【完結】 笑わない、かわいげがない、胸がないの『ないないない令嬢』、国外追放を言い渡される~私を追い出せば国が大変なことになりますよ?~

夏芽空

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【25話】まっすぐな愛の告白

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 メーレム王国の国王からは、いっぱいの感謝と労いの言葉をいただいた。
 特にオフェリアの働きを絶賛していて、『救国の女神様』とまで言ってもらえた。
 
 それから国王の好意で、王宮に一泊させてもらえることになった。
 
 ティグスは庭園。
 オフェリアとアディールには、それぞれ部屋が与えられた。

 与えられた部屋のベッドの縁に腰を下ろしたオフェリアは、天井を見上げる。

「アディール様はなにを言おうとしていたのかしら?」

 君に伝えたいことがある、と言われたがまだ聞けずにいる。
 だいぶじらされていることもあり、気になってしまう。

(私から聞きにいくべきかしら)

 そんなことを考えていたら、扉をノックする音が響いてきた。

「俺だ。入ってもいいか?」

 聞こえてきたのはアディールの声だ。
 
 オフェリアが、どうぞ、と返事をすると扉が開いた。
 アディールが部屋に入ってくる。
 
「隣に座ってもいいか?」
「はい」

 アディールが隣に腰を下ろした。
 
 それはあまりにも近い。
 ほとんど――というか、もう完全に密着するような形になる。

 好きな人がこんなにも近くにいる。
 そんな状況にオフェリアの心臓がどきどき跳ねた。今にも爆発してしまいそうだ。

 ついオフェリアは、下を向いてしまう。

「先ほどの続きを言いにきた」

 その言葉に顔を上げると、アディールがまっすぐに見つめてきた。

「オフェリア。俺は君のことを愛している」

 アディールが口にしたのは、まっすぐな愛の告白。
 
 世界一大好きな好きな人にそう言ってもらえる。
 こんなに嬉しいことはない。
 
 でもそのときオフェリアは、ルブリオにずっと言われてきたあの言葉を思い出してしまった。

「私、笑わない、かわいげがない、胸がないの、ないないない令嬢ですよ。こんな私でいいのですか?」

 つまり、自信がない。
 
 アディールはとんでもない美丈夫でそれでいて優しい、魅力たっぷりの素敵な男性だ。
 そんな完璧な人と自分が釣り合うのか、いざ告白されるとそんなことを考えてしまった。
 
 でもアディールは、

「あぁ。君じゃなきゃダメだ」

 少しも迷うことなくそう言ってくれた。

「君以外の女性なんて考えられない。君のすべてが俺にとっては愛おしいんだ」

 アディールの言葉は正直でまっすぐ、そして情熱がこもっていた。
 
 オフェリアの全身に、温かい気持ちが広がっていく。
 気持ちが溢れてとまらない。
 
 それはまさしく愛。
 アディールのことが好きで好きで大好きで、もうどうしようもない。
 
 だから、なにを言うかはもう決まっていた。
 
「私も大好きです」

 これまでで一番の、ありったけの気持ちをこめて言葉にする。
 
 二人はどちらともなく顔を近づけていき、キスを交わした。
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