田舎小説一覧
小笠原諸島に属するある島に、子宇女村はある。
子宇女村は小さく、特徴のない田舎の村のようでいて、その実大きな特徴があった。
籤屋が出没するのだ。
ただの籤屋ではない。賭けたモノに応じて、様々な利を得ることができる籤を轢かせる、不可思議な存在だ。
籤屋は禁忌とされており、村で引く者は少なかった。
村役場に努める青年・伊藤健太郎は、村における数少な例外だった。
賭ける物は、僅か百円だったが、健太郎が毎日くじを引くことで、島は大きな変化にさらされるのだった。
文字数 17,036
最終更新日 2023.04.03
登録日 2023.02.25
日本の何処か。そこは過疎が進み、子供は男女合わせて二人しかいない集落で、大人と年寄りを入れても四十程の、『舞雪』。ある日。二人いるうちの男の子のほうが、親の都合で都会へと引っ越してしまい、女の子は泣き喚いた。
それから何年か経ち、十七歳となった、当時集落から引っ越した男の子「南 結秋」は、都会が嫌で、と親へ退学届けを残し、貯めていたバイト代とお小遣い、お年玉で、舞雪へと帰った。
久しぶりの彼女との再会。
しかし、それは”都会”というものが混じってあやふやになる。
はたして、彼の『些細な夢』はかなうのだろうか。
それはほんの小さな言い伝えの延長線上である。
文字数 40,869
最終更新日 2018.03.12
登録日 2018.03.11
友達ができずなかなか自分を上手く出せない少年、小鳥遊璃都は父の仕事の都合で転校が多かった。
あちらこちらと転校を繰り返していくなかで璃都は人間関係、独特の"空気''にわだかまりを覚え始める。
そんな悩みに耐え切れないまま小学校を卒業し、ついには自分自身を見失っていた。
そんな時、父からまたもや引っ越しが告げられ、岩手県九戸村の祖母の家に住むことに。
そこで出会ったのは九戸の壮大な自然と、ある一人の少女だったーー。
本物の友達とは何か。生きるとは何か。
これは自分を捨てた主人公小鳥遊璃都の成長を紡ぐ、エッセイヒューマンドラマである。
文字数 85,586
最終更新日 2022.08.20
登録日 2020.03.11
たわわに実った葡萄を収穫するのが楽しみになりつつあった僕の生活が変わり始めたのは9月の中ごろだったような気がする。
彼女に会ってから、くびきから解き放たれたように胸のすく思いがしたのは4月からだと断言できなければ、それこそ今となっては彼女に失礼だろう。
なにがきっかけで僕らは知り合い、時間を共有し、忘れがたい傷を負うことができたのかを少しずつ思い出せるようにならなければこの罪悪感はぬぐえずに腐るばかりだ。
僕が先か、葡萄が先か。どちらにせよ悪影響を受けるのは一人の男子高校生なので誰も気に留めないだろう。
全てが終わってしまったからこうしてモノローグを繰り広げることができている。勘違いしないでいただきたい。ここまではプロローグではなく、エピローグだということを。
文字数 3,680
最終更新日 2020.05.25
登録日 2020.05.24
文字数 1,359
最終更新日 2022.08.11
登録日 2022.08.11
「夏はシャンデリア、秋は灯籠」と手にしている本の主人公が言う。
言いたいことはなんとなく分かる。
だけど僕にとって夏はスポットライト、秋は間接照明だ。
夏は、強烈に輝き逆に影を色濃く目立たせる。そうして秋は、疲弊した僕を淡く見せる。
似ているようで少し違う。
「秋は夏の焼け残りさ」
この文は……その通りだと強く共感する。
佐倉実は、貴重な高校一年生の夏休みを、毎日無為にしていた。
そんな最中、祖母の提案により、夏休みの間田舎の町で過ごすことになる。
そこで出会った女性、園田由那は『みたらし炭酸』なる謎のドリンクを愛飲する変わり者だったが、関わっていくうちに、彼女に隠された哀しい結末を知ることになる。
そして、彼女の父親である園田聡の憂悶と葛藤。
すべてが終わる時、実たち三人は夏の灰から、夏の焼け残りへとなる。
文字数 24,772
最終更新日 2022.11.01
登録日 2022.11.01
両親が死んだ。
引取ってくれる親戚がいないということで、施設に入る直前だったとき、絶縁状態だった母の兄に引き取られた。
彼には一緒に住んでいる人がいると言う。
それでもという条件で一緒にすむことになった。
文字数 36,170
最終更新日 2023.03.24
登録日 2022.10.21
明日が地球最後の日だったら、何する?
下校のバスの中。部活を引退した高校生の私は、小さい頃は仲良しだったが、高校生になって疎遠になった幼馴染のハルトと久しぶりに話をするようになり、そんな質問を雑にされた。私はハルトの態度に腹を立てながら、返事をするのだが―――
文字数 1,133
最終更新日 2022.04.27
登録日 2022.04.27
<第一部 完結しました。だけどこれからも続きます!>
(ようやくスローライフに入れる・・・)
「会社辞めます。」
30歳、雄太はサラリーマンをやめて祖母が農業をやっている田舎へとやって来た。
会社勤めはもうコリゴリだ。だけどお腹は空く。
食べるためには仕方がない。雄太はとある決心した。
『婆ちゃん、俺さ農業手伝うよ。』
・・・
それから1年、いつものように収穫から帰るとあるはずの自分の家がなくなっていた。
代わりに建っていたのは見覚えのない西洋風の屋敷。
中から現れたのは3人の女の子と1人の執事だった。
<異世界の住人が田舎にやって来ました!>
面白い物好きの姫様(16)、男嫌いの女騎士(21)、魔法使いの女の子(12)
が主人公・雄太(31)と現代世界を楽しく生きる物語。
たまに訪れる苦難にも力を合わせて立ち向かいます!
※カクヨムとなろうでも同時掲載中です。
文字数 136,588
最終更新日 2018.05.14
登録日 2018.02.28
文字数 31,746
最終更新日 2018.09.10
登録日 2018.08.31
俺は田舎町に住んでいる。そこでは水神様があがめられているんだが、俺は全く信じていない。
でも、ある出来事で嫌でも信じざる負えなくなって・・・・・
文字数 14,125
最終更新日 2022.11.30
登録日 2022.11.19
双子の兄弟である寛臣と悠稀
でも2人が共に過ごす事はなかった
兄寛臣は両親に育てられ、弟悠稀は祖父母のところで育った
都会で何でも手に入る生活をしてきた寛臣は大学を卒業してすぐ悠稀の元を尋ねる
そこは自然だけが豊富にある田舎の町だった
文字数 39,059
最終更新日 2022.02.09
登録日 2022.01.15
文字数 4,539
最終更新日 2018.12.27
登録日 2018.12.26
従兄の和正と付き合っている美穂だが、付き合って数年なのにさっぱり手を出さない和正に寂しさと悲しさを感じていた。
自分は大学、和正は田舎で農業。そんなビニールハウスで農業をしている和正のところに押し掛けたのだった。
文字数 2,693
最終更新日 2022.02.27
登録日 2022.02.27
津森慎吾は高校一年生の十六歳。
この春からバスで一時間以上も掛けて、島根県立湘北高校に通っている。
湘北高校は、成績別にクラス編成が行われたり、夏休みもほとんど補習に充てられるなど、県下でも一番の名門進学校だった。
あるとき、慎吾はバスの窓越しに、美しい『ふくらはぎ』を持つ女子学生を目にする。
さっそく、一目でその後姿の虜となった慎吾の、彼女探しが始まった。だがそれは、言うほど簡単なことではなかった。なんといっても、百四十年の歴史と伝統を誇る湘北高校には、厳格な風紀が歴然として存在していたからである。
慎吾は、様々な障害にぶつかりながらも、校内一の不良である井原武行や、用務員の野沢光男など、様々な人の協力を得て、彼女探しを続けたが、残念ながら徒労に終わっていた。
慎吾が、彼女探しを諦めつつあったある日のことだった。
湘北高校随一の美女と噂の高い、同級生の桜井美咲が教室に慎吾を訪ねて来た。大物政治家の孫娘であり、正真正銘、良家のお嬢様である彼女は、校内男子生徒からマドンナと呼ばれ、憧れの的でもあった。
そんな彼女の用件は、なんと慎吾と友人になりたいということだった。友人とは名ばかりで、その実交際を求めているのだと早合点した慎吾は、思いがけない幸運に困惑しながらも、彼女の求めに応じた。しかも、彼女こそが、あの麗しいふくらはぎの持ち主だったのである。
慎吾は奇跡のような展開に、すっかり舞い上がってしまったのだが、彼女の行動の裏には、ある秘密が隠されていた。そうとも知らない慎吾は、彼女との交際を続けて行くのだった。
文字数 35,183
最終更新日 2018.07.30
登録日 2018.07.06
誰かの目を気にして一歩前に踏み出せない。自分の夢を置き去りにして現実を必死に生きる毎日。そんな女の子の成長物語です。みんな、不安なことや恐れていることを必死に隠して素知らぬ顔をして生きている。「大人」という呪いを解くために登場人物がそれぞれの壁に立ち向かいます。きっと、読者の皆様に共感していただけるような登場人物もいるのではないでしょうか。ぜひ、この小説が微力ながらも皆様の勇気に繋がり一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
文字数 137
最終更新日 2023.02.12
登録日 2023.02.12
文字数 9,245
最終更新日 2018.06.21
登録日 2018.06.15
田舎に住んでいた主人公、安国忠宏は親の反対を押し切って上京し、都内の大学へと進学した。
都内に夢を見た彼だが、大学を卒業後受かったのは小さなサービス企業。
しかもそこはパワハラ、サービス残業上等のブラック企業だった。
他に再就職できるあても自信もなく、親の反対を押し切った手前に辞めることすらできないでいた忠宏は、
ブラック企業で働き続けた。しかし、四年目でとうとう精神が耐え切れなくなる。
そんな限界的状況に陥った忠宏の元に、母からの電話が。
「仕事を辞めて実家に帰っておいで」
母の優しい言葉に吹っ切れた忠宏は、仕事を辞めて実家である田舎に帰る。
すると一週間後には従妹である、真宮七海がくることになり、疎遠だった友人たちとの緩やかで楽しい生活がはじまる。
仕事だけが人生ではない、少しくらいゆっくりした時間が人生にあってもいいと思う。
文字数 96,787
最終更新日 2019.01.18
登録日 2018.11.28
夏休暇、久々に故郷の過疎の土地に戻った薬品会社勤めの男。 変わってしまった故郷、帰らない友人、知らなかった父母の若かりし頃など聞きつつ、何となく日々が過ぎる。 ……のですが、これは「R」「B」を作ったスタッフの一人だ、という意識で書いてました。本編で出す予定だったという。
文字数 8,580
最終更新日 2020.05.10
登録日 2020.05.10