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第二部 宰相閣下の謹慎事情
472 追憶と追悼の薔薇(中)
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庭園の右手には、優しいピンクの花色に、プリーツの様に波打つ花弁が可愛いらしい薔薇。
そして左手には、花色は内弁が赤紫、外弁が白と珍しく、それでいてどこか影を感じさせる薔薇。
「今の時期に返り咲きをする原種を色々交配させて、試行錯誤の末に今ある形に落ち着かせた」
「……公爵閣下が品種改良を?」
驚いた私に、フェドート元公爵は微笑った。
「まあ、息子に公爵位を譲ってからの、手慰みではあったがね。妹の好きな花で、妹の喜ぶ色が見つからなかったのだよ」
「それが、この二色ですか?」
「ああ。右は婚約披露の夜会で着るはずだった、トーレン殿から贈られたドレスの色。左は妹がトーレン殿にお返しとして贈る筈だった、ポケットチーフの色だ」
トーレン殿下は王族の証である金髪ではあったものの、瞳はフィルバートと違い、濃い赤紫色だったらしい。
ただ、その色をそのまま若い令嬢に贈る事には躊躇いを覚えたそうで、当時はまだドレス界一強状態だった〝マダム・カルロッテ〟に相談をし、少し色を淡くしてのドレスを仕立てたのだとか。
それまでになかった色と言う事と、姫の名をとって〝ジュゼッタ・ピンク〟と銘打たれ、今でもギルドに特許権登録をされている色なんだそうだ。
姫が亡くなり、無理矢理バリエンダールから別の令嬢が輿入れして来た当初、トーレン宰相の妻にはならなかったものの、国王の側室におさまったその令嬢を、アンジェス社交界は歓迎していないと言う無言の抗議で、この色のドレスを着用して、夜会に出る夫人や令嬢が後を絶たなかったらしい。
社交界には、社交界なりの戦い方があると言う事なんだろう。
「ありがたい事だと思った。もし輿入れしていたとしても、妹はきっと幸せだっただろうと。そう思えば、もう必要以上の復讐は考えまいと、私はこの地に留まる事を選んだのだよ」
多分に政略性の強い婚姻話だったとは言え、受けて妹姫に勧めたのは自分。
公爵領を取り上げられたとしても、断るべきだったのかと、妹姫亡き後、フェドート元公爵はずっと後悔に苛まれてきたのだと、薔薇を見つめたままの元公爵の隣で、テオドル大公が囁いた。
「……今更、腑に落ちた」
「エドヴァルド様?」
少し驚いた様に、どこか遠くを懐かしむ様に、二種類の薔薇の咲き誇る庭園を見つめたまま、エドヴァルドが誰に向けるでもなく言葉を紡いだ。
「私が宰相室で実務の手解きを受ける様になってからの事しか知らないが、トーレン殿下の胸元には常に紫のポケットチーフがあった。そう、常にだ。そして同じく、常に、乾燥しきって、触れると粉々になりそうな薔薇が部屋に飾られていた。ある時を境に、毎年の様に届いていて、亡くなられる直前には、ちょっとした花束程度にはなっていたんだ。そうか……全てその姫の……」
恐らくは、ドライフラワーの花束だろうと、何となく想像はついた。
この湖畔からアンジェスにまで運ばれて、宰相室にずっと飾られていたのだとすれば、特殊な手を加えずとも、ドライフラワーになる筈だから。
結果としてそうなったにせよ、トーレン殿下は〝ジュゼッタ・ピンク〟をイメージさせるその花を、どうしても捨てられなかったのだ。
「うむ。それもそれで、全てトーレン殿下からの、王家への無言の抗議ではあったのだよ。先々代にせよ先代にせよ、絶対に膝は折らない、とな」
「だからあの花束は……トーレン殿下の葬儀で、棺に……」
「儂が、典礼担当だった先代コンティオラ公爵に頼んで、ポケットチーフと共に入れさせて貰ったのだよ。そうして欲しいと、頼まれてもおったしな」
「……そう、ですか……」
当時を思い出したのか、エドヴァルドの声が少し震えている様な気がした。
フェドート元公爵は、話を聞いていたのか「うむ。テオドルには、それだけでも返しきれぬ程の恩がある。トーレン殿のお心の内も知る事が出来たのだからな」と、頷いている。
「イデオン公…いや、宰相か。トーレン殿を知ると言う貴殿であれば、異存などある筈もない。どうかこれらの花を、湖に捧げてやってくれ。妹も喜ぶだろうし、何よりトーレン殿にも届くのではないかな」
「……ご配慮感謝する、フェドート卿」
二人が頷きあったちょうどそこへ、フェドート邸の使用人だろう。剪定用の様な鋏を持って、庭園の中へと駆け込んで来た。
「……あの、私も宜しいんですか?」
鋏を渡されたので聞いてみれば、フェドート元公爵は「構わんよ、イデオン公と共に捧げてくれ」と、鷹揚に微笑っていた。
「うわ……」
庭園の中を、更に薔薇に近付く様に進むと、左右それぞれの香りが、風に乗って届いてくる。
右からは、甘く、少しすっきりとした香り。
左からは、甘さにフルーツとスパイスが絶妙に絡む、そんな個性的な香りだ。
「――あの」
気付けば、私はつい、口を開いてしまっていた。
「この薔薇――コホン、花は、閣下が品種改良されたと言う事は、ここで咲いているだけなんですよね?」
「あ、ああ。どこに広めるつもりもないしな。掛け合わせる前は、ロサ何とかと言っていたようにも思うが、覚えてもおらん。今はただの野に咲く花よ」
「レイナ……?」
今度は何だ、と表情に出たエドヴァルドに、私は慌てて両の手を振った。
「いえ。栽培を普及させるつもりも、売り物にするつもりもないんです。ただ……香りがもったいなくて……」
「香りがもったいない?」
「せっかくなら、香り付けの水と香水と入浴剤、作ってみられませんか、閣下?出来上がった品物は、売るのではなく、例えば大公様や息子さん、国王陛下、簡単に言うと「妹さんの事を忘れて欲しくない人」に、毎年贈るんです。多分、量としてもそのくらいでしょうし、ご自身が健康だと言う事も、それで雄弁に主張出来ますし」
「入浴剤と言うのは、其方がエプレでハタラ族用に提案しとった、アレか?」
驚いて言葉の出ないエドヴァルドやフェドート元公爵を横目に、一度免疫?のあるテオドル大公が聞いてきてくれたので、私も「はい、アレです」と頷いた。
「確かに、エプレでなくとも良いと言っておったな……」
「先程、釣りをされていたのを見て思ったんですけど、品種改良がひと段落されて、今、割と落ち着いていらっしゃいますよね?だったら次の『生き甲斐』があっても良いかと思ったんです」
「それが、入浴剤や香水かね?」
生き甲斐…と呟くフェドート元公爵の代わりとでも言う様に、テオドル大公が質問役を引き受けている感じだ。
「はい。売り物にするほど凝ったモノでなければ、香り付けの水も香水も、邸宅にある材料で出来る筈ですから」
まあ、ここも文化祭ワークショップ知識だけれど、入浴剤同様、どちらも凝った機械がなくとも再現は可能だったのだ。
極端な話、ウォッカと蒸留水とバラさえあれば、あとはガラス瓶やボウル、混ぜる為のスプーンやすり潰す為の乳鉢、乳棒、こし器等々、台所にある筈の調理道具で製作可能な筈なのだ。
浸したり冷暗所で寝かせたり、なんだかんだと10日近くはかかっていた筈だけど……。
「よければ後で説明しますので、この香り、もっと長く残す方向でやってみられませんか?――今はこのまま献花用に切らせていただきますけれど」
「………」
――考えておこう、とフェドート元公爵は言った。
そして左手には、花色は内弁が赤紫、外弁が白と珍しく、それでいてどこか影を感じさせる薔薇。
「今の時期に返り咲きをする原種を色々交配させて、試行錯誤の末に今ある形に落ち着かせた」
「……公爵閣下が品種改良を?」
驚いた私に、フェドート元公爵は微笑った。
「まあ、息子に公爵位を譲ってからの、手慰みではあったがね。妹の好きな花で、妹の喜ぶ色が見つからなかったのだよ」
「それが、この二色ですか?」
「ああ。右は婚約披露の夜会で着るはずだった、トーレン殿から贈られたドレスの色。左は妹がトーレン殿にお返しとして贈る筈だった、ポケットチーフの色だ」
トーレン殿下は王族の証である金髪ではあったものの、瞳はフィルバートと違い、濃い赤紫色だったらしい。
ただ、その色をそのまま若い令嬢に贈る事には躊躇いを覚えたそうで、当時はまだドレス界一強状態だった〝マダム・カルロッテ〟に相談をし、少し色を淡くしてのドレスを仕立てたのだとか。
それまでになかった色と言う事と、姫の名をとって〝ジュゼッタ・ピンク〟と銘打たれ、今でもギルドに特許権登録をされている色なんだそうだ。
姫が亡くなり、無理矢理バリエンダールから別の令嬢が輿入れして来た当初、トーレン宰相の妻にはならなかったものの、国王の側室におさまったその令嬢を、アンジェス社交界は歓迎していないと言う無言の抗議で、この色のドレスを着用して、夜会に出る夫人や令嬢が後を絶たなかったらしい。
社交界には、社交界なりの戦い方があると言う事なんだろう。
「ありがたい事だと思った。もし輿入れしていたとしても、妹はきっと幸せだっただろうと。そう思えば、もう必要以上の復讐は考えまいと、私はこの地に留まる事を選んだのだよ」
多分に政略性の強い婚姻話だったとは言え、受けて妹姫に勧めたのは自分。
公爵領を取り上げられたとしても、断るべきだったのかと、妹姫亡き後、フェドート元公爵はずっと後悔に苛まれてきたのだと、薔薇を見つめたままの元公爵の隣で、テオドル大公が囁いた。
「……今更、腑に落ちた」
「エドヴァルド様?」
少し驚いた様に、どこか遠くを懐かしむ様に、二種類の薔薇の咲き誇る庭園を見つめたまま、エドヴァルドが誰に向けるでもなく言葉を紡いだ。
「私が宰相室で実務の手解きを受ける様になってからの事しか知らないが、トーレン殿下の胸元には常に紫のポケットチーフがあった。そう、常にだ。そして同じく、常に、乾燥しきって、触れると粉々になりそうな薔薇が部屋に飾られていた。ある時を境に、毎年の様に届いていて、亡くなられる直前には、ちょっとした花束程度にはなっていたんだ。そうか……全てその姫の……」
恐らくは、ドライフラワーの花束だろうと、何となく想像はついた。
この湖畔からアンジェスにまで運ばれて、宰相室にずっと飾られていたのだとすれば、特殊な手を加えずとも、ドライフラワーになる筈だから。
結果としてそうなったにせよ、トーレン殿下は〝ジュゼッタ・ピンク〟をイメージさせるその花を、どうしても捨てられなかったのだ。
「うむ。それもそれで、全てトーレン殿下からの、王家への無言の抗議ではあったのだよ。先々代にせよ先代にせよ、絶対に膝は折らない、とな」
「だからあの花束は……トーレン殿下の葬儀で、棺に……」
「儂が、典礼担当だった先代コンティオラ公爵に頼んで、ポケットチーフと共に入れさせて貰ったのだよ。そうして欲しいと、頼まれてもおったしな」
「……そう、ですか……」
当時を思い出したのか、エドヴァルドの声が少し震えている様な気がした。
フェドート元公爵は、話を聞いていたのか「うむ。テオドルには、それだけでも返しきれぬ程の恩がある。トーレン殿のお心の内も知る事が出来たのだからな」と、頷いている。
「イデオン公…いや、宰相か。トーレン殿を知ると言う貴殿であれば、異存などある筈もない。どうかこれらの花を、湖に捧げてやってくれ。妹も喜ぶだろうし、何よりトーレン殿にも届くのではないかな」
「……ご配慮感謝する、フェドート卿」
二人が頷きあったちょうどそこへ、フェドート邸の使用人だろう。剪定用の様な鋏を持って、庭園の中へと駆け込んで来た。
「……あの、私も宜しいんですか?」
鋏を渡されたので聞いてみれば、フェドート元公爵は「構わんよ、イデオン公と共に捧げてくれ」と、鷹揚に微笑っていた。
「うわ……」
庭園の中を、更に薔薇に近付く様に進むと、左右それぞれの香りが、風に乗って届いてくる。
右からは、甘く、少しすっきりとした香り。
左からは、甘さにフルーツとスパイスが絶妙に絡む、そんな個性的な香りだ。
「――あの」
気付けば、私はつい、口を開いてしまっていた。
「この薔薇――コホン、花は、閣下が品種改良されたと言う事は、ここで咲いているだけなんですよね?」
「あ、ああ。どこに広めるつもりもないしな。掛け合わせる前は、ロサ何とかと言っていたようにも思うが、覚えてもおらん。今はただの野に咲く花よ」
「レイナ……?」
今度は何だ、と表情に出たエドヴァルドに、私は慌てて両の手を振った。
「いえ。栽培を普及させるつもりも、売り物にするつもりもないんです。ただ……香りがもったいなくて……」
「香りがもったいない?」
「せっかくなら、香り付けの水と香水と入浴剤、作ってみられませんか、閣下?出来上がった品物は、売るのではなく、例えば大公様や息子さん、国王陛下、簡単に言うと「妹さんの事を忘れて欲しくない人」に、毎年贈るんです。多分、量としてもそのくらいでしょうし、ご自身が健康だと言う事も、それで雄弁に主張出来ますし」
「入浴剤と言うのは、其方がエプレでハタラ族用に提案しとった、アレか?」
驚いて言葉の出ないエドヴァルドやフェドート元公爵を横目に、一度免疫?のあるテオドル大公が聞いてきてくれたので、私も「はい、アレです」と頷いた。
「確かに、エプレでなくとも良いと言っておったな……」
「先程、釣りをされていたのを見て思ったんですけど、品種改良がひと段落されて、今、割と落ち着いていらっしゃいますよね?だったら次の『生き甲斐』があっても良いかと思ったんです」
「それが、入浴剤や香水かね?」
生き甲斐…と呟くフェドート元公爵の代わりとでも言う様に、テオドル大公が質問役を引き受けている感じだ。
「はい。売り物にするほど凝ったモノでなければ、香り付けの水も香水も、邸宅にある材料で出来る筈ですから」
まあ、ここも文化祭ワークショップ知識だけれど、入浴剤同様、どちらも凝った機械がなくとも再現は可能だったのだ。
極端な話、ウォッカと蒸留水とバラさえあれば、あとはガラス瓶やボウル、混ぜる為のスプーンやすり潰す為の乳鉢、乳棒、こし器等々、台所にある筈の調理道具で製作可能な筈なのだ。
浸したり冷暗所で寝かせたり、なんだかんだと10日近くはかかっていた筈だけど……。
「よければ後で説明しますので、この香り、もっと長く残す方向でやってみられませんか?――今はこのまま献花用に切らせていただきますけれど」
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