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カテゴリ 現代文学
タグ 年上 ×
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現代文学 完結 短編 R18
「ねえ、キスしたことある?」 観月さんは悪戯っぽく笑った。僕は慌てて頭をふった。 「キスしてもいいわよ」 観月さんはまだ口もとに笑みを浮かべながら、上目遣いに僕を見た。 「いっぺん、してみましょうよ」 そのとき僕と観月さんは、文芸部の部室にいた。その日、部活は休みで、部室には僕と観月さんの他に誰もいなかった。「用事があるから」と観月さんが僕を呼びだしたのだ。僕は高校一年で、観月さんは二学年上の先輩だった。窓の外は夏で、蝉たちが競い合うように鳴いていたのを憶えている。観月さんの記憶と共に、蝉たちの鳴き声は、今でも僕の頭のなかで鳴り響いている。 そして僕と観月さんは唇と唇を重ねた。観月さんは、その柔らかい舌を僕の舌に絡めてきた。僕は陶然として軽い目眩を憶えた。それは既に男を知った大人のキスだった。
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小説 22,558 位 / 22,558件 現代文学 887 位 / 887件
文字数 27,544 最終更新日 2017.05.04 登録日 2017.04.26
「想像だけどこの本は国を移動してるんじゃないかと思う」 一冊の本を手にかつて弾んだ声で友人が言った。 英会話サークルが縁で出会い、親しくなった「僕」と年上の「友人」。 ある日友人は一冊の変わったらくがきのある本を僕に貸し出す。 大人になってからできた親しい友人とこのまま友情が続いていくと思っていたが__。 三月の雪深い北海道を時に背景に絡めながら大人の友情と別れを静かに書き出す。 一部実話を元に書いた、静かな喪失と再生の物語。
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小説 22,558 位 / 22,558件 現代文学 887 位 / 887件
文字数 4,069 最終更新日 2017.10.22 登録日 2017.10.16
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