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〈星統守護八家〉と頭に角を生やした人に似て非なる異形の者――〈鬼〉との戦いは、五百年の長き渡り続いていた。  時の政府や〈鬼抗士〉たちは、人知れず市井の闇に紛れ、〈鬼〉の存在や犯罪を封殺してきた。  だが、二十世紀も中盤から終盤に差しかかった頃、彼らを取り巻く状況が一変。鉄道と航空などの交通手段の発達、続く世代に訪れたインターネットという劇的な情報網の革新経て、可能となった個人単位での高度な情報発信――。  流動する人の動きにより広がる〈鬼〉の犯罪、際限なく流布される〈鬼〉関連の極秘情報の数々。  ついに、〈鬼〉の存在を秘匿する政府の情報操作能力が限界を迎え、〈鬼〉犯罪を秘匿処理してきたその対策予算までもが枯渇した。  そして、追い詰められた政府は、一つの大きな決断を下す。  蒼州八区自治都市連合――経済特区の設立。国内の約百二十市町村、人口一千万人が居住する区画を、自治都市連合として八つの行政区に再編成、三割の減税措置を掲げた巨大な減税特区を設立する。表向き、特区の設立は行き詰まりつつあるこの国の経済活動を活性させるていう触れ込みだったが、特区の内情は民衆に通知されている内容とは大きく乖離していた。 これまで官と民の距離感を保ち、決して互いの領分に踏み込こむこともなかった政府と〈星統守護八家〉の両者だったが、政府の苦渋の決断を受け、大胆の構造改革が断行された。  政府は八区管内において、古くから〈鬼〉と戦い続け、多くの〈鬼抗士〉を有する〈星統守護八家〉に、〈鬼〉に関係する事案の司法権、逮捕権など、全ての権利を委譲。八区の行政機関に、極秘にではあるが、〈星統守護八家〉に通じる窓口を設置。〈星統守護八家〉側は、企業活動の税の控除分により得た利益を活動資金として運用することを国に約束する。  結果、〈星統守護八家〉は都市連合内で絶大な権力と財力を手入れ、独立愚連隊〈蒼州守護隊〉を編成、〈鬼〉との対立姿勢を鮮明にするのだった。そして、このときをもって〈星統守護八家〉は、角を有する異種族――有角種を、古来より伝承に残る〈鬼〉と区別し人類を害する明確な驚異として再認識するため〈巨鬼〉――オーガと呼称を改めた。
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