224 / 425
第10章
9
しおりを挟む
一体、どうするつもりなのだろう?
宗太郎は、自分のことではないけれど、頭をひねる。
あの幼い頃に出会ったリョウくんだ、と今わかった。
唯一の記憶である、リョウくんとの思い出から、何か過去の秘密を、
探れるのではないか…と、宗太郎は考える。
「ね、神林君のお父さん、お母さんは、どこにいるの?」
さすがに…未成年の息子を、いつまでも無視するわけには
いかないだろう…と考える。
神林君は、チラリと清子の顔を一瞥すると、
「さぁね」
素っ気なく、そう返す。
「さぁねって…自分の親だよ!」
あり得ない…と清子が食い気味になる。
だが彼は、冷ややかに笑うと
「ボクの両親は、キミの家のように…
子供に関心があるわけではないんだ。
金だけ渡せば、それでいい…くらいに、考えているんじゃあないの?」
結局は、厄介者なんだよ、と至極クールな顔をしてみせる。
(リョウくんって…こんな子供だったかなぁ?)
記憶の中の友のことを、宗太郎は思い出そうとする。
少なくとも、こんな風に、冷めた子供ではなかったはず…
そう、宗太郎は思い返していた。
宗太郎と清子の困った顔に行き着くと…
神林君は、「あれあれ~」と笑いながら、おどけた顔をする。
「どうした?どうした?
ボクのこと…可哀想なんて、思っているんじゃあないよね?」
キュッと眉をしかめている清子を見ると、ポンポンと軽く頭に触れる。
「だって、ボクは…
二人にとっては、世間体の悪い子供なんだから…
しかたがないだろ?」
そう言うと…宗太郎の方を向き、
「キミだって、同じはずだ」
そう言い切った。
宗太郎は、自分のことではないけれど、頭をひねる。
あの幼い頃に出会ったリョウくんだ、と今わかった。
唯一の記憶である、リョウくんとの思い出から、何か過去の秘密を、
探れるのではないか…と、宗太郎は考える。
「ね、神林君のお父さん、お母さんは、どこにいるの?」
さすがに…未成年の息子を、いつまでも無視するわけには
いかないだろう…と考える。
神林君は、チラリと清子の顔を一瞥すると、
「さぁね」
素っ気なく、そう返す。
「さぁねって…自分の親だよ!」
あり得ない…と清子が食い気味になる。
だが彼は、冷ややかに笑うと
「ボクの両親は、キミの家のように…
子供に関心があるわけではないんだ。
金だけ渡せば、それでいい…くらいに、考えているんじゃあないの?」
結局は、厄介者なんだよ、と至極クールな顔をしてみせる。
(リョウくんって…こんな子供だったかなぁ?)
記憶の中の友のことを、宗太郎は思い出そうとする。
少なくとも、こんな風に、冷めた子供ではなかったはず…
そう、宗太郎は思い返していた。
宗太郎と清子の困った顔に行き着くと…
神林君は、「あれあれ~」と笑いながら、おどけた顔をする。
「どうした?どうした?
ボクのこと…可哀想なんて、思っているんじゃあないよね?」
キュッと眉をしかめている清子を見ると、ポンポンと軽く頭に触れる。
「だって、ボクは…
二人にとっては、世間体の悪い子供なんだから…
しかたがないだろ?」
そう言うと…宗太郎の方を向き、
「キミだって、同じはずだ」
そう言い切った。
0
あなたにおすすめの小説
【完結・BL】春樹の隣は、この先もずっと俺が良い【幼馴染】
彩華
BL
俺の名前は綾瀬葵。
高校デビューをすることもなく入学したと思えば、あっという間に高校最後の年になった。周囲にはカップル成立していく中、俺は変わらず彼女はいない。いわく、DTのまま。それにも理由がある。俺は、幼馴染の春樹が好きだから。だが同性相手に「好きだ」なんて言えるはずもなく、かといって気持ちを諦めることも出来ずにダラダラと片思いを続けること早数年なわけで……。
(これが最後のチャンスかもしれない)
流石に高校最後の年。進路によっては、もう春樹と一緒にいられる時間が少ないと思うと焦りが出る。だが、かといって長年幼馴染という一番近い距離でいた関係を壊したいかと問われれば、それは……と踏み込めない俺もいるわけで。
(できれば、春樹に彼女が出来ませんように)
そんなことを、ずっと思ってしまう俺だが……────。
*********
久しぶりに始めてみました
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
山王学園シリーズ〜カサブランカの君へ〜
七海セレナ
BL
16歳、高校1年生になったばかりの藤城雅臣は、訳あって東京から名古屋へ引越してきた。
特に慌てることも無く、堂々と入学式に遅刻するどころか、式に行く意味を見出せない雅臣は聞こえてくる喧騒につい足を止めてしまった。
この出会いが、自分の運命を変えるとも知らずに__
学園で出会った同級生の2人組、柊夕太と蓮池楓が、雅臣の意思とは関係なく、否応なしに様々な日常へ巻き込んでいく。
新しく通う山王学園高等部での日々が、そこで出会う人々が、自分の運命を大きく変える事となる。
生きることにままならない子供達は、出会う人々の価値観に触れ、知ることで、傷つきながらも自分の心を整理する。
「言葉にしないと伝わらないだろ……!!」
言いたいことが言えるように。
自分の言葉で伝えられるように。
自分の考えを理解し、理解されるまでの成長物語。
神様がくれた時間―余命半年のボクと記憶喪失のキミの話―
コハラ
ライト文芸
余命半年の夫と記憶喪失の妻のラブストーリー!
愛妻の推しと同じ病にかかった夫は余命半年を告げられる。妻を悲しませたくなく病気を打ち明けられなかったが、病気のことが妻にバレ、妻は家を飛び出す。そして妻は駅の階段から転落し、病院で目覚めると、夫のことを全て忘れていた。妻に悲しい思いをさせたくない夫は妻との離婚を決意し、妻が入院している間に、自分の痕跡を消し出て行くのだった。一ヶ月後、千葉県の海辺の町で生活を始めた夫は妻と遭遇する。なぜか妻はカフェ店員になっていた。はたして二人の運命は?
――――――――
※第8回ほっこりじんわり大賞奨励賞ありがとうございました!
【完結】俺はずっと、おまえのお嫁さんになりたかったんだ。
ペガサスサクラ
BL
※あらすじ、後半の内容にやや二章のネタバレを含みます。
幼なじみの悠也に、恋心を抱くことに罪悪感を持ち続ける楓。
逃げるように東京の大学に行き、田舎故郷に二度と帰るつもりもなかったが、大学三年の夏休みに母親からの電話をきっかけに帰省することになる。
見慣れた駅のホームには、悠也が待っていた。あの頃と変わらない無邪気な笑顔のままー。
何年もずっと連絡をとらずにいた自分を笑って許す悠也に、楓は戸惑いながらも、そばにいたい、という気持ちを抑えられず一緒に過ごすようになる。もう少し今だけ、この夏が終わったら今度こそ悠也のもとを去るのだと言い聞かせながら。
しかしある夜、悠也が、「ずっと親友だ」と自分に無邪気に伝えてくることに耐えきれなくなった楓は…。
お互いを大切に思いながらも、「すき」の色が違うこととうまく向き合えない、不器用な少年二人の物語。
主人公楓目線の、片思いBL。
プラトニックラブ。
いいね、感想大変励みになっています!読んでくださって本当にありがとうございます。
2024.11.27 無事本編完結しました。感謝。
最終章投稿後、第四章 3.5話を追記しています。
(この回は箸休めのようなものなので、読まなくても次の章に差し支えはないです。)
番外編は、2人の高校時代のお話。
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
恋の闇路の向こう側
七賀ごふん
BL
学校一の優等生として過ごす川音深白には、大切な幼馴染がいる。
家庭の事情で離れ離れになった幼馴染、貴島月仁が転校してくることを知った深白は、今こそ昔守られていた恩を返そうと意気込むが…。
────────
クールで過保護な攻め×完璧でいたいけど本当は甘えたい受け
【完結】年収三百万円台のアラサー社畜と総資産三億円以上の仮想通貨「億り人」JKが湾岸タワーマンションで同棲したら
瀬々良木 清
ライト文芸
主人公・宮本剛は、都内で働くごく普通の営業系サラリーマン。いわゆる社畜。
タワーマンションの聖地・豊洲にあるオフィスへ通勤しながらも、自分の給料では絶対に買えない高級マンションたちを見上げながら、夢のない毎日を送っていた。
しかしある日、会社の近所で苦しそうにうずくまる女子高生・常磐理瀬と出会う。理瀬は女子高生ながら仮想通貨への投資で『億り人』となった天才少女だった。
剛の何百倍もの資産を持ち、しかし心はまだ未完成な女子高生である理瀬と、日に日に心が枯れてゆくと感じるアラサー社畜剛が織りなす、ちぐはぐなラブコメディ。
ヤクザに医官はおりません
ユーリ(佐伯瑠璃)
ライト文芸
彼は私の知らない組織の人間でした
会社の飲み会の隣の席のグループが怪しい。
シャバだの、残弾なしだの、会話が物騒すぎる。刈り上げ、角刈り、丸刈り、眉毛シャキーン。
無駄にムキムキした体に、堅い言葉遣い。
反社会組織の集まりか!
ヤ◯ザに見初められたら逃げられない?
勘違いから始まる異文化交流のお話です。
※もちろんフィクションです。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる