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第1章 カイト、五歳までの軌跡
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2通目の内容が、何故か1通目に筆圧で残ってる。
……おかしいだろ。
つまり……
『2通目が先に書かれ、1通目が後に書かれた』
これはつまり、誰かが意図的に作った偽りの手紙。
「セバスチャン、これの封筒はあるか?」
「封筒でございますか?はい、こちらに」
奪うように封筒を受け取る。
私は確信した。
これは仕組まれた事だと。
なぜならあるはずの印がこの封筒にはないのだから。
10年前の戦い。そこで取決めたこと。
「セバスチャン、お前がここで務めて何年になる?」
「私は王宮勤めの執事でした。前の執事が引退しましたので、そこからこのマーシュ家王都に仕えるようになったのは5年前、筆頭執事になったのは1年前でございます」
「そうか」
ならこいつは知らないな。まあ、戦の時からのくせだし、手紙なんてダウニー様が書くなんては滅多にないからな。手紙書くのは公式の場合のみ。
あと、手紙には必ず印があるはずなんだ。
「おい、セバスチャン、これはダウニー様からの手紙じゃない。まずだ、この2枚目を見てみろ」
私はルーク団長から2通目を受け取る。
何度読み返してもおかしい所はありません。私は自分の悪い訳では無いことに安堵しました。
しかし、ルーク団長はなにか感じ取られている。それが私には分からない。
「はい、何度か読みましたが、どこかおかしいのでしょうか?」
「ああ、この2通目にはおかしいところは見当たらないな」
ん?どういうことでしょうか?
「では、この1通目を見て、どう思う?」
さっき、ルーク団長は土を擦り付けてました。旦那様からの手紙をこのように扱うのはよろしいのでしょうか?
そう言い返したいのですが、ルーク団長の顔を見るとそんな反論をできるはずもございません。素直に1枚目の手紙を受け取ります。
あー、もう、さっきの土で汚れてしまったでは無いですか?少し汚いですね。
土で汚れた1枚目の手紙。
旦那様からの手紙の内容が滲んでしまってます。…ん?なんですか?
「ルーク団長、先程の2枚目の手紙をお借りできますか?」
まさか、まさか?
横に並べ、見比べると、なんてこと。
2枚目の手紙の内容が、1枚目の土の汚れとして浮き上がっているでは無いですか?
これは、これを意味することは?
「セバスチャン、気づいたか?なぜ昨日届いた手紙に、今日の内容が筆圧で残ってる?お前はこれをどう捉える?」
私は試されているのですね。
「これは、事件です」
「なぜそう思う?」
「1枚目は昨日書かれたものののはず。なのに、今日届いた2枚目の内容が筆圧で残ってるということは、有り得ません」
「そうだ、そう言う事だ」
さて、ダウニー様が何かの事件に巻き込まれた。そして、そのダウニー様からカイト様を離したかった。それはなぜだ?
何が考えられる?ルーク、考えろ、考えるんだ。
考え込んだルーク団長を見ながら私は自分がこの重大な罠に気づかなかった事にどうしようもない焦りと、自分の失態に青くなりカタカタと震えるしか無かった。
どうか、どうか、旦那様も、カイトおぼっちゃまもお助けください。
そう心から叫びたい。大バカ野郎は私だ。
……おかしいだろ。
つまり……
『2通目が先に書かれ、1通目が後に書かれた』
これはつまり、誰かが意図的に作った偽りの手紙。
「セバスチャン、これの封筒はあるか?」
「封筒でございますか?はい、こちらに」
奪うように封筒を受け取る。
私は確信した。
これは仕組まれた事だと。
なぜならあるはずの印がこの封筒にはないのだから。
10年前の戦い。そこで取決めたこと。
「セバスチャン、お前がここで務めて何年になる?」
「私は王宮勤めの執事でした。前の執事が引退しましたので、そこからこのマーシュ家王都に仕えるようになったのは5年前、筆頭執事になったのは1年前でございます」
「そうか」
ならこいつは知らないな。まあ、戦の時からのくせだし、手紙なんてダウニー様が書くなんては滅多にないからな。手紙書くのは公式の場合のみ。
あと、手紙には必ず印があるはずなんだ。
「おい、セバスチャン、これはダウニー様からの手紙じゃない。まずだ、この2枚目を見てみろ」
私はルーク団長から2通目を受け取る。
何度読み返してもおかしい所はありません。私は自分の悪い訳では無いことに安堵しました。
しかし、ルーク団長はなにか感じ取られている。それが私には分からない。
「はい、何度か読みましたが、どこかおかしいのでしょうか?」
「ああ、この2通目にはおかしいところは見当たらないな」
ん?どういうことでしょうか?
「では、この1通目を見て、どう思う?」
さっき、ルーク団長は土を擦り付けてました。旦那様からの手紙をこのように扱うのはよろしいのでしょうか?
そう言い返したいのですが、ルーク団長の顔を見るとそんな反論をできるはずもございません。素直に1枚目の手紙を受け取ります。
あー、もう、さっきの土で汚れてしまったでは無いですか?少し汚いですね。
土で汚れた1枚目の手紙。
旦那様からの手紙の内容が滲んでしまってます。…ん?なんですか?
「ルーク団長、先程の2枚目の手紙をお借りできますか?」
まさか、まさか?
横に並べ、見比べると、なんてこと。
2枚目の手紙の内容が、1枚目の土の汚れとして浮き上がっているでは無いですか?
これは、これを意味することは?
「セバスチャン、気づいたか?なぜ昨日届いた手紙に、今日の内容が筆圧で残ってる?お前はこれをどう捉える?」
私は試されているのですね。
「これは、事件です」
「なぜそう思う?」
「1枚目は昨日書かれたものののはず。なのに、今日届いた2枚目の内容が筆圧で残ってるということは、有り得ません」
「そうだ、そう言う事だ」
さて、ダウニー様が何かの事件に巻き込まれた。そして、そのダウニー様からカイト様を離したかった。それはなぜだ?
何が考えられる?ルーク、考えろ、考えるんだ。
考え込んだルーク団長を見ながら私は自分がこの重大な罠に気づかなかった事にどうしようもない焦りと、自分の失態に青くなりカタカタと震えるしか無かった。
どうか、どうか、旦那様も、カイトおぼっちゃまもお助けください。
そう心から叫びたい。大バカ野郎は私だ。
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