となりのソータロー

daisysacky

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第15章

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「おい、ちょっと待て!
 そいつを、こっちに貸せ!」
 さっきとは、明らかに違う態度だ。
オジサンは、宗太郎と神林君を押しのける。
「何だよぉ~笑っていたくせに!」
神林君が、オジサンを押しとどめている間に、宗太郎は四角い部分に、
手を触れる。
「何か…スィッチみたいだ」
「えっ?」
「いや…ボックスか?」
すき間に、爪を差し込もうとする。
「それなら、これを使え!」
すぐにオジサンが、ポケットからナイフを取り出す。
「やっぱり…ボクたちを、刺すつもりだったんだ」
引ったくるようにして、神林君はナイフを奪う。
無言で、宗太郎が彼に場所を譲る。
黙って人形の前に立つと、切れ目の部分をこじ開けるようにして、
ナイフを押し込む。

「これって、傷ついたりはしないの?」
 おそるおそる清子が、男子二人に声をかける。
もしかしたら、この人形自体に、価値があるのかもしれない、と思った
からだ。
「さぁ?」
上の空で答えると、神林君はグィッとナイフの柄を突き立てる。
「あ~っ」
まるで自分の背中に、ナイフを突き立てられたように、清子は顔を
手で押さえる。
「おっ、あいたぞ」
 カチリと音を立てて、フタがパカッと外れる。
「おい、何が入ってる?」
オジサンが身を乗り出して、宗太郎を押しのける。
「さぁ、なんだろう?」
その四角い穴は、思ったよりも深いようだ。
「何か…入ってる」
 宗太郎の隣で、のぞき込んでいる清子が、ポツンとつぶやく。
「なんだ?」
ほら、とオジサンが手を突き出す。
「ちょっと!」
神林君はその手を払いのけると、そっと指先をその穴に突っ込んだ。
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