ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第1章 カイト、五歳までの軌跡

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おばあちゃん達の優しくも甘い視線にちょっと躊躇いながらもお茶会スタート。

ボクのポジションは、おばあちゃんの左横。なぜって、それはおばあちゃんがボクを何かと構うため?みたい。

何故かボクが初めに食べる事になってる。
それは、提供側が、ってお知らせする意味があるみたい。

なるほど!

ボクがナイフとフォークでチンピンを口に運ぶと、ナプキンを片手におばあちゃんがスタンバイ。

でも大丈夫、ボクはこぼさないから。

おばあちゃんをチラ見するとボクの口元に視線。ボクがこぼしてしまうのを待ってる?

こぼさないよ。

おばあちゅん、ボク食べたよ、おばあちゃんが早く食べないと、みんなが食べられないよ。

でも、おばあちゃんの視線はボクの口元に釘付け。なぜかなー?食べにくいって思ったら。

「あら、上手に食べるわね」

そうだよ、ボク、もう5歳だもん。

「はい、上手に食べられます、ボク5歳になりました。こぼさずに食べられます。おばあ様は食べないんですか?」

「そう、5歳よね。もう5歳よ、5年も会えなかったから赤ちゃんの頃のカイトちゃんも可愛かったんでしょうね。ハイハイやお座り、初めてのあんよ、初めてのおしゃべり、ばぁばって言って貰えたらどんなに嬉しかったでしょうね。」
「みなさんは経験されてるのでしょう?」

おっとー、おばあちゃんの恨み辛みなのー?ご婦人方、おほほ、って笑って苦笑いしてるじゃん。

「カイト様、こんなに可愛らしいなんて、小さい頃はもっと可愛らしかったんでしょうね」
「王妃様、本当に嬉しそうね。」
「いつも「孫に会いたい」って言ってましたものね」
「あら、それなら今、ジルバート王太子のところに男子が生まれたのではなくて?」
「そうなのよね、身近にお孫様がいらっしゃるのに、そちらの話はなさらないわね」
「そうね、だって噂では、王太子妃と、王妃様はあまり仲が宜しくないようよ」
「私も聞いたことあるわ。ご一緒に居ても目も合わさないとか?」
「そういえば、おふたりがお話をされているところ見たことなくてよ」

うわ、丸聞こえだよ。おばあちゃんにも絶対聞こえてるよね。顔に出さないのも、さすがだね。
これはちょっと空気変えないとね。

「おばあ様」

「カイトちゃん、なあに?」

ボクは自分のチンピンを1口大に切り分けて、ホークで刺しておばあちゃんにさしだす。

「はい、ボクがおばあ様にチンピンを食べさせてあげたいのです。おばあ様、食べて頂けますか?」

「はうぅ、そんなことっ」

躊躇うおばあ様にボクはホークをもう少し差し出して、コテって首を斜めにして、ニコッて微笑む。これでどう?

「孫、可愛すぎっ」

小声聞こえてるからね。さらに畳み込む。

「おばあ様、はい、あーん」

あれ?フリーズした?
あんぐり口空いてるけど?

ん?周りのおばあちゃん方?
なんか固まってない?
そっちもフリーズ?

いいや、お口に入れちゃえ。

ボクがチンピンをおばあちゃんの口に入れたタイミングで周りから「はぅぅ♡」ってため息が漏れ聞こえてきたー。

口にチンピンが入ったから、おばあちゃんは現実に戻ってきてお口をモグモグ。

うん、これでいいかな?

今まで大人が幼子にご飯を食べさせる為のお口あーんはあったけど、その逆の発想はなかったみたい。

お茶会のあと、「孫からのあーん」に貴族の夫人たちが萌えまくり、おばあちゃん達の間でマイブームになり、やがて男女間にもブームになっていき、本人知らずに「貴族のマイブーム先駆者」と言われるカイトだった。
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