地上げ屋小説一覧

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ここは東京、柳ねこ町3丁目。 自慢の鈴をちりんちりんと鳴らしながら、ひげをヒョイと動かして、ついでに尻尾もつん立てて優雅に歩く2匹の猫。 ロシアンブルーの雪之丞、町の人間もおいそれと触れるのもはばかるはばかりかわざんしょ。 一方のみたらしは、片耳が半分千切れた雑種猫。 親の顔を知らない・・・てな訳あり猫ながら、ひょうひょうたる振る舞いで、いつでも誰でも、猫だろうが犬だろうが、人間だろうがお釈迦様だろうがけむに巻く。 何を考えているのか判りゃあしない。 親ばかちゃんりん猫ちゃんりん。 そんな私に誰がした?  なんて唄は、この町が舞台となった訳でして。 見てやっておくんなまし。 聞いてやっておくんなまし。 おっと、これだけは言っておかなくちゃあならない。 いいかい? ねこのしっぽにゃあ秘密があるんだぜ。
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文字数 91,852 最終更新日 2021.09.25 登録日 2020.11.09
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