『桜の護王』14.鳴滝(1)アップ。(個人サイトにて)
下に下に、ときおを胸に洋子はどんどん降下していく。さっきよりも数倍速く落ちていく。
自分の体から細かな霧のように光が背後に尾を引いて流れていくのがわかる。
「きれい…ですね」
泣きじゃくっていたときおがいつの間にか泣きやんで、うっとりとした声でつぶやいた。
(え?)
「とても……きれいだ……光の滝だ」
ときおは顔を上げ、洋子の胸に抱かれながら肩ごしにずっと洋子の後ろを見ている。大きな瞳が涙に潤んだままきらきらと光を跳ねている。気のせいか、その痩けていた頬がわずかに膨らみ赤みを増しているようだ。体もさっきよりふっくらと柔らかみを帯びた気がする。
「あなたの……子どもに生まれたかった」
ときおが低い声でつぶやいた。どきりとするほど大人びた声だ。
「あなたがぼくの母親であれば、きっとずっと楽に生きられただろう」
(ときお?)
自分の体から細かな霧のように光が背後に尾を引いて流れていくのがわかる。
「きれい…ですね」
泣きじゃくっていたときおがいつの間にか泣きやんで、うっとりとした声でつぶやいた。
(え?)
「とても……きれいだ……光の滝だ」
ときおは顔を上げ、洋子の胸に抱かれながら肩ごしにずっと洋子の後ろを見ている。大きな瞳が涙に潤んだままきらきらと光を跳ねている。気のせいか、その痩けていた頬がわずかに膨らみ赤みを増しているようだ。体もさっきよりふっくらと柔らかみを帯びた気がする。
「あなたの……子どもに生まれたかった」
ときおが低い声でつぶやいた。どきりとするほど大人びた声だ。
「あなたがぼくの母親であれば、きっとずっと楽に生きられただろう」
(ときお?)
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登録日 2016.11.05 22:18
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