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新宿・歌舞伎町で女性向け風俗セラピストとして働く陽斗。ある日、指名客として現れたのは“女性”ではなく、刺青だらけの大柄な男、葵だった。朝の四時三〇分。新宿・歌舞伎町の薄汚れた路地裏で煙草を分け合う二人の青年——依存か、或いは救済か。夜の底で出会った二人が、互いの傷に触れながら、ゆっくりと心を寄せていく。歌舞伎町の明け方、冷えた路地裏で煙草を分け合うような、静かで淡いぬくもり。壊れた過去を抱えた陽斗と、彼を「光」と呼んだ葵。曖昧な関係のまま、寄りかかるでもなく、離れることもできず、ふたりは夜の匂いの中で少しずつ呼吸を重ねていく。
依存でも救済でもない。ただ、誰かと同じ場所に座り、同じ空気を吸い、その沈黙を共有できることの尊さ。触れれば壊れそうな心を抱えながら、それでも互いを選んでしまう瞬間の、かすかな光。
登録日 2026.10.14
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