『ラズーン』第一部 1.二つの名の下に(2)(個人サイトでアップ)
(わかってる)
素っ気なく応じて、ユーノはその声を切り捨てる。
(もう言うな)
目をぱっと開けて、ユーノはゼランを追ってようやく辿りつき始めた隊員達に笑いかける。
「遅いぞ!」
「ユーノさまぁ!」「ゼラン隊長ぉ!」
「お前達は恥ずかしくないのかっ! 小娘一人にしてやられおって!」
きりきりしたゼランの怒声が響き渡って、ひや、と数人が首を竦めた。
「いや、だって……ユーノ様は女じゃないですよ!」
「そうそう、とても人間とは思えません」
「辺境にいるという、人の姿をした魔性のものが化けてるとかじゃないんですか」
「ふぅうん」
口々遠慮なしの暴言を吐く隊員達にユーノは目を細めた。体を起こしてレノの手綱を操り、首を傾げてみせながら、ゆっくりと最後の一人の周囲を回る。
「私が魔性、ねえ?」
「あ、あ、いや、その、ものの例えということで!」
相手は引きつった。
「いいのかなあ………そんなこと言って? 仮にもあなたが仕えてる皇女なんだけど?」
「あ、あの、えーとえーとえーと」
「ゼラン? 礼儀作法がなってないんじゃないのか?」
「御存分に」「うわああ」
ゼランが冷たく言い捨てて相手が悲鳴を上げた。
素っ気なく応じて、ユーノはその声を切り捨てる。
(もう言うな)
目をぱっと開けて、ユーノはゼランを追ってようやく辿りつき始めた隊員達に笑いかける。
「遅いぞ!」
「ユーノさまぁ!」「ゼラン隊長ぉ!」
「お前達は恥ずかしくないのかっ! 小娘一人にしてやられおって!」
きりきりしたゼランの怒声が響き渡って、ひや、と数人が首を竦めた。
「いや、だって……ユーノ様は女じゃないですよ!」
「そうそう、とても人間とは思えません」
「辺境にいるという、人の姿をした魔性のものが化けてるとかじゃないんですか」
「ふぅうん」
口々遠慮なしの暴言を吐く隊員達にユーノは目を細めた。体を起こしてレノの手綱を操り、首を傾げてみせながら、ゆっくりと最後の一人の周囲を回る。
「私が魔性、ねえ?」
「あ、あ、いや、その、ものの例えということで!」
相手は引きつった。
「いいのかなあ………そんなこと言って? 仮にもあなたが仕えてる皇女なんだけど?」
「あ、あの、えーとえーとえーと」
「ゼラン? 礼儀作法がなってないんじゃないのか?」
「御存分に」「うわああ」
ゼランが冷たく言い捨てて相手が悲鳴を上げた。
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登録日 2016.12.07 08:43
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