『ラズーン』第一部 17.しゃべり鳥(ライノ)(12)(個人サイトでアップ)
問いかけは形だけだ。さっき鳥籠の中で吊り上げられていたのを見た。四肢を縛られ、棘だらけの籠に押し付けられているのも。まだ手足に絡んでいる金髪や、籠の中に散っている蔦や葉、引き裂かれたり穴が開いたりしている衣服、けれど何より胸を締めつけたのは、見上げてきたユーノの瞳が切なげに潤んでいたからで。
ごく、と自分が呑み込んだ唾に、沸き起こる妖しい感覚を堪えようとしているのを自覚する。
「え…?」
意味がわからないように瞬きする黒い瞳の中に浮かぶのは信頼、この間までは決して向けられることのなかった確かな訴えはアシャの背筋を甘く這い上がる。
ごく、と自分が呑み込んだ唾に、沸き起こる妖しい感覚を堪えようとしているのを自覚する。
「え…?」
意味がわからないように瞬きする黒い瞳の中に浮かぶのは信頼、この間までは決して向けられることのなかった確かな訴えはアシャの背筋を甘く這い上がる。
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登録日 2017.05.31 22:34
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