『朱の狩人』6.Deep River (1)アップ
内田が飛び出していった後、診療室から緊張が抜けた。
「ダリュー」
城崎の深い声に膝を抱えて顔を伏せていたダリューはよろよろと立ち上がった。
「どうしたんだ、いったい」
机の上のカルテをまとめながら城崎が呟くように問いかけてくる。
「あんなことを言う奴だとは思ってなかったぞ」
「……僕は…」
ダリューは口を開いた。掠れた不安定な声が部屋に散っていく。
「……仁を傷つける…つもりなんて……」
(嘘だ)
ダリューの胸の中で低い声が反論する。
「ただ……あんなことになっても…仁を信じている……マイヤが可哀想で……」
(そんなことは嘘だ)
「お前はもう仁を信じていないのか?」
城崎の声に弾かれたように顔を振り向けてしまうと、いつの間にかこちらを凝視している静かな目にぶつかった。
「信じて…?」
繰り返すと改めてダリューの心は揺れ動いた。
(僕は仁を……信じていたのか?)
「ダリュー」
城崎の深い声に膝を抱えて顔を伏せていたダリューはよろよろと立ち上がった。
「どうしたんだ、いったい」
机の上のカルテをまとめながら城崎が呟くように問いかけてくる。
「あんなことを言う奴だとは思ってなかったぞ」
「……僕は…」
ダリューは口を開いた。掠れた不安定な声が部屋に散っていく。
「……仁を傷つける…つもりなんて……」
(嘘だ)
ダリューの胸の中で低い声が反論する。
「ただ……あんなことになっても…仁を信じている……マイヤが可哀想で……」
(そんなことは嘘だ)
「お前はもう仁を信じていないのか?」
城崎の声に弾かれたように顔を振り向けてしまうと、いつの間にかこちらを凝視している静かな目にぶつかった。
「信じて…?」
繰り返すと改めてダリューの心は揺れ動いた。
(僕は仁を……信じていたのか?)
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登録日 2017.02.02 20:00
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