『未来を負うもの』10.『ケーニッヒ』(2) 最終話アップ。
あのとき、何が何でも、どんな酷いことばを投げつけてでも、仁を遠ざけるべきだった。
(そうしてれば、こんな傷まで、負わせずに済んだ)
眩い光球が仁から放たれ、盾として自分が『夏越』に使われたとき、内田は自分を貫いて仁が『夏越』を葬るのを待っていた。
だが、仁はそのエネルギーの塊を呼び戻し、抱え込んだ。仁の細い体をきしませなが
ら光球のエネルギーが仁の中に吸い込まれていくのを、仁が無意識にだろう、絞り上げるような悲鳴を上げながらそれでも光球を放さないのを、内田は震えながら見守った。
やめろ、と言った最初の声は恐怖で声にならなかった。
(やめろ、そんなことをしたら、おまえが死んじまう)
今度こそ、花が散る。仁という花が。内田がまたもや守りきれずに、砕かれ焼かれて消えてしまう。
(もう、いやだ。もう、こんな光景は見たくない)
叫んだ内田の声は届いたのか、届かなかったのか。
(そうしてれば、こんな傷まで、負わせずに済んだ)
眩い光球が仁から放たれ、盾として自分が『夏越』に使われたとき、内田は自分を貫いて仁が『夏越』を葬るのを待っていた。
だが、仁はそのエネルギーの塊を呼び戻し、抱え込んだ。仁の細い体をきしませなが
ら光球のエネルギーが仁の中に吸い込まれていくのを、仁が無意識にだろう、絞り上げるような悲鳴を上げながらそれでも光球を放さないのを、内田は震えながら見守った。
やめろ、と言った最初の声は恐怖で声にならなかった。
(やめろ、そんなことをしたら、おまえが死んじまう)
今度こそ、花が散る。仁という花が。内田がまたもや守りきれずに、砕かれ焼かれて消えてしまう。
(もう、いやだ。もう、こんな光景は見たくない)
叫んだ内田の声は届いたのか、届かなかったのか。
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登録日 2017.01.17 22:31
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