『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(1)(個人サイトでアップ)
「ユーノ……」
「……はい」
粉々に砕けたベッド、風が吹き込む状態の部屋の片隅、とりあえず敷き藁と布で床に盛り上げた寝床で、ユーノはさすがに首を竦めて相手を見上げた。
「動いた、ってなあ?」
ついさっきセレドから戻ったばかりのアシャは、埃塗れの薄汚れた顔にぎらぎらと正視に耐えない光を瞳に浮かべながらこちらを見下ろしている。表情は悪鬼一歩手前、あれほど心穏やかな美形がここまで殺気立つのかと思うほどの怒りの形相、声は人みな凍りつかせるという吹雪を思わせる。
「ま、まあ……その」
「まあその、じゃないっ!」
いろいろと事情があってほら。
言いかけたユーノをばしりと遮ってアシャが吠える。
「動くなと言っただろうが!」
「……はい」
粉々に砕けたベッド、風が吹き込む状態の部屋の片隅、とりあえず敷き藁と布で床に盛り上げた寝床で、ユーノはさすがに首を竦めて相手を見上げた。
「動いた、ってなあ?」
ついさっきセレドから戻ったばかりのアシャは、埃塗れの薄汚れた顔にぎらぎらと正視に耐えない光を瞳に浮かべながらこちらを見下ろしている。表情は悪鬼一歩手前、あれほど心穏やかな美形がここまで殺気立つのかと思うほどの怒りの形相、声は人みな凍りつかせるという吹雪を思わせる。
「ま、まあ……その」
「まあその、じゃないっ!」
いろいろと事情があってほら。
言いかけたユーノをばしりと遮ってアシャが吠える。
「動くなと言っただろうが!」
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登録日 2017.03.08 20:14
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