『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(10) (個人サイトでアップ)
静まり返った邸内には、人の声さえ聴こえない。最近いろいろと物騒な出来事ばかりが続いていた日々、その中にある空白のような平和な憩いに心を寛がせ、皆、うたた寝でもしているのだろう。
身動きしないアシャの側を、ブーコの羽鳴りが掠めていく。
「…ふ」
沈黙していたアシャは唐突に唇を綻ばせた。どこか甘く、どこか自嘲する気配の苦笑を浮かべる。
(どうしようもない、男というものは)
思い定めて、ゆっくりと目を開けた。
身動きしないアシャの側を、ブーコの羽鳴りが掠めていく。
「…ふ」
沈黙していたアシャは唐突に唇を綻ばせた。どこか甘く、どこか自嘲する気配の苦笑を浮かべる。
(どうしようもない、男というものは)
思い定めて、ゆっくりと目を開けた。
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登録日 2018.09.06 13:00
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