『コニファーガーデン』(7) アップ。(『クリス・アシュレイの肖像』改題)
「少し、待って」
歩き出そうとしているクリスに声をかけ、マリアは体を起こした。
「何?」
「少しでいいわ、旦那様」
ジーンズのポケットからハンカチを取り出し、顔をごしごし擦って大きく吐息する。化粧をしてなくて良かった。お気に入りのハンカチが汚れずに済んだ。
髪を手櫛で整える。
いつだってそうだ。大切なことは待ってくれない。
即断即決、正しい道は選べないかもしれないけど、後悔するような道は選ばない。
ハンカチを片付け、うん、と手を差し上げて伸びをする。
固まって竦んで動けなくなった血が音をたてて流れ始める。
心臓に手を当てる。少し下の胃はひんやりしてる。胸の中央にもう一度掌を当て直す。同じ感触。
『動いて! ねえ動いてよ、ねえ!』
『お嬢さん、無理だよ』
『だって、ねえ、さっきまで起きてたのよ、話してたの、笑ったんだってば!』
『お嬢さんお嬢さんお嬢さん!』
歩き出そうとしているクリスに声をかけ、マリアは体を起こした。
「何?」
「少しでいいわ、旦那様」
ジーンズのポケットからハンカチを取り出し、顔をごしごし擦って大きく吐息する。化粧をしてなくて良かった。お気に入りのハンカチが汚れずに済んだ。
髪を手櫛で整える。
いつだってそうだ。大切なことは待ってくれない。
即断即決、正しい道は選べないかもしれないけど、後悔するような道は選ばない。
ハンカチを片付け、うん、と手を差し上げて伸びをする。
固まって竦んで動けなくなった血が音をたてて流れ始める。
心臓に手を当てる。少し下の胃はひんやりしてる。胸の中央にもう一度掌を当て直す。同じ感触。
『動いて! ねえ動いてよ、ねえ!』
『お嬢さん、無理だよ』
『だって、ねえ、さっきまで起きてたのよ、話してたの、笑ったんだってば!』
『お嬢さんお嬢さんお嬢さん!』
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登録日 2017.03.06 11:01
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