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15 舞踏会へ
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私はガチガチに緊張して、馬車に乗っていた。
今、私はヨハネと一緒に、王宮へ向かっている。
沼地の浄化から三日後のこと。
今日は殿下からお茶会に誘われたのだ。
馬車の向かいに座るヨハネは、むすっとしている。
ヨハネは実はまた面倒事を押しつけられるのではないかと警戒しているみたい。
「ヨハネ、そんなむすっとしなくても……。せっかくのお茶会なんだから」
「あいつがただ茶飲み話が目的で人を呼ぶわけがない。また何かを押しつけてくるに決まってる」
「あいつだなんて王太子殿下なんだよ? いくら二人が子どもの頃からの仲だからって……」
「関係ない。あいつはお前が頼みごとを断れないことに気付いてる。でも何を言われても断れよ」
「……それは、無理よ」
「そうだな。だったら、黙ってろ。俺が断る。お前は頷いていればいい」
「そういうわけには……」
「いいから言う通りにしてくれ。前回はたまたまうまくいっただけだ。今度こそ危ない目に遭うかもしれない」
心配してくれるのは嬉しいけど、少し、だいぶ、過保護のような。
不満げなヨハネと私を乗せた馬車が王宮の車止めに到着する。
先に降りたヨハネが手を差し出してくれる。
「ありがとう」
その手を取り、馬車から降りた。
迎えに出た廷臣が私たちに向かって深々と頭を下げると、「聖女様、伯爵様、どうぞ、こちらでございます」と案内してくれる。
赤い絨毯の敷かれた回廊を進み、応接間へ案内された。
「殿下はすぐに参りますので、しばらくお待ち下さい」
「は、はい」
メイドが紅茶を淹れて、去って行く。
緊張しながら待っていると、「待たせたね」と柔らかな笑顔で、殿下が入ってきた。
「ほ、本日はお招き頂き、誠にありがとうございます……!」
私が立ち上がって頭を下げる一方、ヨハネはじっと殿下を見つめたまま、軽く頭を下げただけ。
「ヨハネ……殿下を前にしてそんな……!」
「ハハ。別に構わないよ。馴れてるから。二人とも、楽にして。まずはユリアさん、今度の浄化のことですが、本当にありがとう。あなたのお陰で、新しい水源を確保することができました」
「聖女として当然のことをしただけです」
「あなたのような方が、『本当の聖女』と呼ぶに相応しいんでしょうね」
手放しの賛辞に、私はどう反応していいか分からず、「いえ、そんな……」ともごもごとしてしまう。
「次は何をさせるつもりなんだ?」
そこに差し込まれる、ドスのきいたヨハネの声。
「ヨハネっ」
「ユリアさん、問題ありません。実際、あなたにお願いをするために今日は来て頂いたわけですから」
「やっぱりか。今度はどんな危険な目に遭わせるつもりだ?」
「危険だなんて人聞きが悪い。ユリアさんにはパーティーに出席してもらいたい。あなたが十五年の年月を経てこの地へ再び戻り、その力でこの土地を浄化してくれる……神はこの世界を見捨てていないと、貴族たちに見せたい」
「分かりましたっ」
「! おい」
ヨハネが目を見開いて私を止めようとする。
「パーティーに出席するくらいで危険なことなんて起きないわよ」
「駄目だ」
ヨハネは怖い声でうなる。
(何をそんなに心配してるの?)
心配性なのか、過保護なのか。
「ヨハネ、ユリアさんは出ると言ってるんだから、君がとやかく言うようなことじゃないだろ?」
「ユリア、パーティーに出ることがどういうことか分かってるのか?」
ヨハネは、殿下の言葉を無視して私をじっと見つめる。
その目力に思わずたじろぐ。
「殿下が言った通り、みんなを励ますってことでしょ。私の力があれば穢れに抗えるんだって。どうしてそんな深刻そうな顔をするの? 魔物を相手にするよりもぜんぜん安全でしょ?」
ヨハネが呆れたように溜息をつく。
「そんなわけ、あるか。魔物どもを相手にしていたほうがよっぽど楽だ。いいか。この国は今、カトレアとその一派がやりたい放題好き放題してる。お前の存在はそういう連中の行動に歯止めをかける」
「……いいことに聞こえるけど」
「邪魔された連中にとって目の上のたんこぶになる。あいつらが指を咥えて黙って見ていると思うか? お前を排除しようと動くはずだ」
ようやく私は、彼の懸念が理解できた。
対価を求めて人々の傷を治す聖女カトレアと、その背後にいるマルケス侯爵。
それでも。
「私の考えは変わらない」
「ユリア。俺の話を本当に理解して――」
「理解してる。でもね、そんな下らない連中の下らない欲求のために引き下がりたくない。私の力があれば、国を救えるんだよ。私は聖女。カトレアに怯えて、力を使わないなんて、結局、私利私欲に力を使うカトレアと何が違うの? たとえ危険があったとしても、やるべきことをしたい。だから、あなたの言うことはきけない。ごめんなさい」
ヨハネは大きく舌打ちをすると、殿下を睨む。
「当日は俺の私兵を会場の警備として入れさせるよう手を回せ」
「ヨハネ。僕が何の警戒もしないはずがないだろ。会場には近衛騎士をしっかり配置し、カトレアが何もできないように……」
「カトレアに手も足もでない近衛騎士どもにこいつを守れると、本当に思っているのか? カトレアは俺が守る」
「……分かった。手配しよう」
※
「あ、あの、ヨハネ……」
王宮からの帰りの馬車で私は恐る恐る、ヨハネに声をかける。
ヨハネは腕を組み、不満オーラを全身から溢れさせていた。
「何も言うな」
前回の魔物退治と言い、今回のパーティーの件と言い、私が突っ走っているせいで迷惑をかけてしまっていることは素直に申し訳ないと思う。
「お前はお前のしたいようにしろ。お前を守るのが俺の務めだ」
「あ、ありがとう……。パーティーでは迷惑をかけないように、あなたの指示に従うから」
教会のみんなのこともそうだけど、ヨハネには感謝しかない。
なのに、私は少しもそれを返せない。
国を救うとかそういう大きなことでなくて、ヨハネ個人に対して何かできたらいいんだけど。
「私にも……ヨハネのためにできることがあったら何でも言ってね。どこまでできるか分からないけど、あなたのために何かしたいから」
「そばにいてくれるだけでいい。他は何も望まない」
「それだけで、いいの……?」
「約束してくれるか? もう、俺の前からいなくならない。何があっても自分を犠牲にして誰かを救うような無茶はしない、と」
ヨハネはどこか泣きそうな顔をしているように見えてしまう。
私が裂け目に飲み込まれたことを思い出しているのかもしれない。
「いなくならないよ。安心して」
私はヨハネの左手に、右手を重ねて言った。
「信じる」
ヨハネは小さく頷いた。
今、私はヨハネと一緒に、王宮へ向かっている。
沼地の浄化から三日後のこと。
今日は殿下からお茶会に誘われたのだ。
馬車の向かいに座るヨハネは、むすっとしている。
ヨハネは実はまた面倒事を押しつけられるのではないかと警戒しているみたい。
「ヨハネ、そんなむすっとしなくても……。せっかくのお茶会なんだから」
「あいつがただ茶飲み話が目的で人を呼ぶわけがない。また何かを押しつけてくるに決まってる」
「あいつだなんて王太子殿下なんだよ? いくら二人が子どもの頃からの仲だからって……」
「関係ない。あいつはお前が頼みごとを断れないことに気付いてる。でも何を言われても断れよ」
「……それは、無理よ」
「そうだな。だったら、黙ってろ。俺が断る。お前は頷いていればいい」
「そういうわけには……」
「いいから言う通りにしてくれ。前回はたまたまうまくいっただけだ。今度こそ危ない目に遭うかもしれない」
心配してくれるのは嬉しいけど、少し、だいぶ、過保護のような。
不満げなヨハネと私を乗せた馬車が王宮の車止めに到着する。
先に降りたヨハネが手を差し出してくれる。
「ありがとう」
その手を取り、馬車から降りた。
迎えに出た廷臣が私たちに向かって深々と頭を下げると、「聖女様、伯爵様、どうぞ、こちらでございます」と案内してくれる。
赤い絨毯の敷かれた回廊を進み、応接間へ案内された。
「殿下はすぐに参りますので、しばらくお待ち下さい」
「は、はい」
メイドが紅茶を淹れて、去って行く。
緊張しながら待っていると、「待たせたね」と柔らかな笑顔で、殿下が入ってきた。
「ほ、本日はお招き頂き、誠にありがとうございます……!」
私が立ち上がって頭を下げる一方、ヨハネはじっと殿下を見つめたまま、軽く頭を下げただけ。
「ヨハネ……殿下を前にしてそんな……!」
「ハハ。別に構わないよ。馴れてるから。二人とも、楽にして。まずはユリアさん、今度の浄化のことですが、本当にありがとう。あなたのお陰で、新しい水源を確保することができました」
「聖女として当然のことをしただけです」
「あなたのような方が、『本当の聖女』と呼ぶに相応しいんでしょうね」
手放しの賛辞に、私はどう反応していいか分からず、「いえ、そんな……」ともごもごとしてしまう。
「次は何をさせるつもりなんだ?」
そこに差し込まれる、ドスのきいたヨハネの声。
「ヨハネっ」
「ユリアさん、問題ありません。実際、あなたにお願いをするために今日は来て頂いたわけですから」
「やっぱりか。今度はどんな危険な目に遭わせるつもりだ?」
「危険だなんて人聞きが悪い。ユリアさんにはパーティーに出席してもらいたい。あなたが十五年の年月を経てこの地へ再び戻り、その力でこの土地を浄化してくれる……神はこの世界を見捨てていないと、貴族たちに見せたい」
「分かりましたっ」
「! おい」
ヨハネが目を見開いて私を止めようとする。
「パーティーに出席するくらいで危険なことなんて起きないわよ」
「駄目だ」
ヨハネは怖い声でうなる。
(何をそんなに心配してるの?)
心配性なのか、過保護なのか。
「ヨハネ、ユリアさんは出ると言ってるんだから、君がとやかく言うようなことじゃないだろ?」
「ユリア、パーティーに出ることがどういうことか分かってるのか?」
ヨハネは、殿下の言葉を無視して私をじっと見つめる。
その目力に思わずたじろぐ。
「殿下が言った通り、みんなを励ますってことでしょ。私の力があれば穢れに抗えるんだって。どうしてそんな深刻そうな顔をするの? 魔物を相手にするよりもぜんぜん安全でしょ?」
ヨハネが呆れたように溜息をつく。
「そんなわけ、あるか。魔物どもを相手にしていたほうがよっぽど楽だ。いいか。この国は今、カトレアとその一派がやりたい放題好き放題してる。お前の存在はそういう連中の行動に歯止めをかける」
「……いいことに聞こえるけど」
「邪魔された連中にとって目の上のたんこぶになる。あいつらが指を咥えて黙って見ていると思うか? お前を排除しようと動くはずだ」
ようやく私は、彼の懸念が理解できた。
対価を求めて人々の傷を治す聖女カトレアと、その背後にいるマルケス侯爵。
それでも。
「私の考えは変わらない」
「ユリア。俺の話を本当に理解して――」
「理解してる。でもね、そんな下らない連中の下らない欲求のために引き下がりたくない。私の力があれば、国を救えるんだよ。私は聖女。カトレアに怯えて、力を使わないなんて、結局、私利私欲に力を使うカトレアと何が違うの? たとえ危険があったとしても、やるべきことをしたい。だから、あなたの言うことはきけない。ごめんなさい」
ヨハネは大きく舌打ちをすると、殿下を睨む。
「当日は俺の私兵を会場の警備として入れさせるよう手を回せ」
「ヨハネ。僕が何の警戒もしないはずがないだろ。会場には近衛騎士をしっかり配置し、カトレアが何もできないように……」
「カトレアに手も足もでない近衛騎士どもにこいつを守れると、本当に思っているのか? カトレアは俺が守る」
「……分かった。手配しよう」
※
「あ、あの、ヨハネ……」
王宮からの帰りの馬車で私は恐る恐る、ヨハネに声をかける。
ヨハネは腕を組み、不満オーラを全身から溢れさせていた。
「何も言うな」
前回の魔物退治と言い、今回のパーティーの件と言い、私が突っ走っているせいで迷惑をかけてしまっていることは素直に申し訳ないと思う。
「お前はお前のしたいようにしろ。お前を守るのが俺の務めだ」
「あ、ありがとう……。パーティーでは迷惑をかけないように、あなたの指示に従うから」
教会のみんなのこともそうだけど、ヨハネには感謝しかない。
なのに、私は少しもそれを返せない。
国を救うとかそういう大きなことでなくて、ヨハネ個人に対して何かできたらいいんだけど。
「私にも……ヨハネのためにできることがあったら何でも言ってね。どこまでできるか分からないけど、あなたのために何かしたいから」
「そばにいてくれるだけでいい。他は何も望まない」
「それだけで、いいの……?」
「約束してくれるか? もう、俺の前からいなくならない。何があっても自分を犠牲にして誰かを救うような無茶はしない、と」
ヨハネはどこか泣きそうな顔をしているように見えてしまう。
私が裂け目に飲み込まれたことを思い出しているのかもしれない。
「いなくならないよ。安心して」
私はヨハネの左手に、右手を重ねて言った。
「信じる」
ヨハネは小さく頷いた。
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