『ラズーン』第一部 2.セレド皇宮(6)(個人サイトでアップ)
確かカザド、というのはセレドより北西にある国の名だ。主はカザディノ、権力志向の脂ぎった中年男だなと思い出し、なるほどユーノが警戒しているのは隣国の王なのか、と気づく。
「……違うのか」
アシャの沈黙をユーノは的確に読み取った。訝しそうに首を傾げ、そうするとようやく年相応に見える顔に戻る。乱れた髪を頬から拳で払い、
「何の用?」
すぐに剣を引いて鞘におさめた。
その思いきりの良さにまた呆れる。
「自分から剣をおさめていいのか」
「あなたには殺気がない。それに、私を殺るつもりならとっくに殺ってる」
「君が今手控えたように?」
「………用件は何?」
ユーノは静かに視線を逸らせた。
「レアナ様に頼まれた。君の付き人になるように、と」「っ」
体を震わせて振り返るユーノに一気に緊張が満ちた。
(えらく警戒されてしまってるな)
アシャは苦笑する。どこでも誰にでも長年の知己のように受け入れられるのはうまいはずだが、ユーノには手管が効かないらしい。
(どこかでへまをしたか?)
ざっと検証するが思い当たらない。微かな不安が過った。
「……違うのか」
アシャの沈黙をユーノは的確に読み取った。訝しそうに首を傾げ、そうするとようやく年相応に見える顔に戻る。乱れた髪を頬から拳で払い、
「何の用?」
すぐに剣を引いて鞘におさめた。
その思いきりの良さにまた呆れる。
「自分から剣をおさめていいのか」
「あなたには殺気がない。それに、私を殺るつもりならとっくに殺ってる」
「君が今手控えたように?」
「………用件は何?」
ユーノは静かに視線を逸らせた。
「レアナ様に頼まれた。君の付き人になるように、と」「っ」
体を震わせて振り返るユーノに一気に緊張が満ちた。
(えらく警戒されてしまってるな)
アシャは苦笑する。どこでも誰にでも長年の知己のように受け入れられるのはうまいはずだが、ユーノには手管が効かないらしい。
(どこかでへまをしたか?)
ざっと検証するが思い当たらない。微かな不安が過った。
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登録日 2016.12.16 09:54
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