マコトとアキ小説一覧

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 見上げた大学の掲示板に、俺の望んだ数字は載っていなかった。  受験失敗。転落。落ちこぼれ。  様々な負の感情が浮かんでは消え、俺の心を蝕んでいく。  どうしても行きたい学校だった。少し特殊な学科で、そこでしか学べないことがあった。  だからこの学校一本に絞りこみ、滑り込みも受けずに必死に勉強を重ね、受験日を迎えた。  十分に、十二分に勉強したつもりだった。いや、現に俺は頭が良かった。  学内では成績一番だったし、模試の判定だって良かったから、落ちる訳なんか無いと思ってた。…自分の力を、過信していた。  だから、こんな結果を招いたのかもしれない。  高校三年を終えた三月。少年の運勢は最悪だった。  大学受験には失敗し、アルバイトはクビになり、挙句の果てに、付き合っていた彼女には振られてしまったのだから。 「おつかれ、ですかー?」  そんな少年の目の前に現れたのは、可愛らしい幼稚園児。自らのことを「マコ」と呼ぶ、幼い女の子だった。 「げんきをだすにはね、まず、笑うといいんだって!」  えがおのまほう。それは、人を「笑顔」にする「魔法」のことではない。 「アキも一緒に! ほら、にこって!」  女の子の「笑顔」が起こした、ひとつの「魔法」のことである。  その日、少年は確かに、僅か五歳の女の子に救われたのだ。  それはまだ二人の知らない、明日へと、「未来」へと繋がる物語。
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小説 58,674 位 / 58,674件 ライト文芸 2,382 位 / 2,382件
文字数 15,305 最終更新日 2017.11.13 登録日 2017.11.07
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恋愛 完結 長編
※こちらはライト文芸「えがおのまほう」の続編です。前作を知るとよりお楽しみ頂けると思います。そちらも合わせてお読み頂けると幸いです。以下、あらすじです。  幼い頃、私の面倒を見てくれた近所のお兄さんが居た。  いや、近所、と言うのは間違っているかもしれない。私はその人が何処に住んでいるかを、知らなかったから。  早瀬真琴はまだ知らない。その近所の「お兄さん」と言うのが、真城輝史だと言うことを。 『マコト。菓子買って来たけど、食う?』  かつて、幸せだった頃の想い出を捨てた少女にとって、記憶の中に微かに残る彼の姿は、あまりにも、おぼろげだった。 『うん! アキもいっしょに食べよー!』  そして、今も尚、彼女の笑顔を覚えている青年にとって、再会した少女の姿は、あまりにも、かつての姿とは違っていた。  時の流れは残酷にも、様々なことを変えていく。  初めての出会いが早過ぎたのか、それとも、二人の再会が遅過ぎたのか。  二人の歳が離れすぎていたのか、それとも、もっと離れていればこんなことにはならずに済んだのか。 「お前、やっぱりマコトじゃないか?」 「……古谷真琴はもういません。忘れてください」  それはぎこちない、「恋」の始まり。  三十路のおっさんと、うら若き女子高生の「恋」であると同時に、 「教師」と「生徒」の、許されない「恋」でもある。  幼いあの日の想い出は、今は遠く―――……
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小説 58,674 位 / 58,674件 恋愛 14,117 位 / 14,117件
文字数 37,856 最終更新日 2017.11.30 登録日 2017.11.06
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恋愛 完結 長編
※こちらは、恋愛小説「笑顔の魔法」に登場する真城輝史視点の物語です。「笑顔の魔法」の補足的意味合いが強いので、「笑顔の魔法」をお読み頂いてからお楽しみください。以下シナリオです。  大学進学後、勉強だ何だと忙しくなった俺は、あまり、マコトの家には出向かなくなった。  気付けば交流を断っていて、今はもう、マコトがどこで何をしているのかさえ、知らない。  マコトの家に行けば居るかもしれないが、今更、顔を出すのはどうも気が引けた。  彼女が十八歳の俺のことを覚えていてくれて、どこかで、幸せに生活してくれているのなら、それでよかった。  別れてからの歳月を考えると、そろそろ十八歳だろうか。マコトのことだから、明るく元気に育っているに違いない。  きっと、たくさんの友達に囲まれて、荘司さんと律子さんが居る幸せな家庭の中で、今日も笑っているのだろう。  …律子さんに似て美人になって、男達にはモテモテで、……かっこいい彼氏だって、いるかもしれない。  いつか、会えたら良い。お前は覚えていないかもしれない。けど、お前のおかげで、俺は変われたんだって、まだ立派とは言えないけれど、教師になったんだって伝えたかった。  しかし、そんな俺の願いは虚しくも崩れた。 「…人違いです。私は、古谷真琴ではありません」  かつての母校に転勤後、出会った少女は冷めた表情を浮かべて答える。  早瀬真琴。  マコトと同名のその少女は、どこかマコトに似た風貌で、それでも、マコトが絶対に見せない表情を浮かべていた。 「早瀬は、本当に俺のことが嫌いなのな」  マコトなのか、…いや、マコトじゃなかったとしても、俺は彼女のことを構わずには居られなかった。  何故、そんなに寂しそうな表情を浮かべるのか、知りたかったから。 「真城先生…、どうされたんですか?」 「……いや、ちょっとな。…昔のことを、思い出していた」  彼女に触れようと伸ばした手は空を切り、…実感する。もう、自分は若くはないのだと。
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小説 58,674 位 / 58,674件 恋愛 14,117 位 / 14,117件
文字数 29,485 最終更新日 2017.12.12 登録日 2017.12.01
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