『周一郎舞台裏』3.シーン306(2)アップ。
飛び込んできたのは、目鼻立ちのはっきりした女性だった。そう、かなり情熱的な美しい女性、女優、友樹雅子。そういう認識しか修一には湧かない、実の母親だと言うのに。
相手もそうだったのだろう、部屋のインテリアにちらりと一瞥をくれた、その程度の視線を投げ、すぐに何か気がかりなことを思い出したのか、ドアをきちんと閉めた後、無言でソファの毛布を払い落として座る。
毎晩自分を温めてくれているそれが、ぐしゃりとゴミのように彼女の足下に落とされるのを眺め、修一は羽織りかけたジャケットを脱いだ。一瞬の戸惑いは胸の奥に押し込める。これもまた一つの演技と考えれば、動作は途切れることなく滑らかに続く。
母親の正面に腰を降ろし、小首を傾げて問いかけた。
「どうしたの、おかあさん」
相手もそうだったのだろう、部屋のインテリアにちらりと一瞥をくれた、その程度の視線を投げ、すぐに何か気がかりなことを思い出したのか、ドアをきちんと閉めた後、無言でソファの毛布を払い落として座る。
毎晩自分を温めてくれているそれが、ぐしゃりとゴミのように彼女の足下に落とされるのを眺め、修一は羽織りかけたジャケットを脱いだ。一瞬の戸惑いは胸の奥に押し込める。これもまた一つの演技と考えれば、動作は途切れることなく滑らかに続く。
母親の正面に腰を降ろし、小首を傾げて問いかけた。
「どうしたの、おかあさん」
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登録日 2016.12.02 19:41
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