『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(3) (個人サイトでアップ)
「…っ」
苦しくて切なくて、腕を突っ張ろうとしたが体が動いてくれなかった。零れた涙は情けない自分が悔しいからだ。こんな非常時に、こんな厳しい状況に、ユーノを責めることもなく、黙って慰めてくれている優しい人の仕草を、自分への好意だと勘違いしたくてたまらない、自分の浅ましさにうんざりするからだ。
(ひどいよ……)
零れた涙がアシャの胸に落ちたのだろう、ぴくりと震えたアシャが腕を緩めてくれて、その僅かに開いた空間の心細さに一気に涙が溢れた。
苦しくて切なくて、腕を突っ張ろうとしたが体が動いてくれなかった。零れた涙は情けない自分が悔しいからだ。こんな非常時に、こんな厳しい状況に、ユーノを責めることもなく、黙って慰めてくれている優しい人の仕草を、自分への好意だと勘違いしたくてたまらない、自分の浅ましさにうんざりするからだ。
(ひどいよ……)
零れた涙がアシャの胸に落ちたのだろう、ぴくりと震えたアシャが腕を緩めてくれて、その僅かに開いた空間の心細さに一気に涙が溢れた。
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登録日 2018.08.30 07:09
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