『ラズーン』第二部 7.『晶石の谷』(3)(個人サイトでアップ)。
ぽとん…。
…ぽとん………。
微かな遠い水音が薄暗い空間に響いている。
「…ん…」
ユーノは眉を寄せて唸った。
水音が響く。
それは血の滴る音、流せない涙が心の中に落ちる音。
『昔々、ラズーンが治めるよりも遥か昔』
幼い頃に聞いたお伽噺が濡れた世界を通り過ぎる。
『ある国に、あまり美しくない王女さまがおりました。王女さまには一人のいとこがいて、この娘は大変美しかったのですが。ある日、一人の男が来て水を望みました。王女さまはすぐに用意してあげましたが、いとこは手足の手入れに忙しく、男の世話等いたしませんでした。ところが、この男こそ、実は隣国の王子でした。王女の本当の姿を知ろうとして、姿を変えてやってきたのです。王子はすぐさま国に帰り、改めて王女を妻として迎えに来たのでした』
…ぽとん………。
微かな遠い水音が薄暗い空間に響いている。
「…ん…」
ユーノは眉を寄せて唸った。
水音が響く。
それは血の滴る音、流せない涙が心の中に落ちる音。
『昔々、ラズーンが治めるよりも遥か昔』
幼い頃に聞いたお伽噺が濡れた世界を通り過ぎる。
『ある国に、あまり美しくない王女さまがおりました。王女さまには一人のいとこがいて、この娘は大変美しかったのですが。ある日、一人の男が来て水を望みました。王女さまはすぐに用意してあげましたが、いとこは手足の手入れに忙しく、男の世話等いたしませんでした。ところが、この男こそ、実は隣国の王子でした。王女の本当の姿を知ろうとして、姿を変えてやってきたのです。王子はすぐさま国に帰り、改めて王女を妻として迎えに来たのでした』
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登録日 2017.08.19 09:01
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