『周一郎舞台裏』6.シーン203(4)アップ。
(バレてる!)
修一はぎくりと体を震わせた。意識しているのかしていないのか、垣は修一が『演じている』と言い放っている。周一郎ではなく、『友樹修一』を今も演じている、と。
「眼鏡違いだったのを認めるのは嫌だろうが、オレはどうも役者には向いていないらしい」
(そうじゃない)
修一は気づいた。垣は本当に『役者』なのだ。
だから、相手がほんの少しでも『演じている』ならば、すぐに自分も役からずり落ちてしまう。いや、相手の姿に応じてしまうというか。だから、垣が『滝』になり切れないのは、修一が『周一郎』に入り切れなかったからだ。
それを伊勢は分っていた。確かに始めは垣を叱咤していたけれど、途中から切っ先が修一に向いたのは、垣の『ずれ』が修一の役作りの『ずれ』によると気づいたからだ。
修一はぎくりと体を震わせた。意識しているのかしていないのか、垣は修一が『演じている』と言い放っている。周一郎ではなく、『友樹修一』を今も演じている、と。
「眼鏡違いだったのを認めるのは嫌だろうが、オレはどうも役者には向いていないらしい」
(そうじゃない)
修一は気づいた。垣は本当に『役者』なのだ。
だから、相手がほんの少しでも『演じている』ならば、すぐに自分も役からずり落ちてしまう。いや、相手の姿に応じてしまうというか。だから、垣が『滝』になり切れないのは、修一が『周一郎』に入り切れなかったからだ。
それを伊勢は分っていた。確かに始めは垣を叱咤していたけれど、途中から切っ先が修一に向いたのは、垣の『ずれ』が修一の役作りの『ずれ』によると気づいたからだ。
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登録日 2016.12.13 20:57
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