異界に侵食される現代地方都市小説一覧

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九十九一子は、霊感体質にも関わらず、怪異怪談の類を「どうでもいい」と切り捨てる無関心・無愛想・無気力な女子高生。ある夜ハンバーガーショップで『しゃべる泥団子』に出会い、平穏で退屈な日常は一変する。 「あなたはじきに喰い殺される。私と手を組みませんか、ツクモヒトリコさん」 泥団子(♂)が言うには、死者の国を司る政府機関でマイナンバー制度を取り入れたところ、生者の個人情報が流出・消失したそうな。該当箇所に記帳されていた人間は現在寿命の管理が行われておらず、つまりお咎めなしの『化物まっしぐら!人間無料食べ放題サービス!』がはじまったも同然とのこと。 「あたしの個人情報ブチまけておいて、政府はナニしてんのよ。菓子折り持って、ダンゴ虫のごとく土下座しに来るのが筋ってもんでしょうが」 「政府(セーフ)なのにアウトってね」 「やかましいッ!ってか、アンタほんとにあたしを守ってくれる気あんの?」 「最終的にヒトリコさんの『眼』が欲しいんで、ちゃんと御身お守り致しやすよ。『眼』のとこ重点的に」 「上も下も右も左も守ってッ!!」 生者と死者を分かつものは『寿命』に外ならず、知らぬうちに境界は揺らぎ始めた。 隠里ニュータウンで奇妙な祭囃子が流れ、夕暮れどきの通学路で異形らが駆け回る。人語を話す大百足、時期外れな桜、廃業デパートに明かりが点り、無人レストランで死者のさざめき。 霊感体質女子高生・九十九一子と、二枚舌の幇間・泥妖怪クロガラの現代怪異譚、開幕。
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文字数 2,944 最終更新日 2021.01.18 登録日 2020.12.30
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