segakiyui

segakiyui

『ラズーン』『そして別れの時』連載中。メルマガ『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー3』』『闇を闇から』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『パセリがつぶやく』10アップ。

 望美がかほ子の部屋に入ったのは、昼直後のことだった。
 枕元の床頭台には、手のついてない食事のトレーが当然のように置かれてあった。
 望美は遠回しに反応を探るという芸当はできない性分だ。ひょいと顔を上げたかほ子に、できるかぎり優しく笑って声をかけた。
「こんにちは、栄養部の谷、といいます。山野かほ子さんですね」
「はい」
 栄養部、と聞いたとたんに固くなったかほ子の表情を、望美はどこかで無視してしまった。そのままベッドに近づき、トレーを覗き込みながら尋ねる。
「今日のご飯はどうでした? あれ、手付かずだね。あんまり、おいしそうじゃなかったかなあ?」
コメント 0
登録日 2017.04.16 21:44

コメントを投稿する

1,000文字以内
この記事に関するコメントは承認制です

ログインするとコメントの投稿ができます。
ログイン   新規ユーザ登録

0