『ラズーン』第一部 2.セレド皇宮(3)(個人サイトでアップ)
この人は、綺麗だ。
アシャが姿を見せた瞬間、周囲のどよめきとともにユーノは目を見張った。
もちろんユーノだけではない、広間にいる全てのものがアシャに目を奪われている。
深紅の長衣の肩に艶やかな髪が乱れている。額に幾重にも巻かれた朱と緑の飾り紐に絡みつく髪は金褐色の花冠、鮮やかな紫色の瞳が極上の宝石を思わせる色に輝いて、皇の前に跪くのを止めたくなるほどの高貴さだ。
「ラズーンのもと、旅に身を委ねる、アシャと申します」
旅人の決まり文句が詩のように響いた。
女達が息を呑む。連れが耳元で囁かれることを夢見たような顔で微笑むのにむっとしたのだろう、男の1人が低い声で吐き捨てる。
「女名前か。道理で優男なわけだ」
ユーノは相手を睨んだが、その男さえもアシャに目を奪われているのに気づき目を逸らせた。自分も同じ顔をしているのだろう。物欲しげに手を伸ばそうとするような。
浮かびかけた想いを唇を噛んで封じる。
アシャが姿を見せた瞬間、周囲のどよめきとともにユーノは目を見張った。
もちろんユーノだけではない、広間にいる全てのものがアシャに目を奪われている。
深紅の長衣の肩に艶やかな髪が乱れている。額に幾重にも巻かれた朱と緑の飾り紐に絡みつく髪は金褐色の花冠、鮮やかな紫色の瞳が極上の宝石を思わせる色に輝いて、皇の前に跪くのを止めたくなるほどの高貴さだ。
「ラズーンのもと、旅に身を委ねる、アシャと申します」
旅人の決まり文句が詩のように響いた。
女達が息を呑む。連れが耳元で囁かれることを夢見たような顔で微笑むのにむっとしたのだろう、男の1人が低い声で吐き捨てる。
「女名前か。道理で優男なわけだ」
ユーノは相手を睨んだが、その男さえもアシャに目を奪われているのに気づき目を逸らせた。自分も同じ顔をしているのだろう。物欲しげに手を伸ばそうとするような。
浮かびかけた想いを唇を噛んで封じる。
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登録日 2016.12.13 20:56
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