貰いたい。まさかペリーを派遣した君等が嫌とは言うまいね?」
頭髪を全て刈り取った男が日本代表として流暢なキングズ・イングリッシュで話していた。後に「白人から世界を解放した男」として讃えられる有名人、石原莞爾だ。
ここはトラック、言うまでも無く日本の内南洋であり、停泊しているのは軍艦大和。その後部甲板でルーズベルトは憤死せんがばかりに震えていた。
(何故だ、どうしてこうなった……!!)
自問自答するも答えは出ず、一年以内には火刑に処される彼はその人生最期の一年を巧妙に憤死しないように体調を管理されながら過ごすことになる。
トラック講和条約と称される講和条約の内容は以下の通り。
・アメリカ合衆国は満州国を承認
・アメリカ合衆国は、ウェーキ島、グアム島、アリューシャン島、ハワイ諸島、ライン諸島を大日本帝国へ割譲
・アメリカ合衆国はフィリピンの国際連盟委任独立準備政府設立の承認
・アメリカ合衆国は大日本帝国に戦費賠償金300億ドルの支払い
・アメリカ合衆国の軍備縮小
・アメリカ合衆国の関税自主権の撤廃
・アメリカ合衆国の移民法の撤廃
・アメリカ合衆国首脳部及び戦争煽動者は国際裁判の判決に従うこと
確かに、多少は苛酷な内容であったが、「最も屈辱」とは少々大げさであろう。何せ、彼らの我々の世界に於ける悪行三昧に比べたら、この程度で済んだことに感謝するべきなのだから……。
文字数 3,827
最終更新日 2023.06.13
登録日 2022.05.25
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