お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜

Adria

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初めての夜②

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「あの……私……別に未練があるわけじゃ……。あんな男、もう好きじゃないです……」
「なら、いいのですが……。ではなぜ恋をしたくないと考えていたのですか?」
「だって……不毛だから。時間の無駄だもの」

(どうして今、そんなこと聞くの?)

 最中にそんなことを聞いてくる康弘が嫌で彼の胸に手をついて押す。目一杯力を込めているはずなのに、手が震えているせいかうまく力が入らない。

 彼は瑞希が動けないのをいいことに、またキスしようとしてきた。顔を背けるが、いとも容易く奪われてしまう。

「あ、待っ……」

 逃げることを許さないとばかりに強引に舌が入ってくる。
 貪るような激しいキスなのに、どこか甘さがあって抵抗ができない。押しのけられるほど力がないのだ。


「では約束します。一年後、その考えは百八十度変わっていると――」
「やすひろさっ……ん、んんぅ」

(一年後……に考えが変わってる?)

 唇が離れたかと思うと答える間もなく、またキスされる。康弘とのキスに溺れそうになった時、彼が緩慢な動きで瑞希の着ているものを脱がしていった。

「んぅ……ふぁ、あっ」

 気がついた時にはショーツしか残っていなくて、慌てて胸を隠そうとするが、その手を頭上で束ねられてしまう。瑞希が足をばたつかせると、またキスされた。唇を食まれ、口内に入ってきた彼の舌が瑞希の上顎を舐る。

 すっかり覚めたと思っていたアルコールがまだ残っていたのかと思うくらい――彼とのキスに酔狂していく。まるで麻薬みたいだ。

 唾液を纏わせた舌をすり合わせ、絡めて吸う。くちゅくちゅという淫らな水音が耳に響いて、少しずつ思考を奪っていった。頭の中も体も、唇も、押さえられている手も……全部が熱を持ったように熱い。

「やす、ひろ……さん」

 ゆっくりと唇が離れると、次は首に彼の唇が触れた。そこから鎖骨へと滑るように彼の舌が這うと、また甘い痛みが走ってぶるりと肌が粟立つ。

「やっ……痕、つけちゃ……だめ」
「なぜ? 瑞希が俺のものだというしるしをつけて何が悪いんですか? 先ほども言ったとおり、この一年は貴方の考えを変えるためのものです。一年後、貴方は俺に溺れているはずですから」
「で、でも、もしかしたら康弘さんのほうが……私のこと嫌になっているかも……」

 見つめてくる彼の眼差しが熱い。瑞希を求める強い視線から逃れたくて目を伏せると、彼が挑発的に笑う。
 彼は瑞希の顎を持ち上げて、無理矢理目を合わせてきた。

「そのようなことあり得ません。俺は決めたことは必ず実行します。絶対に貴方を手に入れてみせます」
「……っ」

 強い意志に身震いする。確かに精一杯愛すると言われたが、そこまでだとは思わなかった。

(どうして……そこまで私が欲しいの? もうお見合いしなくてすむように結婚すると決めた相手だから? それとも実家との繋がりを強固にしたいから?)

 交わす挨拶や話が楽しくて気に入ったというわりには彼の執着が強すぎる気がして、瑞希は何も言えなくなった。彼をジッと見ていると、見惚れるほどに優しく微笑んだ彼の唇がまた瑞希の肌に触れる。

「ひゃあっ!」
「覚悟しておいてください。俺は執拗で諦めが悪いので」

 康弘はそう言いながらぷっくりと立ち上がった胸の先端に舌を這わせ、もう片方を指できゅっと摘んできた。左右同時に強い刺激を与えられて背中がわななく。恥ずかしさから目を逸らすと、康弘が胸から唇を離して真っ赤になった顔を覗き込んできた。


「可愛い。胸、弱いんですね」
「し、知らなっ……ああっ」

 康弘の熱い指が胸の曲線をつーっとなぞり、ツンと胸の先端をつつく。体がビクンと跳ねると、また可愛いと笑われて胸の先端をくりくりと転がされる。
 翻弄されている顔を見られたくなくて瑞希は彼の目から逃れるように顔ごと背けた。

「瑞希、こっちを向いて」

 耳に息を吹きかけられて、ぶわっと体温が上がる。目をぎゅっと瞑ると、彼の指先がまた胸に触れた。乳暈を焦らすように円くなぞり、戯れに先端を指先でくいっと押し上げ弾く。

「あんっ……やっ、それやだぁ」

 瑞希の反応を楽しみながら、摘んだり転がしたりと、絶妙な力加減で捏ね回してくる。絶え間なく与えられる刺激から逃れたくて身を捩ると、咎めるように胸の先端に甘く歯を立てられた。
 痛みに身を竦めると、次はいたわるように舐めてくる。舌と指で緩急をつけて両方の胸の先端を責め立てられて、瑞希は背中を反らして体を震わせた。

 彼が胸を愛撫するたびに脚の間からとろとろとしたものがあふれてきて、ショーツを濡らす。そこも同じように触ってほしくて、疼いてきていた。

(どうしよう……私……すごく濡れてる)

 とても恥ずかしいことになっている体を誤魔化すように両脚をすり合わせる。すると、彼が瑞希の心を見透かしたようにクスッと笑って、太ももを撫でてきた。

 いつのまにか頭上で拘束されていた手は外されていて、康弘に強くしがみついていた。

「脚を擦り合わせて、どうしたんですか?」
「……っ、わ、分からなっ」
「分からないことはないでしょう。ちゃんとおねだりしてください。瑞希の望むことは何だってしてあげますよ」

 嗜虐的に笑って乳暈と太ももを撫でる彼に、顔がカァッと熱くなる。瑞希が泣きそうな顔で彼を見ても「ん?」と微笑むだけだ。


「い、意地悪……全部分かっているくせに……」
「残念ながらエスパーではないので瑞希さんの心の内までは分かりません。ほら、ちゃんと教えて」

(~~~っ!)

 呼び捨てで呼んだり、さん付けで呼んだり、わけが分からなくなる。呼び方ごときで振り回されているのが嫌で、瑞希は潤んだ瞳で彼を睨みつけた。が、すぐに弱気になって顔を横に向ける。

「よ、呼び方を統一して……ほしいです。あ、あと……」
「では、これからは瑞希と呼びます。それから?」
「えっと……あ、あとは……胸だけじゃ嫌です。し、下も触って……ください」

 恥ずかしくなって言葉がだんだんと尻すぼみになっていく。羞恥に耐えられなくて、彼の胸に額を押しつけて顔を隠すと、頭上でフッと笑った声が聞こえた。

「仰せのままに」
「はうっ」

 そう言った彼がショーツを脱がし、秘裂を撫で上げてきた。濡れた花弁を割り開いて、ぬるぬると潤いの元をなぞる。ぐちゅっといやらしい音がしたと思ったら、彼の指が中に入ってきた。

「ひぁあっ」

 背中が弓なりにしなり、腰が浮く。康弘は瑞希の腰を押さえつけ、指を奥深く沈めていった。

「ふ、っ……あ、ああっ」
「きついな……。痛くありませんか?」
「ひう……だ、だいじょう、ぶっ」

 奥のほうを小刻みに擦りながら尋ねられて、震えながら声を絞り出す。彼は「それは良かった」とニコリと微笑んで、奥まで入っていた指を緩徐に引き抜いていった。そうして浅いところを掻き回す。

「あっ……あ、だめ、それやだ……奥っ」
「奥が好きなんですね」
「わざわざ、確認しないでっ……あぁんっ!」

 康弘の指が敏感な花芽に触れる。そして、一気に奥まで穿った。瞬間、体中に電気が駆け巡って悲鳴を上げる。手を伸ばして彼の手を掴むが、彼はお構いなしに内壁を擦り上げ、花芽を捏ね回した。

「やっ、ああっ……待っ、急に、激しっ……あ、あぅ」
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