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初夜①
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「んっ、っあ……んんぅっ」
レーリオの纏う雰囲気がいつもの柔らかなものから、男の欲を孕んだそれに変わる。
歯止めが効かなくなるという言葉どおりに、息をつく暇もなく口内を貪られて苦しい。が、その余裕のない口付けが嬉しくてたまらなかった。
(レーリオ様のこのような余裕のないところ――はじめて見た気がします)
その特別感に酔いながら口付けを深めていく。彼が今どんな顔をしているのか気になって薄く目を開くと、視線が絡み合った。
(あれ……?)
目が合った時、一瞬だけレーリオの瞳が暗い紫色に見えた気がして目を眇める。その瞬間、部屋の照明が落ち、ベッドサイドにあるライトが灯った。
「え?」
「大丈夫。怖くないよ」
急に部屋の明暗が変わったことに驚いてしまったエミリーを宥めるように、頭を撫でてくれる。微笑みかけてくれる彼の瞳は――いつもと同じピーコックブルーだった。やはり緊張から見間違えたのだと、エミリーはホッと胸を撫で下ろした。
「急に部屋が暗くなって……いよいよだと思うと、少し緊張してしまっただけです。気にしないでくださいませ」
「え? もしかして明るいほうが良かった? 私としてはそちらのほうが嬉しいけど」
「いいえ! 暗いほうでいいです!」
慌ててぶんぶんと首を横に振ると、レーリオが笑う。
「明るいのは駄目です! 恥ずかしすぎて死んでしまいます」
「それは困るな」
レーリオがくすくす笑いながら、エミリーの存在を確かめるように体に触れた。
「あっ!」
「エミリー、愛しているよ」
「わ、わたくしもっ」
こくこくと何度も頷く。
彼の吐く息も、体に触れる指も、全部熱い。触れられたところから徐々に熱が染み込んでいくのが分かり、そっと目を伏せた。
「んぅ……はぅ、っやぁん!」
レーリオは頬から首筋――鎖骨へと手を這わせながら、再度口の中に舌を入れた。尖らせたレーリオの舌が上顎をなぞると、甘い吐息が喉の奥を震わせる。
(や、やだ、さっきから変な声ばかり出ちゃう……)
恥ずかしいが口付けをされているので、手で口を覆うこともできない。エミリーが羞恥に耐えるようにぎゅっと目を瞑ると、彼の手がエミリーの胸を揉んだ。形を確認するかのように優しく揉まれると、肌と肌が触れ合う感触に心臓の鼓動が速くなっていく。
レーリオが自分の胸を揉んでいる。羞恥と興味が混じり合い、そっと目を開いて彼を見ると、寝衣の合わせから手を入れ胸の先端を摘み上げられた。
「きゃっ」
突然の刺激に思わず悲鳴のような声が漏れ出てしまう。すると、レーリオが唇を離して、胸の先端を捏ねながらエミリーの顔を覗き込んだ。
「ああ、エミリー。すごく可愛い。恥ずかしいの? でも声も顔も全部。隠すのはいけないことだよ」
「で、ですが、変な声が出てしまって……恥ずかしくて」
「花嫁になったらそういう姿を旦那様にすべて曝け出さなきゃならない決まりがあるんだよ。隠すのは罪深いことなんだよ。だから恥ずかしくても頑張ろうね。エミリーだって、色々な私を見たいと言ったよね? それは私も同じだよ。だから隠さないで」
(え……?)
エミリーはレーリオの言葉に二、三度瞬きをした。
そんな決まりがあるなんて知らなかった。それなら恥ずかしくても耐えなければ、レーリオに決まりも守れない妻だと、がっかりされてしまう。
「申し訳ございません……わたくし、罪深いことだなんて知らなくて……。頑張りますので許してください」
「エミリーは素直ないい子だね。以前とは違う純粋さがあって新鮮だよ。もっと悪いことを教えたくなっちゃうな」
「ひゃっ、あぁ……っ」
上擦った声で呟くレーリオに緩やかに胸を揉みしだかれて、徐々に息が上がってくる。自然と甘い声が漏れ出てしまうが、我慢をするのは悪いことだ。
「可愛い。声が恥ずかしいなら口付けをしようか」
「は、はい」
頷くと、唾液を纏ったレーリオの舌が口の中に入ってきて、まるで生き物みたいにうごめく。舌のつけ根から先までをゆるくなぞられて、唇の隙間からくぐもった声が漏れた。
「はっ、んっ……ふ、ふぅ、ん」
「エミリーからも舌を絡ませてみようか」
「ふぇっ、は、はいっ」
(えっと、こうかしら?)
レーリオの舌の動きを真似るように、おずおずと彼の舌に自分の舌を絡ませると、とろりと唾液を喉に流し込まれた。その途端、全身が熱くなり、下腹部がずくりと疼く。
「ひうっ、あっ……ぁあっ、何? あつい……熱いの」
「はぁっ、本当にたまらないな。以前は邪魔をされたが、もう絶対に離さない。もう二度と奪わせたりしないから」
「……ふ、っぅ、やだぁ……変なのっ」
レーリオの口付けで頭がうまくまわらない。唇を離していやいやと首を横に振ると、レーリオが「よしよし、大丈夫だよ」と頭を撫で、胸の先端を摘み上げた。そして寝衣の腰紐をするりとほどかれる。
「きゃあっ!」
乳房がまろび出て、慌てて寝衣の合わせを手繰り寄せ、体を隠す。恥ずかしくてたまらないのに、彼は感嘆の息を漏らし胸の谷間に顔をうずめてきた。
エミリーが隠しているのもお構いなしに、すりすりと頬擦りをする。胸にレーリオの熱い息がかかって思わず身を捩ると、彼が肌を吸った。
「んっ」
そのわずかな刺激に反応してしまうと、レーリオが布越しに胸の先端を摘んで、くりくりと弄ってきた。布越しの摩擦が気持ちいい。
「エミリー。隠しちゃいけないよ」
「あ、ごめんなさい……」
「いいよ。少しずつ慣れていこう」
上目遣いで見つめてくる彼に、こくんと頷く。
彼は優しい。花嫁の決まりも守れない自分に呆れることなく、待ってくれる。
エミリーが掴んでいる寝衣から手を離すと、レーリオが嬉しそうに笑う。その目がまるで褒められているようで安堵の息をつくと、太ももを撫であげられた。
「あ……だめ……」
触れてくる彼の手が大きくて熱い。
思わず太ももを撫でる彼の手を押さえてしまうと、レーリオの舌が露わになった乳房の曲線を舐り、先端を舌の先でつついてくる。そしてしゃぶりついた。もう片方の胸は寝衣の上から指で摘まれる。
「ひゃぁ……は、ぁ、ああっ」
尖らせた舌先で胸の先端をくりくりと転がしたかと思うと、たっぷりの唾液を纏わせた舌で舐められて、背中が弓なりにしなった。
体がびくびくと跳ねるのが止められない。目を瞑って見ないようにしているはずなのに、自分が何をされているのか――分かってしまう。
レーリオは胸の先端を口に含み、まるで食べるみたいに舌で転がしたり、吸いついたりしてくる。まるで味わわれているみたいで恥ずかしいのに、気持ちがよくてたまらない。体が勝手に反応して、自然と感じいった声が出てしまう。
(夫婦の交わりって、こんなにも恥ずかしくて気持ちのいいものだったんですね……)
「エミリー、ここも触っていい?」
「え? ま、待って……」
レーリオは、エミリーの返事を聞く前に胸の先端を弄っていた手をすべらせた。太ももの内側を撫で、脚を左右に開かせようとしてくる。恥ずかしくて脚に力を入れて寄せると、咎めるように胸の先端に甘く歯を立てられた。
「ひゃんっ」
びくんと身を竦ませた隙をついて、レーリオが脚の間に体を滑り込ませた。そこに陣取られては脚を閉じたくても閉じられない。
(わ、わたくしったら、つい隠すようなことを……。いけません。妻として全部を見せなければ)
覚悟を決めてレーリオを見つめると、彼が微笑んでくれる。そしてまだ誰にも見せたことのない秘所に触れた。花弁を割り開くように指を動かされると、くちゅっという卑猥な水音が耳に響く。
「いい子だね。とてもよく濡れている。唾液に含ませた魔力に催淫効果を混ぜておいたけど、必要なかったかな」
「さいいん? え? なんですか?」
言われていることが分からなくて、不安げに彼を見ると、「なんでもないよ」といつもの笑顔で笑ってくれる。その笑顔にホッとすると、レーリオの指がまた動き出した。
「あ……っ、ああっ」
とろとろに濡れたそこをくるくると撫でられ、花芽にあふれる蜜を塗りつけるように触れられる。
(やだ、そんなとこ……)
レーリオが触れるたびに、体の奥からじわっと何かが滲み出てきて腰が浮いた。手を伸ばして彼の手を掴み、「待って」とお願いすれば宥めるように口付けをしてくれる。でも彼の手は止まらない。
唇を食んで舌をすり合わせて、敏感な花芽を円を描くように撫でたり、引っ掻いたりしてくる。そこを中心に甘い痺れが広がってきて、エミリーはレーリオの胸を震える手で押した。が、伝わらなかったのか、彼は指の動きを止めてくれない。
「ああ、ふぁっ……ひぅっ」
(これ駄目……。体が変になってしまいそう)
言葉でを訴えたくても、唇が塞がれていてできない。自分の体を内側から支配するあつい熱と疼きに、どうにかなってしまいそうだ。自分の体なのに、まるで操られているかのように思い通りにならない。
エミリーは初めて経験する感覚に――レーリオにしがみつきながら、必死で耐えた。すると、二本の指で花芽をきゅっと摘まれて、腰がびくっと引ける。でもすぐにレーリオの左手に腰を押さえつけられ引き寄せられた。
そしてエミリーの口内をねっとりと舐めまわしてから、唇を離す。
「エミリー。慣らすために指を挿れるよ」
「ふぇっ?」
彼がくれる快感にとろんとしていると、彼の指が花弁の奥に隠された蜜口に触れる。ほぐすように丹念に指でなぞり、ゆっくりと中に入ってきた。
レーリオの纏う雰囲気がいつもの柔らかなものから、男の欲を孕んだそれに変わる。
歯止めが効かなくなるという言葉どおりに、息をつく暇もなく口内を貪られて苦しい。が、その余裕のない口付けが嬉しくてたまらなかった。
(レーリオ様のこのような余裕のないところ――はじめて見た気がします)
その特別感に酔いながら口付けを深めていく。彼が今どんな顔をしているのか気になって薄く目を開くと、視線が絡み合った。
(あれ……?)
目が合った時、一瞬だけレーリオの瞳が暗い紫色に見えた気がして目を眇める。その瞬間、部屋の照明が落ち、ベッドサイドにあるライトが灯った。
「え?」
「大丈夫。怖くないよ」
急に部屋の明暗が変わったことに驚いてしまったエミリーを宥めるように、頭を撫でてくれる。微笑みかけてくれる彼の瞳は――いつもと同じピーコックブルーだった。やはり緊張から見間違えたのだと、エミリーはホッと胸を撫で下ろした。
「急に部屋が暗くなって……いよいよだと思うと、少し緊張してしまっただけです。気にしないでくださいませ」
「え? もしかして明るいほうが良かった? 私としてはそちらのほうが嬉しいけど」
「いいえ! 暗いほうでいいです!」
慌ててぶんぶんと首を横に振ると、レーリオが笑う。
「明るいのは駄目です! 恥ずかしすぎて死んでしまいます」
「それは困るな」
レーリオがくすくす笑いながら、エミリーの存在を確かめるように体に触れた。
「あっ!」
「エミリー、愛しているよ」
「わ、わたくしもっ」
こくこくと何度も頷く。
彼の吐く息も、体に触れる指も、全部熱い。触れられたところから徐々に熱が染み込んでいくのが分かり、そっと目を伏せた。
「んぅ……はぅ、っやぁん!」
レーリオは頬から首筋――鎖骨へと手を這わせながら、再度口の中に舌を入れた。尖らせたレーリオの舌が上顎をなぞると、甘い吐息が喉の奥を震わせる。
(や、やだ、さっきから変な声ばかり出ちゃう……)
恥ずかしいが口付けをされているので、手で口を覆うこともできない。エミリーが羞恥に耐えるようにぎゅっと目を瞑ると、彼の手がエミリーの胸を揉んだ。形を確認するかのように優しく揉まれると、肌と肌が触れ合う感触に心臓の鼓動が速くなっていく。
レーリオが自分の胸を揉んでいる。羞恥と興味が混じり合い、そっと目を開いて彼を見ると、寝衣の合わせから手を入れ胸の先端を摘み上げられた。
「きゃっ」
突然の刺激に思わず悲鳴のような声が漏れ出てしまう。すると、レーリオが唇を離して、胸の先端を捏ねながらエミリーの顔を覗き込んだ。
「ああ、エミリー。すごく可愛い。恥ずかしいの? でも声も顔も全部。隠すのはいけないことだよ」
「で、ですが、変な声が出てしまって……恥ずかしくて」
「花嫁になったらそういう姿を旦那様にすべて曝け出さなきゃならない決まりがあるんだよ。隠すのは罪深いことなんだよ。だから恥ずかしくても頑張ろうね。エミリーだって、色々な私を見たいと言ったよね? それは私も同じだよ。だから隠さないで」
(え……?)
エミリーはレーリオの言葉に二、三度瞬きをした。
そんな決まりがあるなんて知らなかった。それなら恥ずかしくても耐えなければ、レーリオに決まりも守れない妻だと、がっかりされてしまう。
「申し訳ございません……わたくし、罪深いことだなんて知らなくて……。頑張りますので許してください」
「エミリーは素直ないい子だね。以前とは違う純粋さがあって新鮮だよ。もっと悪いことを教えたくなっちゃうな」
「ひゃっ、あぁ……っ」
上擦った声で呟くレーリオに緩やかに胸を揉みしだかれて、徐々に息が上がってくる。自然と甘い声が漏れ出てしまうが、我慢をするのは悪いことだ。
「可愛い。声が恥ずかしいなら口付けをしようか」
「は、はい」
頷くと、唾液を纏ったレーリオの舌が口の中に入ってきて、まるで生き物みたいにうごめく。舌のつけ根から先までをゆるくなぞられて、唇の隙間からくぐもった声が漏れた。
「はっ、んっ……ふ、ふぅ、ん」
「エミリーからも舌を絡ませてみようか」
「ふぇっ、は、はいっ」
(えっと、こうかしら?)
レーリオの舌の動きを真似るように、おずおずと彼の舌に自分の舌を絡ませると、とろりと唾液を喉に流し込まれた。その途端、全身が熱くなり、下腹部がずくりと疼く。
「ひうっ、あっ……ぁあっ、何? あつい……熱いの」
「はぁっ、本当にたまらないな。以前は邪魔をされたが、もう絶対に離さない。もう二度と奪わせたりしないから」
「……ふ、っぅ、やだぁ……変なのっ」
レーリオの口付けで頭がうまくまわらない。唇を離していやいやと首を横に振ると、レーリオが「よしよし、大丈夫だよ」と頭を撫で、胸の先端を摘み上げた。そして寝衣の腰紐をするりとほどかれる。
「きゃあっ!」
乳房がまろび出て、慌てて寝衣の合わせを手繰り寄せ、体を隠す。恥ずかしくてたまらないのに、彼は感嘆の息を漏らし胸の谷間に顔をうずめてきた。
エミリーが隠しているのもお構いなしに、すりすりと頬擦りをする。胸にレーリオの熱い息がかかって思わず身を捩ると、彼が肌を吸った。
「んっ」
そのわずかな刺激に反応してしまうと、レーリオが布越しに胸の先端を摘んで、くりくりと弄ってきた。布越しの摩擦が気持ちいい。
「エミリー。隠しちゃいけないよ」
「あ、ごめんなさい……」
「いいよ。少しずつ慣れていこう」
上目遣いで見つめてくる彼に、こくんと頷く。
彼は優しい。花嫁の決まりも守れない自分に呆れることなく、待ってくれる。
エミリーが掴んでいる寝衣から手を離すと、レーリオが嬉しそうに笑う。その目がまるで褒められているようで安堵の息をつくと、太ももを撫であげられた。
「あ……だめ……」
触れてくる彼の手が大きくて熱い。
思わず太ももを撫でる彼の手を押さえてしまうと、レーリオの舌が露わになった乳房の曲線を舐り、先端を舌の先でつついてくる。そしてしゃぶりついた。もう片方の胸は寝衣の上から指で摘まれる。
「ひゃぁ……は、ぁ、ああっ」
尖らせた舌先で胸の先端をくりくりと転がしたかと思うと、たっぷりの唾液を纏わせた舌で舐められて、背中が弓なりにしなった。
体がびくびくと跳ねるのが止められない。目を瞑って見ないようにしているはずなのに、自分が何をされているのか――分かってしまう。
レーリオは胸の先端を口に含み、まるで食べるみたいに舌で転がしたり、吸いついたりしてくる。まるで味わわれているみたいで恥ずかしいのに、気持ちがよくてたまらない。体が勝手に反応して、自然と感じいった声が出てしまう。
(夫婦の交わりって、こんなにも恥ずかしくて気持ちのいいものだったんですね……)
「エミリー、ここも触っていい?」
「え? ま、待って……」
レーリオは、エミリーの返事を聞く前に胸の先端を弄っていた手をすべらせた。太ももの内側を撫で、脚を左右に開かせようとしてくる。恥ずかしくて脚に力を入れて寄せると、咎めるように胸の先端に甘く歯を立てられた。
「ひゃんっ」
びくんと身を竦ませた隙をついて、レーリオが脚の間に体を滑り込ませた。そこに陣取られては脚を閉じたくても閉じられない。
(わ、わたくしったら、つい隠すようなことを……。いけません。妻として全部を見せなければ)
覚悟を決めてレーリオを見つめると、彼が微笑んでくれる。そしてまだ誰にも見せたことのない秘所に触れた。花弁を割り開くように指を動かされると、くちゅっという卑猥な水音が耳に響く。
「いい子だね。とてもよく濡れている。唾液に含ませた魔力に催淫効果を混ぜておいたけど、必要なかったかな」
「さいいん? え? なんですか?」
言われていることが分からなくて、不安げに彼を見ると、「なんでもないよ」といつもの笑顔で笑ってくれる。その笑顔にホッとすると、レーリオの指がまた動き出した。
「あ……っ、ああっ」
とろとろに濡れたそこをくるくると撫でられ、花芽にあふれる蜜を塗りつけるように触れられる。
(やだ、そんなとこ……)
レーリオが触れるたびに、体の奥からじわっと何かが滲み出てきて腰が浮いた。手を伸ばして彼の手を掴み、「待って」とお願いすれば宥めるように口付けをしてくれる。でも彼の手は止まらない。
唇を食んで舌をすり合わせて、敏感な花芽を円を描くように撫でたり、引っ掻いたりしてくる。そこを中心に甘い痺れが広がってきて、エミリーはレーリオの胸を震える手で押した。が、伝わらなかったのか、彼は指の動きを止めてくれない。
「ああ、ふぁっ……ひぅっ」
(これ駄目……。体が変になってしまいそう)
言葉でを訴えたくても、唇が塞がれていてできない。自分の体を内側から支配するあつい熱と疼きに、どうにかなってしまいそうだ。自分の体なのに、まるで操られているかのように思い通りにならない。
エミリーは初めて経験する感覚に――レーリオにしがみつきながら、必死で耐えた。すると、二本の指で花芽をきゅっと摘まれて、腰がびくっと引ける。でもすぐにレーリオの左手に腰を押さえつけられ引き寄せられた。
そしてエミリーの口内をねっとりと舐めまわしてから、唇を離す。
「エミリー。慣らすために指を挿れるよ」
「ふぇっ?」
彼がくれる快感にとろんとしていると、彼の指が花弁の奥に隠された蜜口に触れる。ほぐすように丹念に指でなぞり、ゆっくりと中に入ってきた。
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