『闇を闇から』第3章 11.刑罰(5) 『闇を見る眼』第3章 51 追加。
あれは。
美並はとぼとぼと道を歩きながら、繰り返し見た光景を頭の中で再現する。
コンビニに居た不審な男と左脇腹のピンク。青年の柔らかい笑みと口元の鈍色の曇り。
「あれは、やっぱり…」
笑った顔を保ちつつ、出て行く時に名残り惜しいという顔で振り返ってみると、青年の胸にあった銀色プレートの『飯島』という名前が薄白く霞んでいた。代わりに鮮烈な紅のイメージで『羽鳥』の文字が浮かんで見えるのに、慌てて顔を背ける。
青年は気付いていない。
美並が自分の中にある、もう一人の自分に気付いたということを。
美並はとぼとぼと道を歩きながら、繰り返し見た光景を頭の中で再現する。
コンビニに居た不審な男と左脇腹のピンク。青年の柔らかい笑みと口元の鈍色の曇り。
「あれは、やっぱり…」
笑った顔を保ちつつ、出て行く時に名残り惜しいという顔で振り返ってみると、青年の胸にあった銀色プレートの『飯島』という名前が薄白く霞んでいた。代わりに鮮烈な紅のイメージで『羽鳥』の文字が浮かんで見えるのに、慌てて顔を背ける。
青年は気付いていない。
美並が自分の中にある、もう一人の自分に気付いたということを。
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登録日 2018.04.19 07:44
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