『ラズーン』第一部 9.シェーランの山賊(コール)(3)(個人サイトでアップ)
レスファートのただならぬ様子に腰を浮かせたアシャは、再び響いた声に耳を澄ませたが、突然戸口を振り返った。片手を剣に伸ばし、1本をイルファへ放り、もう1本を抜き放つ。
「な、なにを…」
ぎょっとする主人に顎をしゃくって隠れていろ、と示した。
「あれは山賊(コール)の合図だ」
「山賊(コール)?!」
主人が叫び、耳をすませた後、慌てて首を竦めた。ようやく、娘の声に似た、布を引き裂くような風音に混じって、とぎれとぎれに波打つ笛の音が聞こえたらしい。
素早く戸口へ動いて待ち構えるイルファが鋭い一瞥を投げてくる。
アシャは頷き間合いをはかる。
3…2…1……。
「っ!!」「ひやああっっ!」
声にならない主人の悲鳴、奇妙な叫び声と一緒に赤ん坊の頭ぐらいはある鉄球が木戸を砕いて飛び込み、すぐに鎖に引き戻されていった。間一髪、身を伏せたアシャの頭の位置をはかったように、再び鉄球が割れた木戸から躍り込む。
「アシャ!」
「大丈夫だ!」
「な、なにを…」
ぎょっとする主人に顎をしゃくって隠れていろ、と示した。
「あれは山賊(コール)の合図だ」
「山賊(コール)?!」
主人が叫び、耳をすませた後、慌てて首を竦めた。ようやく、娘の声に似た、布を引き裂くような風音に混じって、とぎれとぎれに波打つ笛の音が聞こえたらしい。
素早く戸口へ動いて待ち構えるイルファが鋭い一瞥を投げてくる。
アシャは頷き間合いをはかる。
3…2…1……。
「っ!!」「ひやああっっ!」
声にならない主人の悲鳴、奇妙な叫び声と一緒に赤ん坊の頭ぐらいはある鉄球が木戸を砕いて飛び込み、すぐに鎖に引き戻されていった。間一髪、身を伏せたアシャの頭の位置をはかったように、再び鉄球が割れた木戸から躍り込む。
「アシャ!」
「大丈夫だ!」
コメント 0件
登録日 2017.01.30 00:46
0
件